或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

トイレ

2009-05-25 06:21:24 | 830 パリ紀行
旅行中に言葉の次に困ったのがトイレ。パリでは無料で自由に使えるトイレが少なかった。事前に情報として知っていたとは言え、行ってみて実際にそれを実感。まあフランス語を喋れないことが、その不便さを増幅していたのは確かだけど。

最初に直面したのがサン・ラザール駅。列車に乗る前に済ませておこうと、売店で場所を聞いて行ってみると、なんと入口にゲートがついていた。その横にはおばちゃんが2人座っていて。イメージとしては、ちょうど銭湯の番台という感じ。それでシステムや料金が全く分からないので財布の小銭入れを広げて突き出すと、コインを取って中に入れと手で指示してくれた。そこで初めてコインを自分で投入する自動式じゃないことが分かって。それにしても、こんな公共施設で金を取るとはねえ。

最悪だったのが街角の公衆トイレ。そう、かつて佐伯祐三の「共同便所」(1928年)のモチーフにもなった。最初は有料かと思ったけど、たまたまそこは無料だった。ただし中に入ると、その強烈な匂いと汚さに絶句。日本の公園なんかにあるのよりもっとひどかった。それからはもっぱら美術館とカフェを利用。カフェについてはトイレに行くためにわざわざ入ったことも何度か。

”トイレつながり”で面白かったのがウォッシュレットの話。ホテルのトイレットペーパーの紙質がボロかったせいあるけど、ウォッシュレットを使わない生活が1週間以上続いたので痔になってしまって。あれって日本だけ普及率がやけに高いらしい。一般的に日本が軟水に対し海外では硬水が多いからノズルにカルシウムが詰まるからだとか。それだけじゃない気はするけど。

更に面白かったのが”水つながり”で味噌汁の話。今回も緑茶や柿の種、スルメといったおつまみに加えて、インスタント赤だしを持って行ったのだけど、どうもいつもと味が違う。調べると、味噌汁の”うま味”の元はグルタミン酸やアミノ酸で、硬水のカルシウムはこれらの成分と結合しやすく、せっかくの旨味がアクになってしまうのだとか。なるほどね、なんか勉強になった気がする。

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