らんかみち

童話から老話まで

ネット購買の落とし穴

2007年06月17日 | PC WEB
国内世帯の95%はブロードバンドを利用可能、総務省調べ“ブロードバンド・ゼロ地域”にまだ247万世帯(INTERNET Watch) - goo ニュース
 オークションなどの個人取引は別として、今まで何度もネットで物を買ったけど、良い買い物をしたと思ったことが無いのは、ユニクロで服を買って満足したことが無いのと似ているかもしれない。なのにどうしたことか、ついフラフラとユニクロで買うしネットで物を買うしで、ある種の催眠効果みたいな何かが両者にはあるんでしょうか。
 ひょっとしたらぼくはユニクロが安いと思い込んでいるし、ネット販売も人件費がかからなくて安いと思い込んでいるなら、そんな幻想はとっくに自分自身で否定しているはずなのに……。
 
 この前ネットでレンタカーを予約しようとしてなぜか上手くいかず、仕方ないから自分で費用を計算し、店頭に行って申し込んだらネットで見積もったよりもかなり安くなって驚きました。
 それと同じことは最近のネット予約事情全般にもいえることらしく、ビジネスホテルなんかでも以前は確かにネット予約で500円~1000円くらい割引されたもんですが、最近じゃあ楽天さんにみかじめ料を払うようなシステムになっていて、逆に電話予約より高くつくなんてことを耳にしたりするんです。
 
 そんなことをいってもブロードバンド可能世帯が95%に達した今では、かく言うぼく自身ですら今後もネット売買に依存する頻度はアップするに違いありません。ですがそれはやっぱり非常に危険が伴うだけでなく、価格も対面販売に比べて高くつくのを覚悟しないといけないようです。それというのも、昨日今日と中古車をネットで調べて現地に出向いてみたんですが、車だけはネット上で買うもんじゃないなと、つくづく確信したからです。
 
 一軒目はネット上で見積もりをしてもらい、他の人と商談を進められたら困るので、こちらの住所氏名などを伝えてツバを付けておいたんですが、現地に行くとやくざの末端構成員みたいなお兄ちゃんの店長が出てきて「もう一人買いたいゆう人がおまんねや」と言いました。
 これは決してウソではなく、ぼくが車を見ているうちにもう一人のお客である土建屋のおじさんがやってきました。売るほうが怖けりゃ買うほうもそれなりの方々のようで、身の置き場に困ったぼくは諸権利をおじさんに譲って早々に退散したのです。
 
 次に行ったのは大手中古車販売店の系列店でしたが、ここは従業員がやたらと大勢いて、この人らの給料はぼくらが買う車に上乗せされてるんやなぁ、と思うと営業マンとのやりとりも気が気でないのですが、やくざなお兄ちゃんよりはずっと接しやすく、車も良い物でした。
 肝心の値段ですが、ネット表示の価格よりは安くなるのは間違いないようですので、決めてしまおうか思ったら、売り切れ!
 
 対面販売が苦手とか、値切るのを潔しとできない人も多いでしょうが、人に隠れて買わないといけないものは別として、たいていの物は対面販売で買うほうが何らかの得をすることは間違いないです。それは情報であったり、品物の「鮮度」であったりします。というのもネットで新製品を見つけたと思っても、現実はもっと進んでいたりして驚くのです。
 ネット購買は安いという幻想に我々消費者はとらわれがちですが、その隙を突いた商売がまかり通っているのも現実のようです。ここらへんで対面販売を再評価するのもいいのではないでしょうか。