味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

曾子曰く、敢て問ふ、聖人の徳は、

2018-05-01 09:50:06 | ブログ
第3409号 30.05.01(火)

曾子曰く、敢て問ふ、聖人の徳は、以て孝に加ふること亡きかと。子曰く、天地の性は、人を貴しと為す。人の行ひは、孝より大なるは莫し。『孝経』230

 曾子が、上章で孝の徳が偉大であるということを聞いていたから、そこでまた言うには、失礼ながらお尋ねいたします。聖人の徳は、孝の徳にさらにまた何か付け加うべきものはないのでしょうか。すると、孔子が言うにはおよそ天地の間に性を以て生を稟けているねのの中で、人間ほど貴い存在はない。そして、その貴い人間の行いの中で、孝行より大事なものはない。

 【コメント】孝行とは、子が親を思い、よく仕えること、が孝行の意味ですが、これは人間以外できることではないと思います。

 凡そ一月前、刑務所から脱走した青年が昨日広島で逮捕されました。残りの刑務所での期間は一年半ぐらいだったのが、刑務所から脱走した累計の期間は10年位になるらしいとのことです。

 この青年も冷静に考え行動すれば、一年半で刑期を終え親孝行もできたと思うのですが、なんで軽々な行動をとるのでしょうか。

 音楽人気グループトキオのメンバーが話題になっていますが、こういうグループに熱狂するよりか、『南洲翁遺訓』とか漢籍を読み書きした方が修養になり自分の身の為になるのですが、なんでこういう連中に翻弄されるのでしょうか。

----------------
『不動心』(第267回)

 生産的衝動の割りふりについて

 「われわれは、同意の仕方を適切な形に統一しなくてはならない。衝動についてはいつも調節できるようにしておき、利己心からは遠く離れ、ものごとを価値相応に割りふるよう心がけなくてはいけない。欲望はできるだけ制御しなくてはいけない。われわれの自由にならないものごとについては決して避けようとはしないこと」

-------------
『言志録四』106

 自ら欺かず

 自ら欺かず。之れを天に事うと謂う。

 〔訳文〕自分で自分をあざむかない。これを天に事(つか)うるというのだ。

 〔付記〕天に事うるということは、人間以上のものを相手にするということである。『南洲翁遺訓』に「人を相手にせず、天を相手にせよ。天を相手にして、己れを尽くし人を咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬべし」とある。誠とは自ら欺かざるの心である。

-----------------