巨人が3位をかけて挑んだDeNA戦が負け越しに終わって、よほどの奇跡でもない限りクライマックスシリーズへの出場はできなくなった。これで2年連続のBクラスだ。昨年からの課題が解決されないままだったのだから、今年の結果は当然と言えば当然だ。問題点は、中継ぎ投手陣の整備と打撃陣の適時打不足だった。
まずは中継ぎ投手陣から。原巨人が優勝を重ねていたころは、勝利の方程式ということで同じ投手をリレーして抑えていたものだった。今年は、抑えの大勢は故障で長期離脱を余儀なくされ、中継ぎもなかなか安定しなかった。ようやく逆転して8・9回で何度逆転負けしたことやら。同点の終盤戦で何度勝ち越されて負けたか。本当に安定感というか、本物の自信が無いから緊張感に負けてコントロールを乱してここという場面で適時打を打たれる。これの繰り返しだった。ようやく、後半戦では中川・バルドナードが安定してきてなんとか3位争いで粘れたが、Aクラスのチームのみならず他のチームはリードした時の中継ぎがかなり安定していただけに見劣った。特に阪神は超強力投手陣で優勝しただけに、巨人の欠点が浮き彫りにされたものだ。
それでも、投手陣はそれなりに頑張っている。チーム防御率も他チームが全般的によくなっているのでリーグ5位だが、絶望的なほど悪いわけではない。成績の低迷はチャンスに弱すぎた打線にあったのだと私は思う。チーム打率は阪神より上だし、チーム本塁打は阪神の2倍以上打っているのにチーム得点は阪神よりも少ない。いかにホームラン以外の適時打が少なかったのかということだ。
今年の巨人は、とにかく打線のかみ合わせが悪かった。打率がそこそこいい打者は得点圏打率が悪く、打率が低い打者だが得点圏打率はそこそこ。これが絶妙に悪い方向にかみ合ってしまったという印象だった。岡本・大城といった打の中心が揃って2割前半の得点圏打率ではしんどい。これは、他の打者が打てないから徹底的にマークされたという面もあったろうが、いい訳が許される立ち位置ではないだろう。後半戦は代打になったが、中田翔も得点圏打率は酷いものだった。
貧打線といえば、丸は衰えを見せて打率は2割4分台。他にも内外野で2割5分台の打率がゴロゴロ。打線でいい面はといえば、坂本が後半戦でスキャンダル前の本来の調子を取り戻してきたことと、梶谷がようやくFA以降で戦力になってきているという事だろう。そんな梶谷を外して、打率2割6分台の超ベテランの長野選手がスタメンな段階で、この打線に…いやチームに未来は感じない。原監督は何を考えているのだろうか。
親会社が斜陽産業な巨人は、もはやマスコミがはやし立てるような金満補強は望めないだろう。そう簡単には復活は難しいのでしょうが、逆にこれだけ弱点がハッキリしているのだからできるといえばできる。さてどうなるのやら。
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