常念が見える部屋から

ここから北アルプス常念岳が眺望できます。
季節の移ろいに写真を添えて発信します。

刺し葉

2011年06月20日 | 季節の便り

好きな植物を増やす方法は沢山ある。

種を採取して、接ぎ木して、挿し木して、刺し芽して等

このたびセントポーリアの葉刺しが成功したので報告する。

サボテン類の刺し葉は挿し木に類するかもしれない、しかし例えば花菖蒲の美しい株を増やしたい時、そのスマートな剣の様な葉を土に刺したところで、根が出て、葉が出て、花だ咲くことは、特別なバイオ技術を駆使しない限り不可能だろう。

ところがセントポーリアは刺し葉から新しい株が確実に成長していることが確認できた。

証拠写真をアップする。

 

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馬鈴薯の花

2011年06月19日 | 季節の便り

他の野菜類が足踏みしている中で、今年の馬鈴薯はすこぶる元気である。

薄紫と白色系で、どちらかが「北あかり」のはずだ。

「ジャガイモの故郷は北国である、暑さに弱い作物であるから、何回も土寄せして夏の暑い日差しから守ってやるのだ」

と中学時代理科の滝澤先生から教わった。

今年の出来ばえが楽しみである。

 

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夏はきぬ

2011年06月18日 | 季節の便り

夏は来ぬ(佐々木信綱作詞)

 卯の花の におう垣根に 時鳥はやも来鳴きて

      しのび音もらす 夏は来ぬ

五月闇 蛍とびかい くいな鳴き 卯の花さきて

    早苗植えわたす 夏は来ぬ  

山間の集落は 茅葺き屋根が当たり前で、垣根に卯の花が咲いて、ホトトギスは鋭く「東京特許許可局」と鳴きながら夜明けの空を飛んだ。

闇の中で蛍を追った、源氏蛍は大きくて、その緑の光で周りの景色がぼんやりみえるほど明るかった。

その冷たい不思議な光の仕掛けを探ろうと、蛍を潰して微量の蛍光物を取り出した。

物質は指先を光らせて、指先をぬぐった衣類に点火し、やがて消えた。

 

 

 

 

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アネモネ シルヴェストリス(梅花一華)

2011年06月17日 | 季節の便り

シルヴェストリスという歯切れの悪い名を持つこの花は、最初小さな鉢植えから始まった。

そして年々小気味よく増え続け、相性が良いのか今では庭をはみ出して垣根の外側にまで勢力を拡大した。

他の植生を駆逐する力をもっているようだ、先年相当な距離をとって植えたアネモネ ネモローサが増えない原因の一つかもしれない。

ネットによると北欧からシベリアが原産で、初夏白い花が大地の果てまで埋め尽くすという。

その風景は地平線という概念が無い山国では想像することもできないが、果てしない海原と同じように、空に溶け込む地平線が四方に広がる風景は世界のどこかに実在する。

草原にうつ伏せて虫の羽音を聞きながら見回す景色に似ているのかもしれない。

 

 

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晴れの日と、降る日

2011年06月16日 | 季節の便り

紫杜若 

京都上賀茂神社の近くに、杜若の群生地があって、季節になると広い湿地帯が一面この花で覆い尽くされる。

想い出せないほど昔 社員旅行で雨の京都を訪ねたことがある、苔寺西芳寺で雨に濡れて燐光を発する様な新苔を見た。

ガイドから「皆様は苔寺の一番美しい季節を、一番美しい条件で見ることができて、一番幸運な人なのです」といわれて、今でもそ本気でそう思っている。

杜若が群生する湿地帯も雨が降って、この花が持つあでやかさと豊穣さを一層引き立てていた。

旅は雨が降らない方が良いかもしれしれない、しかし雨が降って始めて見えてくる風情もある。

 

 

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夕焼け

2011年06月15日 | 常念100景

6月14日

日没後しばらくすると、まわりの景色が紅く染まって、本格的な夕焼けがやってきた。

若葉も赤く染まって、白壁が燃えているようだ.

