①9月14日6時の天気図 気象庁HPより引用
②9月14日6時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用
③9月13日21時気象庁発表AXFE578図 日本気象予報士会HPより引用
昨日9月13日は、北日本から東日本を寒冷前線が南下し、各地で雷を伴なった強い雨が降りました。
関東地方でも、13日夜に、寒冷前線通過に併せて、関東地方南部で帯状に雷雲が発達して、所によっては1時間に80㎜を超す猛烈な降水となった箇所もありましたし、千葉県の一部では突風も吹き、交通機関等に一部ダイヤの乱れも生じたりもしました。
本ブログで、昨日の記事にて、この、寒冷前線が通過後、本州には秋の気団が流れ込んでくると述べましたが、この秋の気団、今回は一気に、ではなく、ゆっくりとした足取りとなりそうです。
引用図①より、14日6時現在、件の寒冷前線は、本州南岸まで南下しました。しかし、引用図②より、関東地方周辺には、当該、寒冷前線に沿うようにして、帯状に白くかすんだ表示(中層や下層で水蒸気が比較的多い箇所を示します。)となっており、その北側に目を向けると、関東地方周辺の帯状の白くかすんだ表示と平行して、まるで洗濯板(表現が少々古くてスミマセン!!)のように、幾重にも、白くかすんだ表示が帯状になって連なっていますね。
実は、このように、
◆前線が通過後、水蒸気画像上で、洗濯板のごとく、幾重にも、白くかすんだ表示が帯状になっている(帯状に、中層や下層で水蒸気が比較的多い箇所が連なっている)状態
の場合は
Ⅰ:前線の後面に、まだ、上空(500hpa)の気圧の谷が抜けきっていない状態
Ⅱ:当該、帯状に連なる、中層や下層で水蒸気が比較的多い箇所に、雨雲(雪雲)が発生・発達しやすくなる
Ⅲ:前線の後面の寒気の勢力は、前面の暖気の勢力よりも弱く、当該、寒気の移流はゆっくりしたものになる。前記Ⅰで述べた、上空(500hpa)の気圧の谷が東へ抜けきらなかったり、波状的に当該気圧の谷が本州付近を通過するような場合である限りは、前記Ⅱの状態が継続する。
以上の特性があります。
まあ、これも、本年は、記録的猛暑をもたらすほどに、夏の気団の勢力は優勢なものでしたからね。秋に移行する、いわば、産みの苦しみ と言えそうですね。