ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

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大停電の夜に<★★★★☆>

2005年12月10日 14時13分02秒 | 映画レビュー
大停電の夜に
●上映中
[監][原]源孝志 
[出]豊川悦司  田口トモロヲ  原田知世  吉川晃司  寺島しのぶ  井川遥  阿部力 本郷奏多 香椎由宇 田畑智子  淡島千景  宇津井健 
[制作データ] 2005アスミック・エース
[上映時間] 132分
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正直いって、全く期待していなかった映画だったけど、意外な佳作。クリスマス向けのオトナのフェアリーテイルといった風情の作品で、邦画としてはかなりしゃれた、いままでにないタイプの映画かもしれない。
ちょっと前のイギリスの映画、ラブ・アクチュアリーに似てるかな。かなり意識はしているだろうな。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0001851BO/249-7467265-9952307
芸達者たちによって演じられる、複数のストーリーが絡む群像劇。クリスマスの夜、東京に大停電が起きる、そのときに起きる複数のドラマがタペストリーのように編まれる。映画を貫く曲が、ビル・エバンスの「マイ・ロマンス」というところは、ちょっとユルい。メジャー過ぎだな。もう少し渋い曲にしなくちゃ。Someone is watchin over meとか。
この手の映画はキャストが命だけど、なかなかよかった。
ヤマハ提供のテレビ番組「音遊人」でおなじみの、いま売り出し中の美人、香椎由宇ちゃん、可愛い。音遊人の収録でもお会いしたことがるんですが、ほんとに可愛くて一発でファンになりました。井川遥もいい。あの顔はまさに愛人顔で、幸せになれない感じがいい。ヒロインは原田知世は、いまいち。この映画のヒロインにしては役不足だな。薬師丸ひろこが良い役者になったのと対照的。

で、一番良かったのが、なんと淡島千景である。(さいきん、老優ばかり褒めるが)。子供を棄てたことを40年胸に秘めたまま生きてきた品のいいお婆さんの役を実にじっくり、押さえた演技の中で表現する。本当に素晴らしい演技。そのオット役の宇津井健も、老いながらも若々しいという人物を颯爽と演ずる。さすがである。

ところで、吉川晃司系の人って、中年以降はお笑いもしくはちんぴらになってしまうのが不思議だ。トヨエツは、ベース弾けてないな。

<★★★★☆>4点です。

以下、公式の解説です。
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「東京タワー」の源孝志監督が、停電に見舞われた東京を舞台にした群像劇。さまざまな事情を抱えた男女12人の一夜を、ロマンチックな名シーンとともに語り明かす。停電に見舞われたクリスマスイブの東京。昔の恋人を想うBARの店主、自分の出生の秘密を知ったサラリーマン、死を決意した少女。その事件は、さまざまな人々の心に微妙な変化をもたらしていく。
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1 コメント

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まあ、ファンタジーなんだろうけど (minojy)
2005-12-11 23:36:12
この映画、もちろん見てませんが(うちはカミサンが映画嫌いで、ほとんど映画は見ない)、TVCMは見ていて「まあ、ファンタジー的なお話だから、いいんだろうけど、リアルな話だったら東電が黙ってないだろうな」と、多少興味があります。

東京で大停電なんて、ホントに起こったら、東電にとっては未曾有の大不祥事になる。会長・社長は確実に辞任。しゃれにならない。

なにしろ東京都心には、皇居とか首相官邸とか防衛庁とか警視庁とか、「昼夜を問わず絶対に停電させてはいけない」施設が多数ある。

ほかの電力会社とは責任の大きさが桁違い。
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