ミスター・ピーノの見るが勝ち通信 その13です。
イケヤの知人のピーノさんが
いつも私を含めたご友人の方に送られているメルマガのお裾分けシリーズ。
『ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】』です。
海外滞在が長く、外国語にもご堪能な方です(日本人です)が、
一週間程度の感覚で物凄い量のものを見る、読む、聴く。とにかく私もビックリ。
今回ピーノさんが紹介してくれている
マイルスの本は、ぜひ読んでみたいですね。
エレクトリックマイルスの頃のサウンドの秘密が
テキストで読み解かれているのであれば、
非常に興味があるところです。
読者の皆様、感想等ございましたら、
私が責任を持ってお伝えしますので
ぜひコメント欄にお願いします。
では、レッツゴー。
◇先週土曜の夜、池袋で芝居を観てアフタートーク終了が21時半過ぎ。中学・高校時代の同級生Tさん(女性)と家内と三人で、地下の「LION」に入ったところ、【日本 vs オランダ】戦の真っ最中。 生ビール、ザウアークラウトに、ソーセージの盛り合わせ・・・という、一瞬「ここはドイツか?」と思いながら視線は大画面テレビに釘付け。で結局最後まで観戦(笑)渋谷周辺のスポーツ・バーはチャージ料だけで「3,000円」+ドリンク代別だそうで、ビアホールは落ち着いて観れて飲んで食べて割安でしたね。
◇マドリッドにまだ「サントリー」直営のレストランがあった頃、知り合いのスペイン人家族と鉄板焼きを食べに行き、通されたのが大通りに面した席でした。 目の前で調理される野菜や魚介類や牛肉を食べていると、突然外で婦人の叫び声が聞こえ、直後、ハンドバックを抱えた若い男がガラス越しの歩道を右から左に駆け抜けて、そのあとを婦人が手を降りながら追い駆ける姿が展開され、一瞬、箸がとまり、“引ったくり現場”を目撃した僕ら。映画のワン・シーンみたい、でも現実に起きた事件でした。
◇スペイン・ワインは、北部の「リオハ、Rioja」や、バルセロナ近郊にある「トーレス、Torres」とか「カヴァ、Cava :スパークリング」が、一般的には知名度があって、日本にも輸入され手ごろな値段で親しまれています。一番高価なワインは、「ベガ・シシリア・ウニコ Vega Sicilia Unico」という“高級品”があり、今までに「2杯」しか飲んだことがないという(笑)実は同じ生産地「リベラ・デル・ドゥエロ、Rivera del Duero」で、より庶民価格+王室御用達の『イリェラ、Yllera 』があり、隠れたオススメ・ワインです。
URL ⇒ http://item.rakuten.co.jp/wine-perfect/c/0000001713/
【コンサート】
■スガシカオ 「Hitori Sugar Tour 2010」(窓枠、10/06/15 ★★★★)約2時間、アコギ2本を弾き分け伴奏はエフェクターを使用してソロ19曲。「サヨナラホームラン」~「Party People」~「午後のパレード」~「真夏の夜のユメ」~アンコールのラストがデビュー曲で終わるという構成でした。「夏」や「バラード」をテーマに、真ん中あたりでSMAPが歌った大ヒット曲「夜空ノムコウ」(彼の作詞)をしんみりと。父親や嫌いな6月のエピソード、お台場で撮影したUFO話で盛り上がり、この日の個人ベストは「June」。
ご参考ブログ ⇒ http://ameblo.jp/shikao-blog/
【演劇】
■44 Produce Unit 「フツーの生活」(紀伊國屋ホール、10/06/19★★★★) 中島淳彦作・演出による“戦中・戦後”三部作、第一作目の沖縄編。 太平洋戦争末期、米軍が沖縄を攻撃するなか洞窟(防空壕)に避難した家族・親戚に本隊から離れた日本兵二人が加わり、乏しい食料と激しい爆撃の極限状態で迎える最後のとき。最前列だったため、熱演する俳優がすぐ目の前で、ド迫力の演技と救いようのない結末は、終演後もちょっと“茫然自失”状態で、“フツー”ではなかったあの時代。
ご参考 URL ⇒ http://www.44good.com/schedule.OKINAWA.html
