鹿に食べられた蕎麦
例年 白い毛氈を敷き詰めたように咲き誇る蕎麦の花の季節である。
それが今年は鹿の食害で無残なことになってしまった。
二重に張ったバリアーが、簡単に破れれた現実に遭遇して、もはやお手上げである。
遊び心の蕎麦作りである、これがもし、人間が冬を越すための大切な食料であったらどうであろう。飢え死にである。
飢えを満たすための動物の行動は想像をはるかに越えている、ネットを飛び越え、突き破り、したから潜り込む。
農園主の端くれとして心休まる日は遠い。
もし鹿がすべて駆除されてしまったら、それはそれで、今よりもっと心安らかではないだろう。