①11月20日21時の天気図 気象庁HPより引用
②11月20日21時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工
日本付近は、樺太の東のオホーツク海に低気圧が停滞し、冬型気圧配置が連日続いています。
引用図①②より、地上天気図上の低気圧の中心が、熱帯低気圧の様に、螺旋状の渦巻きの中心で表現されている場合、当該低気圧は、上空に寒気を伴っている寒冷低気圧であり、引用図①内の低気圧は、ここ2~3日、殆ど停滞気味となっています。
低気圧がこういった状態であるものは、この低気圧、上空の気流が蛇行して、渦巻きとなった、寒冷渦(切離低気圧)と呼ばれるもので、当該、寒冷渦の渦巻く気流の流れは、ひだが幾重にも重なるようにうねりつつ流れていて、このために、波状的に寒気移流を生じさせるものです。
さらに、こういった寒冷渦、雲画像を良く見ると、引用図②内、A、Bと図示した部分ですが、寒冷渦を取り巻く気流に流れに対しほぼ直行するように、まるで猫の引っかき傷のように、線状の雲の集団(発達した積乱雲を伴っていることが多いものいですが)が幾重にも見られます。このA Bは、寒冷渦内の波状的な寒気移流の、寒気の流れ込み始めの部分で、上空3000m付近では、上昇流域となる部分なのです。
ですから、寒冷渦内の、こういった、A Bの部分では、前記したように、発達した積乱雲を伴っている雲の集団であることが多く、通過時には、強い降水や落雷、突風や竜巻といった、激しい気象現象を引き起こすことが多いものです。要注意ですね!