浜床のふろしき

尾道市因島から日常を記します

福祉の仕事に就く

2005年03月14日 | 福祉
先日、福祉の仕事に就こうと考えている人と話をする機会がありました。話を聞きながら、色々と考えてしまいました。
現在、「福祉」の仕事をしようと思う人が増えているようです。動機は人それぞれで、「自分の身内が福祉に関わっているから」って言う人もいれば、「親の介護をしないといけないから」と言う人もいます。もちろん、「福祉業界がこれから発展するだろうから」なんて考えている人もいるみたいです。

僕が高齢者福祉のことしか分からないので、難しいことは書けませんが、一昔前までは「親の面倒は子ども(嫁)がみる」ことが当たり前でした。それが今では施設に入りたいのに順番待ちをしている人が沢山いるような状態です。介護の専門職に看て貰うことが一般的にも受け入れられてきたからでしょうか。まあ、社会状況が夫婦共働きじゃないと生活できないため、在宅介護できないという現状もありますが・・・。

これに対応して福祉の専門資格が次々と登場しました。身近なところではホームへルパーや介護福祉士なんかがあるでしょう。さらには社会福祉士、介護支援専門員(ケアマネージャー)、住環境コーディネーターなどなど、その職種も多様になってきました。専門学校や通信教育なども充実してきており、その道に進もうとする若い人たちも多いようです。

しかし、実際に就職となると厳しい現実もあります。世間では「福祉の仕事はいくらでもある」と言われますが、何を基準にそういうのでしょうか。その職種にもよりますが、パートや派遣で人件費を抑えているところが多数あり、いきなり正職員として採用されることは非常に難しいように思います。仮に正職員になったとしても給料は一般企業や公務員より少ないでしょう。そして昇給についても結構厳しかったりするんじゃないでしょうか。

まあ、こういう金銭的な理由の他に肉体的にキツイし、精神的にもストレスが溜まりやすいので、長続きしない人も多いです。(介護職の勤続年数の平均が3~4年と言われるそうです)
福祉の仕事に情熱をもち、頑張ろうとしてきた人がバーンアウトしていくのを何度も見てきました。一般企業などに比べ明らかに劣っている福祉業界の雇用・労働体制が早く改善され、福祉の仕事が今よりももっと受け入れられるようになれば良いなぁと思います。