らんかみち

童話から老話まで

死に支度は早いほど良い?

2013年07月31日 | 暮らしの落とし穴
 この時期、ボランティアでお金を集めることが多く、ぼくの懐に入ると誤解している人がいるとか、いないとか。いろいろと文句はいわれるけど、汗をかきかき回っていたら、だいたいは労われる。
 でも大人の事情ってやつで、ちーと高飛車な態度をされる場合も無いではない。まぁ仕方ないか、今治市長・市議選で敵対した相手ならね。非生産的でばかばかしい話だけど、これが現実で人情ってやつなんかな。

 そんなことをやりながら、先日亡くなった叔母の資産を調べないといけない。自分でやるのは厳しいので司法書士にお願いしているわけだけど、銀行などに行って残高証明を請求するのはぼくだ。
 実印、印鑑証明などを用意して司法書士と銀行に行くけど、叔母の資産は配偶者が四分の三を相続する。四分の一を甥や姪が相続するんだけど、姉たちに相談したら「チマチマしたことをいうんじゃない。相続放棄してやるから好きなようにせんかい」と全権を委任された。

 幸か不幸か、叔母は借金することもなく、少しばかりの預金を残してくれたようだ。施設に入ることになる配偶者のおじさんには少しくらいの助けになるんだろう。
 家はどうするんだって議論になるけど、新しくても売ったり貸したりは難しかろう。
 思うに、歳をとったら遺言を書くか、生前贈与を考えておくべきなんだろう。叔母はどちらもやっていなかった。100歳くらいは生きるつもりだったんだろうか。

 人の生死はだれにも分からない。ぼくが死んだら、ぼくにしか価値が分からない屑がいっぱい見つかって、遺品整理は往生するんだろうな。
 宝飾品は持ってないけど、フルートやバイオリンがある。もっとマニアックで価値の分かりづらいのは模型関係のアイテムだろうか。死んだ気になって今から処分を始めようと思う。

損長とは苦しむことと見つけたり

2013年07月30日 | 暮らしの落とし穴
 村の要件で税務署を訪れた。ネットでいくら検索しても専門用語ばかりで良く分からないことを質問したら、窓口の人にちょっと待って欲しいと言われ、10分ほど待った。
 どうやら今までに経験したことのない質問をぼくがしているらしく、戻ってきた担当者の目が泳いでいる。このド素人を逆上させずに納得させるには……という焦燥感なんだろうか。

 順次質問していくうちに、正にそこを知りたいんだ、という質問への答えが堂々巡りになってしまう。難しい質問では決してなく、是か非かというだけなんだが、「税理士の先生に聞いて下さい」って、そりゃないだろう。
 ときに、「国税庁との見解の相違はあったが、既に修正申告を済ませている」などと過少申告を指摘された企業のコメントを耳にすることがあるけど、分かる分かる。法律の解釈は、国税庁の言い分が絶対ってわけじゃないんだぁ!

 安い話じゃないから税務署と相談している。といって、ぼく自身が億単位の話なのかどうかすら分かってないド素人なんだから失礼も極まりない。
 といった相談は、結局「施行事例に無い」というので「否」という答えを了承した。質問している間に、答えが是だろうが否だろうが、ぼくが窮地に立たされることに変わりないのを理解できたからね。

 損長を拝命してからずっと取り組んできた問題。このために自身の信条みたいなものを棚上げにして長いものに巻かれてきたし、後ろ指も指されてきた。
 村人はだれ一人として分かっていないだろうけど、恥辱も甘んじて受け入れてきた。だからといって、どれだけの神経と時間を使ってここまできたか、ひけらかすようなことはしない。ぼくなんかより、もっと苦しんでいる損長を見てきたから。

アーティチョークの島にするんだから

2013年07月29日 | 酒、食


 雨の降る前に撮影したアーティチョークの花。これは最初に咲いた花に寄り添うように、あるいは娘のように咲いた脇芽ならぬ脇花。このクソ暑いのによくぞ咲いてくれた。親花はオイル漬けにしたけど、まだ食べてない。美味しいと思ったら、こいつの種を島中に配るつもりだ。



 こっちの写真は、かつて蕎麦を作付けていた畑の野良蕎麦。畑を貸して下さってありがとうございました、の気持ちでお礼奉公ならぬお礼草刈りをしたら、いつの間にか蕎麦が咲いていた。

 この蕎麦は秋にわずかながら収穫したものの落ち穂っていうか、こぼれ落ちた種が発芽したんだろう。なんか自然って良くできているなと思うのは、もうちゃんと実が入っているものがあるってこと。自然に逆らって、この種を春先に蒔いたら実が入らなかった。