■劇団鹿殺し「電車は血で走る」(東京芸術劇場小ホール、10/06/19★★★★) 今年結成10周年を迎えた関西出身の劇団による、2008年公演の再演。 阪急宝塚線の庄内駅で急行の通過待ちをする場面から、関学で演劇をやっていたころの「宝塚奇人歌劇団」のステージを再現。KISSのコピーバンド(歌舞伎ロック)、レッチリへのオマージュ(開演前のBGMが「By the way」)、尼崎の列車脱線事故(2005)など、5年前に大阪を旅立ち東京(東久留米)に拠点を移すときの自叙伝。マーチングブラスを列車に見立てて客席通路を演奏しながら、過去と現在が交差。
ご参考URL ⇒ http://shika564.com/wordpress/
【映画】
■クレイジー・ハート <原題 CRAZY HEART> (★★★★)かつて売れっ子だったカントリー歌手が、今では地方の“どさ回り公演”(ボーリング場やバーがステージ)を続け、アル中ですさんだ日々を送る生活からいかに再出発するかが見所。 57歳にしてはちょっと老けすぎ?とも思える主人公バッドを演じた「ジェフ・ブリッジス」が、この映画により今年度アカデミー賞の主演男優賞を受賞。テキサス、ニューメキシコを舞台に素朴で善良な人たちが慣れ親しむカントリーミュージックの世界。
URL(音声注意) ⇒ http://movies.foxjapan.com/crazyheart/
■アウトレイジ OUTRAGE (★★★☆)悪人しか出てこない北野武監督・主演のヤクザ映画。言いがかりと繰り返される報復。古参ヤクザの親分(石橋蓮司、好演)と、ずる賢くせこい組長(國村隼)の間で、孫請け団体の組長(ビートたけし)と組頭(椎名桔平)が先頭に立って抗争を続行。結局、最後に生き残るのも悪い奴らだけという救いのない結末です(笑)「座頭市」(2003)に次いで二度目となる鈴木慶一(moonriders)の音楽:ノイズとループ処理が、印象的。URL(音声注意) ⇒ http://office-kitano.co.jp/outrage/main.html
【Book】
■伊東俊太郎 「十二世紀ルネサンス」(講談社学術文庫、06/09/10★★★★☆) 12世紀前の西欧(西ローマ帝国)は、ギリシア文明との間に「大きな断絶」があり世界文明史の辺境であったという講義(7回)。幕末から明治にかけて起きた日本の「文明開化」と同じことが、12世紀の西欧で起こったという興味深い“歴史”です。ギリシア文明の幾何学、天文学、数学、修辞学、哲学に、アラビアの学問、イスラム教の教えが①スペイン(トレド、カタロニア) ②イタリア(シチリア、ヴェネチア)経由で「翻訳(ラテン語訳)」され14、15世紀「イタリア・ルネサンス」開花へ。
URL ⇒ http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=1597809
■中山康樹 「マイルスの夏、1969」(扶桑社新書、10/02/01 ★★★★)1968年に録音した「Miles in the sky」から「Bitches Brew」セッションをメインに夏のワイト島ロック・フェスティバル(70/08/29)まで、マイルス・デイヴィスが、次から次へと多彩なミュージシャンを“とっかえひっかえ”ライブとスタジオで別々に起用して、実験的なレコーディングを繰り返し、ロックの世界(フィルモア、ワイト島に出演)に近づいた時期を関係者とマイルス本人のコメントで再現。彼が一番輝いていたころの足跡です。
ご参考URL ⇒ http://www.fusosha.co.jp/book/2010/06139.php
【オマケ、今週の気になった言葉】
■変革期について歴史を学ぶなら、いつ、誰が、何を「捨てたか」を考えるのです。~誰でも何がしかは持っている自分の既得権を捨て、「崩される側」から「崩す側」に飛び移った人だけが、次の時代に生き延びた。 (by 加藤陽子<東大教授・歴史家>)
「十二世紀ルネサンス」(上記ご参照)に、【エクソダスによる文明移転】という興味深い指摘があり、①1492年:グラナダ陥落⇒アラブ人の追放、ユダヤ人迫害 ②ダライ・ラマ:中国からの追放⇒チベット仏教(ラマ教)の世界化 ③ナチス:ユダヤ人弾圧⇒大量の学者・文化人が米国移住 の3つの例を挙げてます。これらの“exodus”(退去、出国)により、追放した側(国)は結果的にどうなったか? 12世紀のトレドやシチリアでは人種・宗教(キリスト教・ユダヤ教・イスラム教)に関係なく、“より高度な知識”を求めて、積極的な翻訳(知的生産活動)が行われていたのに。
では。
イケヤの知人のピーノさんが
いつも私を含めたご友人の方に送られているメルマガのお裾分けシリーズ。
『ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】』です。
海外滞在が長く、外国語にもご堪能な方です(日本人です)が、
一週間程度の感覚で物凄い量のものを見る、読む、聴く。とにかく私もビックリ。
今回ピーノさんが紹介してくれている
マイルスの本は、ぜひ読んでみたいですね。
エレクトリックマイルスの頃のサウンドの秘密が
テキストで読み解かれているのであれば、
非常に興味があるところです。
読者の皆様、感想等ございましたら、
私が責任を持ってお伝えしますので
ぜひコメント欄にお願いします。
では、レッツゴー。
◇先週土曜の夜、池袋で芝居を観てアフタートーク終了が21時半過ぎ。中学・高校時代の同級生Tさん(女性)と家内と三人で、地下の「LION」に入ったところ、【日本 vs オランダ】戦の真っ最中。 生ビール、ザウアークラウトに、ソーセージの盛り合わせ・・・という、一瞬「ここはドイツか?」と思いながら視線は大画面テレビに釘付け。で結局最後まで観戦(笑)渋谷周辺のスポーツ・バーはチャージ料だけで「3,000円」+ドリンク代別だそうで、ビアホールは落ち着いて観れて飲んで食べて割安でしたね。
◇マドリッドにまだ「サントリー」直営のレストランがあった頃、知り合いのスペイン人家族と鉄板焼きを食べに行き、通されたのが大通りに面した席でした。 目の前で調理される野菜や魚介類や牛肉を食べていると、突然外で婦人の叫び声が聞こえ、直後、ハンドバックを抱えた若い男がガラス越しの歩道を右から左に駆け抜けて、そのあとを婦人が手を降りながら追い駆ける姿が展開され、一瞬、箸がとまり、“引ったくり現場”を目撃した僕ら。映画のワン・シーンみたい、でも現実に起きた事件でした。
◇スペイン・ワインは、北部の「リオハ、Rioja」や、バルセロナ近郊にある「トーレス、Torres」とか「カヴァ、Cava :スパークリング」が、一般的には知名度があって、日本にも輸入され手ごろな値段で親しまれています。一番高価なワインは、「ベガ・シシリア・ウニコ Vega Sicilia Unico」という“高級品”があり、今までに「2杯」しか飲んだことがないという(笑)実は同じ生産地「リベラ・デル・ドゥエロ、Rivera del Duero」で、より庶民価格+王室御用達の『イリェラ、Yllera 』があり、隠れたオススメ・ワインです。
URL ⇒ http://item.rakuten.co.jp/wine-perfect/c/0000001713/
【コンサート】
■スガシカオ 「Hitori Sugar Tour 2010」(窓枠、10/06/15 ★★★★)約2時間、アコギ2本を弾き分け伴奏はエフェクターを使用してソロ19曲。「サヨナラホームラン」~「Party People」~「午後のパレード」~「真夏の夜のユメ」~アンコールのラストがデビュー曲で終わるという構成でした。「夏」や「バラード」をテーマに、真ん中あたりでSMAPが歌った大ヒット曲「夜空ノムコウ」(彼の作詞)をしんみりと。父親や嫌いな6月のエピソード、お台場で撮影したUFO話で盛り上がり、この日の個人ベストは「June」。
ご参考ブログ ⇒ http://ameblo.jp/shikao-blog/
【演劇】
■44 Produce Unit 「フツーの生活」(紀伊國屋ホール、10/06/19★★★★) 中島淳彦作・演出による“戦中・戦後”三部作、第一作目の沖縄編。 太平洋戦争末期、米軍が沖縄を攻撃するなか洞窟(防空壕)に避難した家族・親戚に本隊から離れた日本兵二人が加わり、乏しい食料と激しい爆撃の極限状態で迎える最後のとき。最前列だったため、熱演する俳優がすぐ目の前で、ド迫力の演技と救いようのない結末は、終演後もちょっと“茫然自失”状態で、“フツー”ではなかったあの時代。
ご参考 URL ⇒ http://www.44good.com/schedule.OKINAWA.html
■劇団鹿殺し「電車は血で走る」(東京芸術劇場小ホール、10/06/19★★★★) 今年結成10周年を迎えた関西出身の劇団による、2008年公演の再演。 阪急宝塚線の庄内駅で急行の通過待ちをする場面から、関学で演劇をやっていたころの「宝塚奇人歌劇団」のステージを再現。KISSのコピーバンド(歌舞伎ロック)、レッチリへのオマージュ(開演前のBGMが「By the way」)、尼崎の列車脱線事故(2005)など、5年前に大阪を旅立ち東京(東久留米)に拠点を移すときの自叙伝。マーチングブラスを列車に見立てて客席通路を演奏しながら、過去と現在が交差。
