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ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
私的メールマガジン「ほぼ週刊イケヤ新聞」のブログ版です。

「無気力の心理学―やりがいの条件」を読んだ

2010年06月04日 19時44分38秒 | レバレッジリーディング
どこかで紹介されていて読んでみた。

ひょっとして自己啓発的内容かと思ったら
むしろ学術的なタッチの本であって、
人間の話だけでなく
ラットや犬による実験の話など
その意味でとても面白かった。

ざっくりとフォトリーディング的に読んでしまったので
細かいところはよく覚えていないけど、
一番面白かったのは、
「お金(報酬)がモチベーションを落とすことがある」という事例。



たとえば「好きなこと」をやってもらう。
これを「作業」とする

2つのグループがあって、
どっちも「作業」をする。

Aグループはその作業をするとお金がもらえると宣言される。
そしてお金をもらう。

Bグループはただ好きなことをやっている。無報酬である。

Aグループにある時点で、ここからはもうお金はあげない、と宣言する。

そうするとAグループは、その作業をしなくなる人が増える。
楽しかったはずの作業が、報酬がなくなることで楽しくなくなるからだ。

これは結局のところお金が無気力を生んでいる。

ちなみにBグループにサプライズ的にお金をあげ、
その後はお金をあげなくても、
Bグループのモチベーションは下がらない。


これが意味することは深淵だ。

たとえば仕事とギャラの関係。
ギャラがあるから仕事をする。
ギャラが安くなると仕事は軽いものになったように思える。

でも本来であれば。好きな仕事なら、ギャラの高にかかわらず
楽しく仕事をするべきだろう。
結果的にギャラが安かったり無かったりしても、
お金に左右されてはいけないのだと思う。

無気力の心理学―やりがいの条件 (中公新書 (599))
波多野 誼余夫,稲垣 佳世子
中央公論新社

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