7月27日の東風平巡りの後、南下して糸満市の「沖縄平和祈念資料館」へ寄った。
同所は、6月23日「沖縄慰霊の日」の会場だ。
平和の礎(いしじ)があり、黒御影石に亡くなられた方の名前が彫られているのが、よく放映されている。
訪問して驚いたのは、海際の広大な土地にあった事。
資料館は、小さなものだが、日本で唯一の地上戦があった沖縄だけに、悲惨な戦争情報に入場者はショックを受ける。
生き残った人の生の声が記録されている証言の部屋では、自分のペースで読む事が出来る。
戦争のむごさや、極限での人間の強さ弱さを伝え知る事が出来、日本で起きた戦争を後世に伝える場としては、大変重要な展示だと思った。
アメリカ軍の上陸から、戦争が終結するまでの悲惨な状態は筆舌に尽くしがたい。
また、戦後のアメリカ占領下の県民生活状況も、本土の人間は殆ど知らない情報だけに、戦後の沖縄を伝える重要なコーナーだ。
悲惨な展示を見て、沈んだ気持ちで資料館を出てくると、窓一面に美しい太平洋が目に飛び込んでくる。ここで気持ちがホッとして救われた。
穏やかな太平洋を見て、平和を実感した人は多いと思う。この設計はGood!!
広島の「平和公園原爆資料館」には、この考えが無く広島から観光客が減っている原因の一つになっている。
この事は、戦争悪いとか、原爆根絶の問題ではなく、広く一般観光客にどう伝え、その土地を再度訪れさせるかという話です。これが、戦争資料館の課題だと思う。
連れて来られた者が二度と訪れたくない街になるか、戦争を知らないものが訪れて、また来たくなる反戦資料館のある街にするか、今後戦争を知らない世代が中心になるからこそ、考え工夫して行く問題だと思う。
もう一つ良い点は、外に出たら大きな風力発電の風車3基が目に入る。
その下には、また広大な土地に「糸満市の観光農園」がある。
そこには、「パターゴルフ場」「熱帯植物園」「ワイン館」「レストラン」などがあり、ファミリーやカップルが遊べる事だ。
これからの、戦争資料館の良い例として是非成功して欲しいと思った。
左:パラミツ(約30㎝)、右:パッションフルーツ(約直径6㎝)