▲<今週の那覇は、20度を切り、18度と寒くなったが、空の色が美しい>
1)「正しい睡眠時間は7時間、睡眠を削ると寿命も削られる」
久保田教授が推奨するのは「7時間睡眠」(2002年にアメリカの精神医学者で睡眠研究者のクリプケらが30~102歳までの100万人以上の男女を対象に「睡眠時間と死亡率の関係」の調査を行った)。
その結果、最も死亡率が低かったのが「6時間半以上7時間半未満の睡眠」だった。平均睡眠時間が4時間以下の人は7~9時間の人より、73%も肥満になる確率が高くなるという事も解っているそうだ。
▲<墓地下に「カニステル」の果実がたくさん実っているが、誰も採って食べない>
2)「朝は積極的に頭や体を使おう」
「7時間眠ると自然に目が覚める」というリズムが出来るそうだ。スッキリ目覚められないなら、日の光を浴びる、シャワーを浴びる、歯を磨く、運動する…など、自分なりに目が覚める方法を工夫するといい。
『朝は黄金の時間』という言葉もあるが、積極的に頭や身体を動かす事が大事」と教授。
ちなみに最近人気の「朝カレー」だが、カレーには頭の働きを良くする物質が含まれており、記憶力を高める効果などが期待出来る。カレーをよく食べるインドではアルツハイマーが少ないという調査結果もあるそうだ。
▲<民家塀の「排水溝」から生えて、めいっぱい咲いている(家の人がテープで支えてあげていた)>
3)「ジョギング運動で前頭前野は鍛えられる」
久保田教授が7時間睡眠とセットで勧めているのが「ジョギング」。教授自身ジョギングを始めて1年間で18kg、2年間では23kgの減量に成功したそうだ。78歳になる今も1日10kgを目標に走っているという。
人間の行動の9割をコントロールしているのが「前頭前野」。『脳の最高司令塔』といわれるこの領域を鍛える事が『頭を良くする』事でもあるという。ではどうしたら鍛えられるのか。実はこの前頭前野、「考えたり」、「判断」や「決定」をしたりする時だけでなく身体を「動かした」時にも活発に働く事が解っているそうだ。
外を走りながら考える。走っていると不思議と「良いアイデア」が浮かぶという。外を走っていると目や耳から色んな情報が脳に入り、昔見たものと今見たものの比較したりする事でも脳は活性化されるそうだ。
「水泳」や「ダンス」、「ウォーキング」など、「ジョギング」以外の「有酸素運動」もOKだ。大事なのは「自分の意思で積極的に体を動かす事」。
▲<沖縄でも「クリスマス」のイルミネーションが盛り上がっている(パレット久茂地)>
4)「歌う事で言葉の能力が高まる」
音程やリズムを自分で考えて声を出した方が脳は活性化される。子供の能力を伸ばすという点から見ても「歌う事」は有効だ。音を聞いて理解する力がつくため、外国語を理解する能力が高まるそうだ。
音楽繋がりでいけばピアノもお勧め。指先を動かす事で道具を使う事が上手くなり、字を書く、絵を描く、料理をするなど、何かを自分で作り出す力、創造力がつくそうだ。
▲<パレット久茂地のバス停>
『脳にいい生活』のために良い習慣やコツは色々あるが、大事なのは「楽しくやる事」(ストレスを感じては逆効果)。
最近の研究では、ストレスが長期間続くと脳の働きや記憶力が低下する事が解っているそうだ。
仕事が忙しくて睡眠が満足に取れない人が、『眠らないでやればなんでも出来る』というのは幻想だ。
睡眠時間を削って、何かをするのは間違った事。先ずはその事を企業のトップや政治家に知って貰いたい。
※マイナビニュース「脳科学の権威・京大名誉教授久保田競氏が勧める"脳にいい生活" 」インタビュー:金子えみ (2011/04/04)より 抜粋しました