 この畑に蕎麦の種を蒔くことはもうないと思う。ここにはオリーブの木が植えられることになったから。オリーブを食べるのは大好きなんだけど、収穫して製品にするのは難しいんじゃなかろうか。栃の実もアク抜きのために冷水に何日も晒すというけど、オリーブもそのままでは食べられないんだ。

 地主にオリーブを植える許可はもらったが、だれが草刈りするんだ? だれが収穫して製品にするんだ? オレに押しつけるつもりじゃないだろうな。やらんよ、オリーブの島じゃなく、アーティチョークの島にするんだから。

原発も恐ろしいが、温暖化も恐ろしい

2013年07月28日 | 暮らしの落とし穴
 片や、行方不明とか孤立といった災害をもたらした豪雨だけど、当地には慈雨となって、被災した地域には申し訳ない気分だ。
 2009年の梅雨に、今回被災した地をツーリングしたんだけど、「名賀川」という名前が読めなくて覚えている。そうか「なよしがわ」と読むのか。

 2010年の夏にも美祢市を訪れたけど、やはり豪雨の後で秋芳洞が水に漬かったというので閉鎖されていた。ちょうど花火大会の日だったけど、被災者に申し訳なくて夏祭りなんかやれない、という声も聞かれた。

 昨夜は雨雲ズームレーダーを見て、こっちには来ないなと安心して寝たけど、今朝のニュースで驚いた。ちょっとした気象条件の違いで、もしかしたら当地が被災していたかも知れない。2004年だったか、愛媛県でも山が一つ動いたことがある。他人事じゃないんだ。

 降れば土砂降りというのがこの20年ほどの傾向だけど、これはもう地球温暖化のせいと考えて間違いないんだろう。ツバルが沈むとかっていうけど、太平洋の遠い国の話だけじゃなく、うちの島だって沈みかけている。都会に暮らす人たちにはピンと来ない話かも知れないけど、これは現実なんだ。原発の脅威は頭で理解できるけど、温暖化の脅威は体で実感する。どっちが本当に恐ろしいのか、比べることが出来ない。
 

紫蘇梅干は叔母の忘れ形見

2013年07月27日 | 酒、食


 昨日の今日のこととて梅酢はまだ上がりきっていないけど、塩揉みした紫蘇を投入した。紫蘇は先日亡くなった叔母の家の前のを引き抜いて使った。本当は紫蘇によって色の付き方がずいぶんと違うというので慎重に選ばねばならないらしいが、梅干しビギナーだから贅沢はいわない。どうでも良いっちゃどうでも良いことだが、出来上がったら、梅干しが大好きだった叔母の忘れ形見のようなもんになるな。

 

ネットの情報より目の前のお婆ちゃんだ

2013年07月26日 | 酒、食
 餃子の包み方が分かってきたけど、まだ少し空気が入ってしまう。焼いて爆発するようなことはないけど、写真を撮りブログにアップしてワールドワイドに自慢できるほどじゃなし。

 それでもまだ分からないところがある。冷蔵庫で数時間保存したら餃子の皮の表面がベチョベチョになってしまうのが克服できない。打ち粉をふればある程度は解決できても、市販のチルド餃子の多くは粉なんかふってないんだ。

 ネットで調べても、チルド餃子をどうやって安定させているのかが分からない。皮の中に油を混ぜ込んでいるんじゃないかと想像したりする。そうだとすると界面活性剤のようなものが必要にならないか……その辺りが全く分からない。

 梅干しを漬けた。「梅はもう売っとらんかろ」と言われたし、ぼくもそう思っていたけど見つけた! 小粒でシロップ漬けが推奨されていたけど、一度自家製梅干しを漬けたら病みつきになる。ということで無理やり熟させて14パーセントの塩に漬けた。

 亡くなった叔母の家から料理本が山のように発掘されたけど、その中に梅干しのなどの漬け物を解説した本があった。疑問に思っていたところが説明されていてありがたかったけど、読めば読むほどに疑問がわいてくるのもまた事実。これって、なんか嘘っぽい……。

 餃子も梅干しもそうなんだけど、ネットの情報ってのは、誰かが発信したものが次々とコピーされて増殖する。知りたいのはそんな泡沫情報じゃなく、敢えて言うなら「お婆ちゃんのレシピ」なんだ。ネットに頼れないなら、リアルのお婆ちゃんを訪ねて梅干しの作り方を聞くしかない。

 80歳のお婆ちゃんを訪ねて梅干しの作り方を聞いたんだけど、「梅を塩漬けにするときに重しをするのは昔のやり方ね。今は密閉容器があるから、塩と梅を入れて時々ひっくり返すだけで梅酢が出るのよ」だって。リアルのお婆ちゃんの方が最先端を走っている!

