カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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低気圧は決まった箇所で発生するもの

2010-09-16 09:56:54 | インポート

①9月15日21時の天気図 気象庁HPより引用

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②9月15日21時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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③9月16日6時の天気図 気象庁HPより引用

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④9月16日6時の天気図 気象庁HPより引用

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昨日9月15日は、前線が東シナ海から西日本の南海上へ延びて、東海道沖から紀伊半島には暖湿流が流れ込んで、三重県南部や和歌山県の一部では24時間で200㎜を超す大雨となった箇所もありました。

天気図を見る際に、まず注目されるのは、低気圧や前線の位置ということになりましょうが、等圧線の走向等や雲画像を対比させると、気圧配置の変化の兆しを読み取れるようになります。

まず、引用図①②を見比べてみましょう。

引用図①より、東シナ海から西日本の南海上まで前線が延びており、前線上の九州の南西沖には低気圧が表現されています。が本州を挟んでその北側、日本海西部~中部地域にかけて、気圧の鞍部となっていますね。そして、当該気圧の鞍部の対応して、四国沖で前線が北側に波打っていますね。さらに、前線や低気圧の伴う雲の集団とは別に、前記した日本海西部~中部地域にかけて、お椀をかぶせたような ⌒型をした雲の集団が現れており、前線や低気圧に伴う雲の集団と重なり合っている様子が解ります。

これら、四国沖で前線が北側に波打っていること や 日本海西部~中部地域にかけて、お椀をかぶせたような ⌒型をした雲の集団が現れていること は、新たな低気圧が発生する兆候をしますことに他なりません。

低気圧や前線を含む気圧の谷が西から本州へ接近して本州を通過する場合、

Ⅰ;低気圧や前線が本州の南海上を通過する場合→前線上のァ四国沖 ィ紀伊半島から東海道沖 ゥ関東南岸 と a 山陰沖 b若狭湾沖 c能登半島沖から佐渡沖 に あらたに低気圧が発生

Ⅱ:低気圧や前線が日本海側を通過する場合→a 四国沖 b紀伊半島から東海道沖 c関東南岸 に あらたに低気圧が発生

する癖があります。

そして、前記地域で、新たに低気圧が発生した場合、低気圧周辺の暖気や寒気の流れ込み具合によっては、当該新たに発生した低気圧が主力となり、以前から存在する低気圧は次第に衰弱する というシナリオを取ることも多いものですね。

引用図①と引用図③とを見比べると、前線上の東海道沖と若狭湾に、新たに別の低気圧がは発生している様子が解ります。が当該 新たに発生する低気圧の周辺でも、雨雲(雪雲)がまとまり、強い降水が見られるようになりますから油断できません。(引用図④)


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