このところよく聴いているのがシューマンのクライスレリアーナ。彼のピアノ曲の定番のひとつ。タイトルは傾倒していたホフマンの小説から取ったもので、描かれたかなわぬ恋に自分とクララを重ねていたとか。曲が書かれたのが彼女との結婚に反対され苦しんでいた時期。趣向の異なる緩急8曲で構成されていて、その支離滅裂ぶりはシューマンらしさ満開といったところ。
特に最初の曲の出だしがお気に入り。自分の中では全てのピアノ曲の中でトップランクに位置している。速いテンポの激しいフレーズの中に恋焦がれる甘いやるせなさが溢れている。いつ聴いても何かしら胸がときめいてくるなあ。まさに胸キュン。
この曲もホント多くのアーチストが録音していて、ホロヴィッツを筆頭に、アルゲリッチ、アシュケナージ、ブレンデル、ポリーニ、など多彩。名演と呼ばれるものも多数あって、とりわけホロヴィッツは激情とロマンに溢れていて素晴らしい。それで記事を書くにあたり是非とも聴いておかねばとCDを購入したのが、気になっていた内田光子の演奏。世評はあまり芳しくなかったけど。
改めて感じたのが彼女の凄さ。どうしてこんなに美しいピアノの音色が出せるのか。加えて抑えたペダリングを含めたテクニック、メリハリの効いた楽曲の解釈が洗練されていて、まさに現代のシューマン。恐ろしいのは彼女の描いたイメージがおそらく完璧にピアノの音として表現されていること。ここまでピアノを自分の分身としてコントロールできるとは。鳥肌が立ったから。
と言いながら、その一方で彼女を嫌う人がいることも理解はできる。あまりに緻密に計算され尽くされているから。それとやや過剰な感情移入も同じ日本人なので欧米人以上にその意図が分かるだけに鼻につくのだろうなと。だから常に緊張を強いられる。リラックスして聴けない。おエラさんと一緒に料亭で一流の懐石料理を食べるのを思い浮かべると分かりやすいかな。
でもね、確かに友人とワイワイ話をしながらイタ飯を食べるのは楽しいけど、例え固苦しくて気疲れしたとしても、これだけ美味しいと病みつきになって自腹で通いたくなるって感じ。それにしても、ますます彼女の”追っかけ”に拍車がかかりそう。
ホロヴィッツ 内田光子
特に最初の曲の出だしがお気に入り。自分の中では全てのピアノ曲の中でトップランクに位置している。速いテンポの激しいフレーズの中に恋焦がれる甘いやるせなさが溢れている。いつ聴いても何かしら胸がときめいてくるなあ。まさに胸キュン。
この曲もホント多くのアーチストが録音していて、ホロヴィッツを筆頭に、アルゲリッチ、アシュケナージ、ブレンデル、ポリーニ、など多彩。名演と呼ばれるものも多数あって、とりわけホロヴィッツは激情とロマンに溢れていて素晴らしい。それで記事を書くにあたり是非とも聴いておかねばとCDを購入したのが、気になっていた内田光子の演奏。世評はあまり芳しくなかったけど。
改めて感じたのが彼女の凄さ。どうしてこんなに美しいピアノの音色が出せるのか。加えて抑えたペダリングを含めたテクニック、メリハリの効いた楽曲の解釈が洗練されていて、まさに現代のシューマン。恐ろしいのは彼女の描いたイメージがおそらく完璧にピアノの音として表現されていること。ここまでピアノを自分の分身としてコントロールできるとは。鳥肌が立ったから。
と言いながら、その一方で彼女を嫌う人がいることも理解はできる。あまりに緻密に計算され尽くされているから。それとやや過剰な感情移入も同じ日本人なので欧米人以上にその意図が分かるだけに鼻につくのだろうなと。だから常に緊張を強いられる。リラックスして聴けない。おエラさんと一緒に料亭で一流の懐石料理を食べるのを思い浮かべると分かりやすいかな。
でもね、確かに友人とワイワイ話をしながらイタ飯を食べるのは楽しいけど、例え固苦しくて気疲れしたとしても、これだけ美味しいと病みつきになって自腹で通いたくなるって感じ。それにしても、ますます彼女の”追っかけ”に拍車がかかりそう。
ホロヴィッツ 内田光子
今回ハンコックさんオススメのホロビッツと一緒に買ってみることにしましょう。
ホロヴィッツ風、ブレンデル風には弾けても、内田風には弾けない。それだけ圧倒的に技術レベルが高いし、しかも一音一音にそれが反映されている。自分の中ではもう好みの問題を超越しています。
まずホロヴィッツを聴くのがいいと思います、模範演奏として。それを基準に他を聴くとより楽しめるはずだから。
ホロヴィッツはたぶんルックスがお気に召さなかったのではと。どことなく成り金のエロ親父っぽい雰囲気が漂っているような、いや失礼。今度”ソラ似たことか”特集で取り上げてもらっても良いかとお思います。