ご参考URL ⇒ http://shika564.com/wordpress/
【映画】
■クレイジー・ハート <原題 CRAZY HEART> (★★★★)かつて売れっ子だったカントリー歌手が、今では地方の“どさ回り公演”(ボーリング場やバーがステージ)を続け、アル中ですさんだ日々を送る生活からいかに再出発するかが見所。 57歳にしてはちょっと老けすぎ?とも思える主人公バッドを演じた「ジェフ・ブリッジス」が、この映画により今年度アカデミー賞の主演男優賞を受賞。テキサス、ニューメキシコを舞台に素朴で善良な人たちが慣れ親しむカントリーミュージックの世界。
URL(音声注意) ⇒ http://movies.foxjapan.com/crazyheart/
■アウトレイジ OUTRAGE (★★★☆)悪人しか出てこない北野武監督・主演のヤクザ映画。言いがかりと繰り返される報復。古参ヤクザの親分(石橋蓮司、好演)と、ずる賢くせこい組長(國村隼)の間で、孫請け団体の組長(ビートたけし)と組頭(椎名桔平)が先頭に立って抗争を続行。結局、最後に生き残るのも悪い奴らだけという救いのない結末です(笑)「座頭市」(2003)に次いで二度目となる鈴木慶一(moonriders)の音楽:ノイズとループ処理が、印象的。URL(音声注意) ⇒ http://office-kitano.co.jp/outrage/main.html
【Book】
■伊東俊太郎 「十二世紀ルネサンス」(講談社学術文庫、06/09/10★★★★☆) 12世紀前の西欧(西ローマ帝国)は、ギリシア文明との間に「大きな断絶」があり世界文明史の辺境であったという講義(7回)。幕末から明治にかけて起きた日本の「文明開化」と同じことが、12世紀の西欧で起こったという興味深い“歴史”です。ギリシア文明の幾何学、天文学、数学、修辞学、哲学に、アラビアの学問、イスラム教の教えが①スペイン(トレド、カタロニア) ②イタリア(シチリア、ヴェネチア)経由で「翻訳(ラテン語訳)」され14、15世紀「イタリア・ルネサンス」開花へ。
URL ⇒ http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=1597809
![]() | 十二世紀ルネサンス (講談社学術文庫)伊東 俊太郎講談社このアイテムの詳細を見る |
■中山康樹 「マイルスの夏、1969」(扶桑社新書、10/02/01 ★★★★)1968年に録音した「Miles in the sky」から「Bitches Brew」セッションをメインに夏のワイト島ロック・フェスティバル(70/08/29)まで、マイルス・デイヴィスが、次から次へと多彩なミュージシャンを“とっかえひっかえ”ライブとスタジオで別々に起用して、実験的なレコーディングを繰り返し、ロックの世界(フィルモア、ワイト島に出演)に近づいた時期を関係者とマイルス本人のコメントで再現。彼が一番輝いていたころの足跡です。
ご参考URL ⇒ http://www.fusosha.co.jp/book/2010/06139.php
![]() | マイルスの夏、1969 (扶桑社新書)中山 康樹扶桑社このアイテムの詳細を見る |
【オマケ、今週の気になった言葉】
■変革期について歴史を学ぶなら、いつ、誰が、何を「捨てたか」を考えるのです。~誰でも何がしかは持っている自分の既得権を捨て、「崩される側」から「崩す側」に飛び移った人だけが、次の時代に生き延びた。 (by 加藤陽子<東大教授・歴史家>)
「十二世紀ルネサンス」(上記ご参照)に、【エクソダスによる文明移転】という興味深い指摘があり、①1492年:グラナダ陥落⇒アラブ人の追放、ユダヤ人迫害 ②ダライ・ラマ:中国からの追放⇒チベット仏教(ラマ教)の世界化 ③ナチス:ユダヤ人弾圧⇒大量の学者・文化人が米国移住 の3つの例を挙げてます。これらの“exodus”(退去、出国)により、追放した側(国)は結果的にどうなったか? 12世紀のトレドやシチリアでは人種・宗教(キリスト教・ユダヤ教・イスラム教)に関係なく、“より高度な知識”を求めて、積極的な翻訳(知的生産活動)が行われていたのに。
では。