仁丹いわく、「案外、オッサンたちがこの国の希望かも知れない」

2017年03月08日 11時15分00秒 | 社会問題

▲<那覇の「寒緋桜」もピークを過ぎました>

「日経ビジネスオンライン」「河合薫」さんのメルマガ2017.3.7 の抜粋(10分の一くらい)です。

森下仁丹が、“第四新卒”の採用をスタートさせた。 
               
毎日新聞では「『第四新卒』おっさん、おばはんWANTED」
東京新聞では「森下仁丹が『第四新卒』採用へ おっさん、おばはん求む」
読売新聞では「求む中高年、森下仁丹が『第四新卒採用』」
日経新聞では「森下仁丹、50代中心の中途採用導入へ 幹部候補に 」

森下仁丹の定義によれば、「社会人としての経験を十分積んだ後も仕事に対する情熱を失わず、次のキャリアにチャレンジしようとする人材」をいい、「性別・年齢を問わず採用」していく事を、第四新卒採用と呼ぶのだという

採用募集のTVCMは、泣けます!                                
「オッサンたちへ」
「あの頃は仕事がすべてだったんです。」
「ずっといた場所から出てみたい、そう思ったんです。」
「まだ、できると思うんです。」
「案外、オッサンたちがこの国の希望かもしれない。」
「オッサンも変わる。ニッポンも変わる。」


“オッサン”の連発で申し訳ないのだが、結論から述べると私はオッサンの「やる気」が、「人格的成長(personal growth)」というポジティブな心理的機能によるものなら、変わると確信している。

「人格的成長」とは「自分の可能性を信じる」気持ちの事で、専門家はこれを「チャレンジ精神」と同一に扱う人もいるが、実際には異なる。

チャレンジ精神が、 自分の行動する力に価値を見出している事に対し、人格的成長は、自分の内在する力に価値を見出すもので、TVのCMでいえば「まだ、出来ると思うんです」という、実にシンプルかつ根拠なき確信である

そう。「根拠のなき確信」ほど、人間の底力を引き出す無謀な心の動きは存在しない。・・・・以上(抜粋)。



私も同感!「退職後の約10~20年の人生をどう生きるか?」が、現代ニッポンに生きる人達の課題です。

森下仁丹によると、若干名の採用人数に、1000名を超える応募があったらしい。

貴重な経験を積んだ、仕事に対する情熱を失っていない。まだ発展余地ある「おっさん&おばさん」の「根拠のなき確信」で、ニッポン活性化に大いに期待したいものです(私も頑張ります!)

「カエルの楽園」

2017年01月26日 00時05分00秒 | 社会問題

▲<2016年2月23日に、新潮社から出版された百田尚樹さんの小説です>

イソップ童話のような、「カエル」の世界を描いている。
内容は、メルヘンな物語ではなく、現代の世界(アジア)で、起きているような「国際問題」が、テーマです

アマガエルの「ソクラテス」と「ロベルト」が、ある日突然にやって来た凶暴な「ダルマガエル」に滅ぼされて国を脱出する。
命がけでさまよい、「ナパージュ」という国に辿り着く。

そこは、心優しい「ツチガエル」たちが、奇妙な戒律を守って、平和に暮らしている国でした。
「ソクラテス」も「ロベルト」も、この楽園のような国をいっぺんに気に入り、「安住の地」と考えた・・・。

この国では、すべてのカエルたちが、生まれた時から戒めにしている「三戒」と呼ばれているものを守って生きている。
「三戒」とは、「カエルを信じろ」「カエルと争うな」「争うための力を持つな」です。

「ナパージュ」の「ツチガエル」たちは、この国の平和は、この「三戒」を守ったからだと信じ切っている。。
戦う必要がないから、生まれ持った「小さな毒腺」も、子供の頃に潰してしまうらしい。

世界のカエルたちすべが、この「三戒」を守りさえすれば、世界は永久に平和になると信じ切っている・・・。

集まっては、「我々は、生まれながらに罪深きカエル、すべての罪は、我々にあり。さあ、今こそみんなで謝ろう」という「謝りソング」をみんなでよく歌う。「謝りソング」は、「三戒」と同じ頃に出来たらしい。

「ソクラテス」は、少したって、今までこの国が平和だったのは、「スチームボート」という年老いた巨大なワシのお蔭だとを知った。何か違うと感じ始めた時に、事件は起きた!

「ナパージュ」の「ツチガエル」たちを二分する事件とは?その結末は・・・。

すべてが、国名とカエルの名前がカタカナなので、読みにくいが、どこかの国で、近々起きるかも知れないというような内容です。絵本にして、小学校の教科書にして欲しい作品です。

小説「尖閣ゲーム」

2016年07月06日 00時05分00秒 | 社会問題

▲<2016.2.10刊行の小説「尖閣ゲーム」(表紙:尖閣諸島に龍が巻きついている)>

めちゃ面白い小説が、今年の2月に出ていた事を最近知った。

その本の名前は、「尖閣ゲーム」(幻冬舎)です。

作家は、青木俊(1958年生まれ、横浜市出身。上智大学卒業後82年テレビ東京入社。報道局・香港支局・北京支局長などを経て、2013年独立。本書が初めての著書となる)。

原稿用紙485枚の書き下ろしで、内容は、題名通り「尖閣諸島および沖縄県」を舞台にした近未来小説です。

琉球王朝時代、冊封使(中国人)が書いたとされる書【冊封使録:羅漢】に、「尖閣諸島は琉球王朝の領土」と、明記されていたとされる。その書を中国と日本政府が、秘密裏に奪い合っている(これが日本の手に渡れば、「尖閣諸島問題」は解消する!)。

数年前に行われた「羅漢奪回」の尖閣諸島上陸作戦で、亡くなった姉の真実を調べている妹(沖縄の新聞記者)と、姉の元恋人で警察庁キャリア官僚(沖縄県警勤務)が、ストーリーを導く。

冒頭、宜野湾市嘉数高台公園(「普天間基地」近く)で、老人達が昼から「酒盛り」をしている時、上空を飛んでいた「オスプレイ」が、住宅街に墜落するショッキングな場面から始まる。

「沖縄県知事」と「地元マスコミ」。「沖縄県警」「自衛隊幹部」「首相官邸」が、複雑に絡み合いながら、ダイナミックな展開が続く・・・。

映画かニュースを観ているように、映像がリアルに目に浮かぶ。

あっという間に300Pを読み切った。

まさに、今沖縄に起きそうな内容だった。


【評価】★★★★★