第2790号 28.08.20(土)
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天下の英才を得て之れを教育するは三の楽しみなり。『孟子』
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天下の秀才を集めてこれを教育するのは人生の一つの楽しみだ。「君子に三樂あり----」を参照。
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「君子に三楽あり、--」は、28.04.9(土)のブログでご紹介しました。再度、書きます。
「君子に三楽あり。而して天下に王たるは与り存せず。」
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〔意訳〕君子には三つの楽しみがあるが、天下に王となることなどは、その三つのうちにははいらない。
「三楽」の第一は、父母が健在で兄弟に事故がないこと、第二は、反省して天地に恥じることのないこと、第三は、天下の英才を得てこれを教育することである。
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有難いことに私の空手道教室には、天下の英才となるであろう子供たちが来てくださいます。能力のことには私ごときは何も指導は出来ませんが、一生で一番大事な躾教育等々は出来ると思っています。
そしていつまでも健康であること、友達・人々と仲良くすること、相手を罵倒しないこと、見下げないこと、贅沢をしないこと、人様に良い言葉を遣う事、勤労精神が旺盛であること、勤勉であること等々を身につけることが大事であります。
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昨日まで、天風の『運命を拓く』の「まえがきに代えて」をご紹介しましたが、それと『南洲翁遺訓』を一緒に学べばまちないないであろうと思います。
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天風論は最初は少しく違和感があると思います。でも、健康で長生きをし、自分の人生を全うし、人様にも親切にすると同時に、人様が幸せになるよう、協力できれば、それでいいのではないでしょうか。
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オリンピック真っ最中でスポーツへの関心が高まることは大変いいことだと思います。世界中のアスリート揃いの中で、金・銀・銅を受賞することは大変すばらしいことだと思います。
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これらは運動能力のある特定の人しかできませんが、この人たちに負けない生き方をしてみたいものです。その参考書は『西国立志編』に出て来る世界の偉人達の生き様を紹介した著書です。
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如何にオリンピックで凄い記録を出した人といえども、死ぬまで、100歳まで直向きに努力できますか。昨日はオリンピック選手の挙動にクレームをつけた人のことに言及しました。
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人様へは優しくおだやかにお話をしなければならないと思います。そして、どんな幼児にも敬語を遣う謙虚さがなければならないと私は思っています。若い頃、少しばかり記録を創ったからといって、傲慢であってはならないのです。
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どんな人でも生きる権利はあるのですから、温かい手をさしのべてあげたいと思うのです。先の都知事選で敗れた平和主義者の理念は是とするものですが、そればかりでは、人は育たないし、人間も立派に生涯は送ることはできないと思います。
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電電に入社し、労働組合の役員も長年努めてきました。労組では要求、要求をしますが、それに見合う誠実さ、勤勉さがなければならないのです。
それらについて、天は視ていると天風は申しています。西郷南洲翁も人の生き死には天が決めると申しています。その事実はわかりませんが、天が監視しているつもりで誠実に生き抜きたいものです。
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『臥牛菅実秀』(第325回)
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一方、実秀は東京に一カ月近く滞在して、前から東京に出ていた松平親懐、松平久厚らといろいろ打ち合わせをしたり、旅の準備を進めていたが、その間に政府当局は実秀の一行の鹿児島行きを聞き知って、極力それを引き止めようとした。しかし実秀は、
「別に企てがあるわけではないのだから、かまわぬ。」
と、当局の引き止め策を振りきって出発することにしたのであった。
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昨日は近くの郵便局に行きました。そこの局長さんが、17年前、ある少年をつれて私に空手道の指導をしてくださいといって、知人の子供をつれてきたのでした。
その青年は拳を握ることが出来なかったのです。それを17年かかって少しずつ、少しずつ指導してきました。発達障害の人であっても、厳しさと優しさを交えて指導しなければならないのです。突きをした姿は今の私より美しいです。
私に言わせたら、教育評論家のオジサンオバサンが言う指導方針では人は導けないと私はみています。
会話が出来ない人には、指導したその瞬間に身体に愛の鞭を与え、身体で覚えさせなければならないのです。
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今宵は中島瑠果様がお稽古にくるとのことです。12月18日、史談会講演会に日本空手道少林流円心会の子供たちの『南洲翁遺訓』、そして中島様の空手の舞を発表することにしました。責任者の私には「空手道と『南洲翁遺訓』」を少しく発表されたいとのことでした。講演会が大成功をおさめるように、円心会一門、誠心誠意頑張りたいと存じます。
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『農士道』(第600回)
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五、最も自然なる娯楽會である。
近来農村青年子女の離村防止の意味からというので、よく農村娯楽會などいうものを開く。私は人為的娯楽設備の殆んど無い農村生活に於ては、農民が時に陽気に謡ったり躍ったりして楽しむことは甚だ必要だと思うものであるが、だからといって、学校の講堂を直ちに娯楽會の舞踏場にすることには賛成出来ない。そこで田舎の婚礼の座敷等は、實に最も相応しき村民愉楽の会場であると思う。古人も「陽気発する處、金石亦透る」といっているが、人間は時に生命の力を楽しく陽発することがなければ人生に活気が無く、事も亦成らぬものである。兎もすれば陰気になり易い農村生活に、時に婚礼や祭りのあることは嬉しいことである。
