①9月23日15時の天気図 気象庁HPより引用
②9月23日15時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用
③9月23日9時気象庁発表AXFE578図 日本気象予報士会HPより引用
昨日まで、関東以西の各地では、季節はずれの猛暑に見舞われていましたが、昨日から、日本海から本州上を前線が南下、この前線が南下した地域には、優勢な涼しい秋の気団が流れ込んで、気温がぐっと下がりました。
特に関東地方では、北関東の地域から順に 当該秋の気団が流れ込み、日中の気温が昨日22日と比較すると、10℃~15℃も低くなりました。
ただ、このように、互いに優勢な、秋の気団と夏の気団が衝突する場合、双方の気団の境目にあたる地域では、暖湿流が大量に流れ込んで、大気が不安定となり、強い雨や雷、突風といった激しい気象現象を伴うものです。
事実、23日も、双方の気団が衝突する、関東以西の南岸沿いの地域には、前線が停滞して、この前線に向かって、南から暖湿流が大量に流れ込んで(引用図①②)、引用図③の上側図より、23日9時現在、近畿地方から四国地方にある正渦が東進したため、当該正渦の通過直前に差し掛かるタイミングで、東北南部以南の地域では、雨雲が非常に発達して、所処で雷をともなった非常に激しい雨が降り、千葉県内では、落雷による人的被害が発生しましたし、香川県内では、激しい突風が吹き、建造物等に被害が生じたりしました。
神奈川県の丹沢湖では、174㎜、静岡県の御殿場では139.5mmの24時間降水量を観測しています。
さらに、夏の気団を本州付近へ持ち込むもうひとつの顔である台風12号が、本州目がけて北上中です。本州付近で、互いに優勢な、秋の気団と夏の気団が衝突している所へ、台風が北上してくると、双方の気団の境目にあたる地域では、より一層暖湿流が大量に流れ込んで、大雨災害を発生させやすくなるばかりでなく、広範囲で等圧線を狭める作用をして、強風をもたらしたりもするのです。
今後の台風12号の進路には目が離せませんね。