先月29日に、鹿児島県屋久島沖でオスプレイ機が墜落した事件で、米軍と自衛隊の潜水士が機体の一部と、不明だった５人とみられる人の姿を発見したというニュースがようやく届きました。オスプレイはそのスピードが従来のヘリコプターに比べてかなり速いだけに、事故となると乗務員の生命は難しいものとなったようだ。亡くなった米兵のご冥福を祈ります。
今回の事故は、海上でのもので搭乗員と機体の被害のみであったが、日本のメディアでは不明の米兵に対する気遣いはほとんどなく、オスプレイの飛行停止に関することばかりに終始した。もちろん、事故の原因究明と防止は必要な事だし、それは米兵の生命にもかかわるのですから米軍も調査を緊急に行っているだろう。その過程で米軍にも慎重の上に慎重な期待の運用を要請するのは当然だろう。
しかし、一連の報道ではあまりにも米兵の生命に対する心遣いにかけているように私には感じられました。また、オスプレイについては確かに一定の危険はあるということなのでしょうが、それでも運用を完全に停止しない理由とは何故なのかに対する言及があまりにもなさ過ぎたのも気になった。率直に言うと、昨今の緊張を増す中国近辺情勢の中で、日本の離島防衛を考えた時にオスプレイがどのような役割や割合を担っているのかという事に他ならないのではないだろうか。
その上で、今後どのようにしていけばいいのかについて、もっと真剣に考えるべき問題なのだと思う。ただ、反対反対ではどうしようもないのでは。