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天下の英才を得て之れを教育するは三の楽しみなり。『孟子』
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天下の秀才を集めてこれを教育するのは人生の一つの楽しみだ。「君子に三樂あり----」を参照。
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「君子に三楽あり、--」は、28.04.9(土)のブログでご紹介しました。再度、書きます。
「君子に三楽あり。而して天下に王たるは与り存せず。」
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〔意訳〕君子には三つの楽しみがあるが、天下に王となることなどは、その三つのうちにははいらない。
「三楽」の第一は、父母が健在で兄弟に事故がないこと、第二は、反省して天地に恥じることのないこと、第三は、天下の英才を得てこれを教育することである。
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有難いことに私の空手道教室には、天下の英才となるであろう子供たちが来てくださいます。能力のことには私ごときは何も指導は出来ませんが、一生で一番大事な躾教育等々は出来ると思っています。
そしていつまでも健康であること、友達・人々と仲良くすること、相手を罵倒しないこと、見下げないこと、贅沢をしないこと、人様に良い言葉を遣う事、勤労精神が旺盛であること、勤勉であること等々を身につけることが大事であります。
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昨日まで、天風の『運命を拓く』の「まえがきに代えて」をご紹介しましたが、それと『南洲翁遺訓』を一緒に学べばまちないないであろうと思います。
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天風論は最初は少しく違和感があると思います。でも、健康で長生きをし、自分の人生を全うし、人様にも親切にすると同時に、人様が幸せになるよう、協力できれば、それでいいのではないでしょうか。
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オリンピック真っ最中でスポーツへの関心が高まることは大変いいことだと思います。世界中のアスリート揃いの中で、金・銀・銅を受賞することは大変すばらしいことだと思います。
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これらは運動能力のある特定の人しかできませんが、この人たちに負けない生き方をしてみたいものです。その参考書は『西国立志編』に出て来る世界の偉人達の生き様を紹介した著書です。
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如何にオリンピックで凄い記録を出した人といえども、死ぬまで、100歳まで直向きに努力できますか。昨日はオリンピック選手の挙動にクレームをつけた人のことに言及しました。
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人様へは優しくおだやかにお話をしなければならないと思います。そして、どんな幼児にも敬語を遣う謙虚さがなければならないと私は思っています。若い頃、少しばかり記録を創ったからといって、傲慢であってはならないのです。
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どんな人でも生きる権利はあるのですから、温かい手をさしのべてあげたいと思うのです。先の都知事選で敗れた平和主義者の理念は是とするものですが、そればかりでは、人は育たないし、人間も立派に生涯は送ることはできないと思います。
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電電に入社し、労働組合の役員も長年努めてきました。労組では要求、要求をしますが、それに見合う誠実さ、勤勉さがなければならないのです。
それらについて、天は視ていると天風は申しています。西郷南洲翁も人の生き死には天が決めると申しています。その事実はわかりませんが、天が監視しているつもりで誠実に生き抜きたいものです。
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『臥牛菅実秀』(第325回)
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一方、実秀は東京に一カ月近く滞在して、前から東京に出ていた松平親懐、松平久厚らといろいろ打ち合わせをしたり、旅の準備を進めていたが、その間に政府当局は実秀の一行の鹿児島行きを聞き知って、極力それを引き止めようとした。しかし実秀は、
「別に企てがあるわけではないのだから、かまわぬ。」
と、当局の引き止め策を振りきって出発することにしたのであった。
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昨日は近くの郵便局に行きました。そこの局長さんが、17年前、ある少年をつれて私に空手道の指導をしてくださいといって、知人の子供をつれてきたのでした。
その青年は拳を握ることが出来なかったのです。それを17年かかって少しずつ、少しずつ指導してきました。発達障害の人であっても、厳しさと優しさを交えて指導しなければならないのです。突きをした姿は今の私より美しいです。
私に言わせたら、教育評論家のオジサンオバサンが言う指導方針では人は導けないと私はみています。
会話が出来ない人には、指導したその瞬間に身体に愛の鞭を与え、身体で覚えさせなければならないのです。
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今宵は中島瑠果様がお稽古にくるとのことです。12月18日、史談会講演会に日本空手道少林流円心会の子供たちの『南洲翁遺訓』、そして中島様の空手の舞を発表することにしました。責任者の私には「空手道と『南洲翁遺訓』」を少しく発表されたいとのことでした。講演会が大成功をおさめるように、円心会一門、誠心誠意頑張りたいと存じます。
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『農士道』(第600回)
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五、最も自然なる娯楽會である。
近来農村青年子女の離村防止の意味からというので、よく農村娯楽會などいうものを開く。私は人為的娯楽設備の殆んど無い農村生活に於ては、農民が時に陽気に謡ったり躍ったりして楽しむことは甚だ必要だと思うものであるが、だからといって、学校の講堂を直ちに娯楽會の舞踏場にすることには賛成出来ない。そこで田舎の婚礼の座敷等は、實に最も相応しき村民愉楽の会場であると思う。古人も「陽気発する處、金石亦透る」といっているが、人間は時に生命の力を楽しく陽発することがなければ人生に活気が無く、事も亦成らぬものである。兎もすれば陰気になり易い農村生活に、時に婚礼や祭りのあることは嬉しいことである。
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