老快力

2007年07月17日 00時36分46秒 | 生き方・人生観
「浜までは海女も蓑着る時雨かな」瓢水(1683年生、播磨の富商)

海女はいずれ海に入るのである。
時雨が降っていても、どうせ濡れるのだから構う事無いとしてよいところだが、さすがにたしなみは忘れないので、蓑を着ていく。
その心を美しいと見た句である。
人間は、なにかというと、「どうせ」という事をいって、甘える。
たしなみを失い、努力を怠る。
みっともない事を平気でする。卑しい人間である。
しっかりした生き方をする者は、ぎりぎり最後まで、わが身をいとい、美しく、明るく生きる事に努める。

那覇市役所前交番のシーサー

しかし年をとると、人間が劣化する事が少なくない。
若い時から中年までは、立派な人であったのに、年をとってくると、欲は深くなる、猜疑心は強くなる。
言う事なすこと、いちいち周りを傷つける。――そういう事が多くなる。
人格も、体力によって支えられているのか。
老いて身体が弱ってくるにつれて、人格を支えていた力が崩れて本来、持っていたのであろう、醜いものが外に現れて来る。
その事を自身では気がつかないだけに老醜は哀れである。
老いていかに生きるべきか、それが問題だ。



★3つの心掛け(リズ・カーペンター女史:ジョンソン大統領夫人の第一秘書)
人間はすべからく、カッコ良く生きなければならない。「スタイリッシュ・エイジング」には、3つ心掛けが必要。
①接待を受けたら断るな
②どんどん人を招いてご馳走せよ
③なにがなんでも恋をせよ
つまり一人で居るな、人と会って楽しく食事をする事を忘れるな、であり、好きな人を持て、という事。
年をとると、とにかく孤独になりがちになる。
ことに男性にその傾向が強い。
三つめの「恋をせよ」は難事と思ったが、恋は何も恋人だけではない。
好きなものなら何でも「恋」の対象となる。
そう考えれば気が楽になる。

★11の効用
「歩く」「随所に主となる」「備えあれば」「一喜一憂」「起業」「教室(教える)」「談笑」「眠り」「捨てる」「忘却」「日記より予定」。

「朝こそ(金)」、「楽しいことを期待し、ストレスを避ける」「ちょっぴりおしゃれ」「一代限り」。
いつも行く手に、明るい希望と楽しみを用意するのが、生き生き生きる老年の必須の心掛だ。
※外山滋比古著「老快力」より


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