はるにわ日記

古民家再生の記録、薪ストーブ、子供との戯れ、大好きなバイクと英国旧車のこと、サッカー、カフェ。徒然なるままに・・・・。

階段に、じいさんが・・・・

2011年07月08日 23時08分01秒 | Weblog
会社で残業中のこと・・・・

夜の8時、「お先に失礼しま~す」と言って出て行った女性が、すぐにまた事務所に入ってきました。
ニコニコしているので、階段の電気が消えていて、スイッチが分からないのか、ぐらいに思っていたら、どうも様子が変です。
若い女性が立って支援に行きかけたので、気になって

「どうしたのー?」

と、聞いてみると、その女性曰く、

「階段におじいさんが・・・」
「え・・・・!!??」/

一瞬のうちに空気が凍りつきました。
この建物は戦前の建物で、空襲で屋上が吹き飛んでいます。
亡くなった方もたくさんいたらしい。

ボク自身、見たことは無いが、毎日夜中の2時を過ぎると、隣の会議室からカタカタ音が聞こえる、という経験はありました。

で、これからどうしたら・・・
こんなこと言われたら、もうあの階段は通れないよ。
なんだかゾクゾクして鳥肌が立ってきます。

一方で当の女性は落ち着いた様子で、「もう、しょうがないなぁ」といったふうにニコニコ笑っています。

むむむ、、、よほど心霊能力が高くて、頻繁にこういった目にはあっているのでしょう。
しかし、この人こんな能力があったなんて、今まで聞いていませんでした。
もっと早くこういった話はしてもらっていただいて、心の準備をしておきたかったです。

もう一人残業していた女性が
「はるにわ(仮名)さん、出番ですよ、早く早く」というのですが、そんな簡単にいくか!!
「え、、いやいや、そんな、無理無理・・・」

なんでわざわざ行かないといけないのだ? ぼくで追い払える訳ないし、ここはそっとしておくより手はあるまい?
多分ぼくが行っても見えないと思いますし、見たくも無い。

「えー、○○クンを見習って下さいよ~」
確かにさっき若い衆がゴキブリをティッシュで掴んで捨てに行っていましたが、ユーレイとゴキブリを一緒にするな!!

そうこうしているうちに、立ちあがって支援に行こうとしていた若い女性が階段の方に出て行ってしまいました。

あんなうら若い娘が・・・・

危ない目に合わせてはいけない、という使命感と、「あの子スゴイ」という羨望と、男の自分が怖がっていてどうする、という誇りと、なんでわざわざ近寄っていくんだよ~そっとしておこうよ~という泣きたい気分とがごちゃまぜになって、それでも立ちあがって、勇気を振り絞り、若い女性の後を追ったのです。

階段につづくドアを開けようとすると、さっきの若い女性が入ってきました。

「いますよ。階段の踊り場です」

「・・・・・!!」

「見えるの・・・?」
「はい、見えます。きらきら光ってました」
「きらきら??」

女性に案内されるままふらふらと階段の前にでて、勇気を出してチラと顔を上げる。
・・・踊り場・・・・

「見えますか? 踊り場のところです」
「見えない見えない!!」

まるで、見えることを拒否するかのように、激しく否定します。
ぼくには見えないのに、その女性には明らかに見えているよう。
それがまた恐怖をそそる


と、その時・・・・



踊り場の上がったところの角でなにやら動いた。
鈍い光沢を放つ。

「・・・!!!」

ゴキブリ? 

じいさん? ジーさん? Gさん・・・ゴキブリか!!



やっと時間が戻ってきました・・・。

こんなものならお安いご用、10匹でも20匹でも退治してやります。
ちゃんと実態があるものなら、対処は可能です。

発見者の女性が持ってきた殺虫剤を受け取ると、2段ぬかしで駆け上がり、噴霧。
弱ったところを階段下に蹴落とし、さらにひっくり返って滑りやすくなっているGさんを、開いた扉の外めがけてシュート!!

GoooooooooooooooooooooooaL!!

勘違いして凍りついていたのは自分だけ
一人引きつった顔をして、地面に足がついていなかったのが恥ずかしい。

そのちょっと前に事務所でゴキブリが出てみんながワタワタしてたのは知ってました。
が、若いのがティッシュにゴキブリをつまんで、ぼくの机の前を通り過ぎたから知ってるだけ。

業務に集中していたので、Gが出た、なんて言ってたのって、あとで言われて初めて思い出しました


夏の夜の、くだらないはなしでした。