 昔の料理本が嘘をついていると言うつもりはないけど、今のネットの状況と同じように、権威本がコピーされて劣化しながら出回った可能性もある。無駄な「作法」のようなものが流布されていて、迷信と思えるものまで堂々と解説されている。

 電子レンジがあり、ポリ袋があり、プラスチック密閉容器がある時代に30年前のレシピ本を参照するのは、ノスタルジーに重きを置かない限り意味がない。そんなことより、分からないことは目の前にいるお婆ちゃんに聞くことだ。それに尽きる。

もどかしきもの

2013年07月25日 | 暮らしの落とし穴
 迷いに迷ったけど、思い切ってカルドンのオイル漬けを食べてみた。仕込んでから一月余り、恐る恐るキャップを開けたらプシュッという音がしたので、陰圧は保たれていたんだろう、カビとか腐敗は無いようだ。がしかし、不味ぅ!

 カルドンの蕾を漬ける前に食べてみたらアーティチョークと変わらない気がしたのに、苦みとかエグ味のようなものが増幅されているみたいだ。
 大量のゴミを出しながら苦労した下ごしらえが水の泡となったばかりか、この一月というもの、恋人からの手紙を待つような気持ちで落ち着かず、居住まいを正して開封したというのに、これかい! こうなったら直ぐさまアーティチョークのオイル漬けを開封して敗北感を雪ぐべきか否か。

 省エネが叫ばれるこの二年、人感センサー付きのLED電球を導入してきた。一個が1500円前後と高価だけど、人がいないときは消えてくれるしLEDだから節電に繋がっているのは間違いない。
 んがぁしかしだ、きっちり一年でセンサーが壊れた。点灯しっぱなしになってしまうんだ。LEDの寿命じゃなく、センサーの寿命が極端に短い。
 これが消えっぱなしになるんだったら逆上するところだが、電球としての使命は全うしているわけで怒るに怒れないというか、センサーという相方に先立たれてなお働き続ける姿も不憫よのぅ。

 叔母に先立たれ、しばらく施設に預かってもらうことになったおじさんのお孫さんからお中元が届いた。昨年、苦労の末に探し出して涙の初対面だったのに、引き取るかどうかの話に発展するかも知れない。それもだけど、妻を亡くして気落ちしているおじさんが心配だ、と言葉を飾ったところで自分は力になってあげられない。

 以上三点が本日のもどかしきもの。いみじゅうもどかし!

選挙と犯罪って、どちらも恋だったの?

2013年07月24日 | 暮らしの落とし穴
 スクウェア・エニックスを名乗るメールが来たけど、あからさまにフィッシング詐欺じゃないか。


お客様

株式会社??社サービスシステムをご利用いただき、ありがとうございます。
システムはお客様のアカウントが異常にログインされたことを感知しました。
下記のログイン時間を照らし合せてご本人様によるログインであるかどうかご確認お願いします。
ログイン地点 ログインIP ログイン時間 大阪 61.204.255.255 2013-07-20 02:06

ご本人によるログインでなければ、アカウントの安全に問題があると考えられます。
以下のURLをクリックし、画面の案内にそってパスワードの再設定を行ってアカウントを保護してください。

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(上記URLをクリックしてもページが開かないときはURLをコピーし、ご利用のウェブブラウザーのアドレス入力欄に貼り付けてお試しください)

もし、ご本人によるログインでしたら、お手数ですが本メールの破棄をお願いいたします。
ご意見やご要望
スクウェア・エニックス会社
2013年07月22日


 まず「お客様」という呼びかけからして違和感を覚えるよな。次に「??」という部分の漢字は日本語のフォントに無いだろうし、ぼくにも読めない。以下を読まなくても、この時点でフィッシングは失敗に終わるだろう。
 
 幼稚な文面だからフィッシングと分かるけど、メールアドレスをどうやって入手したかが気になる。簡単な文字列なので、というよりブログのアカウントが即ちメールアドレスというgooのシステムに問題がある。今はブログ上に表示されないけど、かつてはアドレスが悪意のあるソフトウェアによって収集され放題だった。
 