闇が徐々に濃さを増して、カワズの鳴き声が一際にぎやかさを増してくる、夕焼けをバックにカワズも気分がよいのだろう。

蛍を見たという人がいた、夜が明るくなって最近では蛍の話題も少なかったのに、それは節電が普及して夜の闇が復活したのかもしれない。

背景の明るさが徐々に闇に同化して、山容のシルエットもやがて闇に沈む。

やっぱし北国の空は大きさが違うとおもう。

 

 

 

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ビーバーになって

2011年06月14日 | 季節の便り

戦後山林は荒廃し、少しの雨で川は増水して、濁流に洗われた河川敷はいつも白い石や砂だけの河原だった。

夏が来ると、子供たちが集まって石を運び、流木を組んでビーバーの様に流れをせき止めて、自分たちの水浴び場を作った。

ダムサイトの最深部は胸まですっぽりと隠れ深さがあるけれど、川上に向かって浅くなり15メートルも上流に行けばもう普通の流れになっていた。

泳ぐというより水遊びに興じた、潜水して見る川底は音が遮断され、焦点が定まらぬ別世界である、光の揺らめきの中に小石が光輝いて、時おり河鹿の魚影を見ることもあった。

30秒の潜水が1分になり2分に挑戦した、水中に投げ込まれた小石拾いも楽しかった、水面からゆっくり水底に沈む石を底に着く前に掬いあげて浮上し雄叫びをあげた

谷川の水は冷たく長く水に浸かっていると唇が紫色に変る、岸辺に上がっても歯がガチガチと震えていた

焼け石に腹ばいになって甲羅干しする石ころだらけの河原に虫取り撫子が可憐に咲いていた。

 

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補聴器

2011年06月13日 | 季節の便り

ヤマボウシ

梅雨の樹陰に咲くヤマボウシ

その補聴器は、大人の弁当箱程の大きさがあって、ショルダーバックのように肩に掛けていた。

真空管のヒーターを熱するA電池と、真空管を制御する高圧のB電池を詰め込んだセットは、補聴器というより携帯ラジオを思わせた。

初期の補聴器を知っている人が今何人残っているだろう。

ひょんなことから補聴器を専門に取り扱うお店の人達を交えて食事会を開くことになった。

耳の中にすっぽり隠れる補聴器や人工内耳など難聴を改善する機器の発達は素晴らしい。

しかし 人の聞こえは神秘的で、最新のデジタル高級補聴器が全ての人に適合するわけではない。

補聴器を付けてから始まる、聞こえのリハビリテーションが重要だという。 

50数年年前の弁当箱補聴器を知る者にとって、そん補聴器を販売するスタッフから聞ける話が楽しみだ。

 

 

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かきあられの頃

2011年06月12日 | 季節の便り

ユキノシタ

柿の花が咲いている、樹の下に立つと、緑の若葉を通して蜜蜂の羽音が遠くの地鳴りのように 響いてくる。

梅雨の長雨の頃、路面におびただしい数の肌色の花が落ちて、そこを歩くと小さな音がはじける様な感触が伝わってくる。

子供の頃のおやつの定番だっらアラレを思いだす、アラレは小正月の餅を小さなサイコロ状に切って寒風で乾燥して作る。

油で揚げて少量の砂糖で味付けする、油で揚げた時カリッとして大きく膨らませることが各家庭の秘伝であった。

一握り程を新聞紙に包んで与えられたおやつを、ユキノシタが咲く石垣に並んで腰かけ大切に食べた。

アラレを油で揚げて膨らんだ様子が、柿の落花に似ているように私は思う。

だから「柿霰」は私だけの言葉である。

 

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ホームセンター 大人の遊園地

2011年06月11日 | 季節の便り

誕生祝に届いた花

朝 鶯が激しく鳴いて、時おりホトトギスの鳴き声が混じった。托卵の攻防なのかもしれない。

麦が少し色ずいた休耕田の脇道を通ってホームセンターに行った。

灌漑用のパイプ継ぎ手を買うためである、日常に使う物はほとんどすべてこの店で間に合う。

農具は小さな熊手から耕運機まで、カー用品には修理工場程の工具が所狭しと並んで、大工道具は電動、気動等、大きな家が建つほどの種類がある。

昔必要なものを探して店から店を訪ね歩いた事を思えば隔世の感がする、広大な駐車場がいつも満杯になる理由が判る。

買い物が終わって、広い店内の工具売り場などを回ると、新しい工具が目白押しにあって、当面使うあてもないのに買ったりする。

 

 

 

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