味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

大事を成すは胆に在り。

2016-05-19 10:25:40 | ブログ
第2697号 28.05.19(木)
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大事を成すは胆に在り。『宋名臣言行録』
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 大きな事業を成し遂げることは、われわれの胆力如何にかかっている。628
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 【コメント】何事にしても、当該人間の精神・胆力にかかわっている訳ですが、誰が見ても性質が悪いね、ということはしてはならないと思います。
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 連日、自治体首長の政治資金問題でにぎわっていますが、一般庶民の感情を逆撫でするようなことはしてはならないと思います。一時的には逃げられても、永い人生では損をすることになるでしょう。
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 連日林房雄著『西郷隆盛』を拝読していますが、著者の書き続ける執念・凄さ、鋭敏さに圧倒されています。まだお読みでない方はお読みになられますようお薦め致します。徳川時代から明治維新の移行期は学んだ方がいいように思います。
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 西郷南洲翁のように、『南洲翁遺訓』の教えのように生きることはとてもできませんが、その一端でも真似られればいいのではと思って、子供たちともども『南洲翁遺訓』の勉強に専念致します。私は半世紀近くやり続けているのです。
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 それは荘内南洲会の先生方の生き様に蒙を啓かれたからなのです。荘内南洲会の先生方にお尋ね致します。『南洲翁遺訓』の原文を書きかえるということは、私には犯罪に思えるのです。
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 その犯罪者といってもいい人間を会合に呼んで、新『南洲翁遺訓』を刊行すると発言させることは暴挙としか思えないのです。ですから私は、そういう人種と席を同じくしたくないのです。私の考えが間違っているでしょうか。
. 私がご尊敬申し上げる西郷先生の妻・糸子夫人の末裔にあたる先生も激憤しています。
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 「-----西郷南洲翁と菅臥牛翁の徳の交わりを広める会」は、その犯罪者的人間を糾弾しないと『南洲翁遺訓』を刊行した荘内の先達の皆様に申し訳ないとして、結成されたのでし。呼掛人は元県教育長をされた方でした。

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『臥牛菅実秀』(第233回)
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 西郷は揮毫の途中で筆をおくと、端然としていった。
「西郷がもしこの詩とちがったことをしたら、言行相反したる男だと、それきり見限っていただきたい。」
 そして再び雄勁な筆力をもって、つづきの誌句を書きあげたのであった。
 西郷が特にこの詩を書き、そのうえ『この詩とちがったことをしたら見限ってほしい』といった、その心中には深い慨嘆があったのだ。
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 幕末のかつての志士たちは、ひとたび新政府の大官になると、たちまち志士時代の苦難を忘れて(私は捨てさりとしたい)、昔の大名も及ばない豪奢な生活を送っていることを西郷はひどく慨嘆していたのである。
 西郷にとって維新は、欧米列強の圧力を前にして小さく貧しく揺れ動く日本を、万国に対峙し得る強国に育てあげる第一歩に過ぎなかった。
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 ところが、新政府で大官となり功臣となった、かつての同志たちは、維新の意外にすみやかな成功に満足して、すでに停滞と腐敗が始っていた。ことに西郷を失望させたのは、同藩の盟友大久保が、この悪風になじんで、四、五十人の召使いをかかえて尊大にかまえている、その生活態度であった。(『南洲翁遺訓』第四章はそういうことを指しているのだと思います。)

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『農士道』(第509回)
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 「復た自然に返ることを得たり。」----如何に立身しようと、出世しようと、人間は畢竟自然に返るべきものである。南洲翁も歌っているではないか。
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   我が家の松籟 塵縁を洗ふ
   満耳の清風 身仙ならんと欲す
   誤まって作る 京華名利の客
   此聲聴かざること 已に三年
と。終生、此の境地を発見し得ずして、人間の名利の世界のみに齷齪している輩は、むしろ憐むべきである。

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『西郷隆盛』より、
〈大久保はそれが聞きたくてやって来たのかもしれぬ。吉之助は答えた。
「まだ征韓というところまではいっておらぬ」
「そうかな、板垣退助あたりから出兵論が出たそうではないか」
「出兵には、おれが反対した。板垣も納得してくれた」
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 大久保は眉をよせて、
「やっぱり、おまえ自身が韓国に行くつもりなのだな」
「ほかに行ってくれる人があるか」
「そりゃあ、いくらもある」
「兵をひきいて打ちこわしに行くのではないぞ。まるはだかで話をまとめに行くのだ。他に人があるか。おまえが行ってくれるというのなら話は別だが」
「おれはごめんだ。(大久保)-----。」〉204

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