 新たな犯罪のために法律を作るのは当然としても、抑止するのは難しいのだろう。法律をかいくぐりながら悪事を成就したいという願望を抑圧するのは困難だ。それはもう恋と同じで、禁止されるほど情念の炎は激しく美しく燃え、壁が高ければ高いほど登りたくなる。命がけでエベレストに登るのに似て、なぜ犯罪に手を染めるのかと問われ、「そこに罰則があるからだ」と執念を燃やす人は少なくないのだ。

 参院選挙が終わって世間は平穏を取り戻しつつある。選挙を戦った候補者たちも勝ち負けに関わらず、とりあえず戦いは終わって一息ついているだろう。
 分からないのは、あんたは絶対に当選しないよ、と言いたくなる御仁が毎回立候補しているのはなぜだ? 「そこに選挙があるからだ」というだけでは説明の出来ない何かがあるんだろうな。恋に近い熱情が抑え切れないが故の挑戦だとしたら、登山や犯罪にも共通する衝動があるんだろう。どいつもこいつも熱いぜ!

肉親がこの世から消えた喪失感だろうか

2013年07月23日 | 暮らしの落とし穴
 叔母の葬儀で頂いた香典もまだ数えていない。それより先に片付けねばならないことは山ほどあるというのに、公の用事が次々と詰め込まれる。難しいことじゃないんだけど、約束の時間にそこに居るっていうのが厳しい。大汗をかくような仕事でもしたら、一風呂浴びて出かけないといけない。暑さのせいもあるけど、叔母という肉親がこの世から消えたのだから、プチ大往生とはいえそれなりの喪失感はあって、モチベーションは上がらない。

 だれが言ったか、死んだときがその人の寿命だと。何歳で、どういう状況で亡くなったにせよ、そのときが寿命だったのだと受け入れるべき、という意味なんだろうか。しかし叔母の生活にもっと立ち入っていたなら、あるいは今回の事故は避けられたかも知れない。最近よく転ぶなぁと懸念はしていたけど、家の中で転んで亡くなるとは! 

 老老介護の末に悲惨な結末を迎えた話も聞くけど、叔母ののケースも決して他人事じゃない。夫は介護サービスを利用していたけど、叔母が倒れていることに、迎えに来てくれた方も気づかなかった。
 いつもの配達があって集金に来られた方が見つけてくれたけど、もう既に冷たくなっていた。はた目には、叔母夫婦はちゃんと暮らしているように見えた。しかし実際には、何もかも崖っぷちだったんだろう。

「先に死んだ者の勝ちだ」という人もいるから、叔母は勝ったんだろう。何に、だれに勝ったのかは良く分からんが、残された者たちにとって、これからが正念場になるだろう。が、ちょっと疲れ……た。

丑の日に鰻が買えなかったので牛を買ったが

2013年07月22日 | 酒、食
 土用の丑の日だっていうけど、スーパーの前に陣取った出店を横目に見ていると、お客さんが試食した後に何かを買っている。ゆかしかりしかど、店へ入るこそ本意なれと思ひて、出店までは見ず。
 てか、うなぎの蒲焼きを買っているのは間違いないんだけど、試食したら買わずに立ち去る根性がないんだよね。というわけで、スーパー内で丑を、じゃなくて牛肉を買った。うなぎよりずっと安い!

 かえすがえすも先日の送別会に出ていたら、うなぎは食べ放題だったはず。うなぎと餃子がコンセプトっていうか、基調料理となっていたからね。
 高価なうなぎと手作り餃子を同じ土俵に上げるって? と不審に思う向きもあろうかとは思うけど天然うなぎを捕ったわけで、もちろん土管を川に沈めたりはしているけど、元を質せば只なんよ。

 天然うなぎと養殖うなぎを並べて食べ比べしたことがないので、正直どっちが美味しいのか分からない。そんなことを言えば「お前はバカか、天然うなぎの方が美味いに決まっとろが」と誹られたりする。
 じゃあ聞くけど、アフリカのンゴロンゴロに暮らすバッファローの方が、松阪牛より美味いっていうの? 

 魚のハマチを例にとれば、養殖と天然を並べて都会の人に食べてもらったら、たぶん養殖が美味しいというんじゃなかろうか。かく言うぼくも都会に住んでいたころは分かってなかったけど、今なら少し判別できる。というか、養殖物が食べづらくなった。脂が乗ってコッテリし過ぎているからね。

 完全養殖されたうなぎが市場に出回るまでには、後10年は待たないといけないらしい。でもその頃には、ナイルバーチとかの白身魚の肉を湯葉で包んだりして、うなぎっぽくした食品が出回っているんじゃないかって気がする。そうなったところで、うちの田舎じゃ天然うなぎを食べているんだろうな。