①11月27日9時の天気図 気象庁HPより引用
②11月27日9時の日本付近雲画像図(可視画像で拡大版) 気象庁HPより引用
③11月27日9時の日本付近ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用
11月27日は、本州付近には南から暖湿流が流れ込みました。
このため、最低気温、最高気温ともほぼ全国的に高めで、1ヶ月、季節を後戻りさせたような、小春日和の1日よなって箇所が多かったですね。
南から暖湿流が流れ込むと言うと、低気圧や前線が接近・通過中であったり、上空に寒気が流れこんでいたりすると、途端に雨雲が発達して、大雨をもたらしやすくなることは周知の通りですが、もいひとつ、厄介な現象が発生しやすくなります。
それは、濃霧です。27日朝方、本州の広範囲で濃霧に見舞われて、交通機関の運行ダイヤに乱れが生じたりしました。
暖湿流の収束している箇所では、特に雨雲が発達しやすいということは以前にも本ブログで紹介しましたが、大気の状態がさほど不安定ではなく、上空1000m付近より上側で、風向が南よ分を帯びているが、地表付近では風向が疎らか、風向が北分を帯びて風速が比較的弱めの場合(地表付近で気流が澱んでいる状態の場合)、朝晩を中心に濃霧となってしまいます。
特に、外海に面していて、内陸部に対流する冷気と海上からの暖気とがぶつかり合いやすい、関東地方東部や南部沿岸部や東海地方沿岸、それに、南からの気流が地形的に澱み易い瀬戸内地域など、濃霧がとりわけ発生しやすいものです。
引用図②より、瀬戸内地域に、煙のようなぼやけた状態になっている箇所は、濃霧が発生している箇所です。