らんかみち

童話から老話まで

いぎす豆腐は不思議な料理

2014年08月31日 | 暮らしの落とし穴
               

 性懲りもなく、いぎす豆腐。食物繊維だらけなので非常に通じに良いのはもちろん、高タンパク低カロリーのヘルシー料理だ。初めて作ったときは面倒な料理だとおもったけど、一度ゴールを見てしまったらどうってことない。成功体験が、遠い道程を近く感じさせるんだろう。

 この料理の不思議なところは、よっぽど下手なことをしない限り失敗しないということ。別の見方をするなら、少々の工夫では味に反映されないということ。顆粒の昆布出汁を使おうが鰹出汁を使おうが、美味しくなることもなければ不味くなることもない。
 それならばと、思い切って醤油の量を増やしでもすると、非道く味の濃いものが出来上がったりする。基本的に薄味に仕上げる料理ではあるけど、なんかコツがあるんだろうなぁ。

ジェノベーゼ、オレ流

2014年08月30日 | 酒、食
               


 1993年ほどじゃないにしろ、これだけの冷夏だと米の作況が心配になる。あの年の日本は米不足に陥りタイ米を緊急輸入したけど、インディカ米に馴れていない日本人なので食べることができなかった。

 ぼくがタイ米を初めて食べたのはファミレスのピラフで、とても美味しいと感じた。それからはタイ米を求めてスーパーや米屋を回ったけど、「そんなもん、とっくに豚の餌や」といわれた。
 米の禁輸政策を反故にしただけでなく、タイ国の志に報いることのできなかったトラウマは、冷夏のたびによみがえる。

 涼しい夏が合うのか、バジルは良く葉っぱを茂らせてくれた。時期的に終わりって訳じゃないけど、花も咲き始めたのと虫に食われ放題になっているので、引き抜いてバジルソースを作った。
 
 バジルの葉(洗って水切り)70g、松の実(ロースト)20g、ニンニク10g、塩ティースプーンに山盛り、ヒマワリ油70%とオリーブ油30%のミックス油150g、カーッテージチーズティースプーン山盛り、パルメザンチーズティースプーン1杯、鶏ガラスープ少々。これをフードプロセッサにかけるだけ。4セット作ったから、ロスも含めて合計1kgのジェノベーゼだ。

 これを教えてくれたハーブ・バーバのレシピはごく基本的なもので、それも悪くはなかったけど、ぼくなりにアレンジしている。たとえば、100%オリーブオイルにしてしまうと風味がしつこく重い感じになるので、別のオイルを1,5倍に増やしている。。
 地元のスーパーがプチ高級志向の品揃えを始めてくれたので、味の素のヒマワリとオリーブのミックス油が手に入るようになった。あっさりしてて酸化しにくいのが嬉しい。オイル漬けにも良いし、炒め用の油もこれが好きだ。

 ぶっかけ用のオリーブオイルはEXバージンオイルを使っている。値の張るものは味に個性があるけど、ぼくはそれらが美味しいのかどうか良く分からない。イタリア人やスペイン人には違いが分かるんだろうけどね。
 じゃあ彼らに米の味の違いが分かるのかと聞いたら、たぶんインディカ米とジャポニカ米の違いすら分からんのじゃないかな。ましてやササニシキとコシヒカリの違いが分からないと思う。

 まあそんな訳だから、本物のジェノベーゼの足元にも及ばないんだろうけど、わりと美味しいのができた。冷蔵庫に一晩安置して味が馴染んだら冷凍しよ!

梅干しの本当のところ

2014年08月29日 | 暮らしの落とし穴
                

 梅干しって、土用干しするから「梅を干す」ということなんだろう。法的には、青梅を塩で漬けただけでも梅干しと呼んで良いというのが不思議なんだけど、天日で干すからにはそれなりの訳がある。

 梅漬けは天日に干すことによって、紫外線で梅のお肌の老化を促し、梅の高齢化は加速する。赤外線は梅の果肉を温めて軟弱化させ、種との実離れを良くする。早い話が、若い梅を急速に老化させて老梅にする最も重要な行程が天日に干すことじゃないかな。

 それほど大事な天日干しだけど、本物の梅干しを知らなかったら必要は無い。固い皮や実離れの悪さをかこちつつも、自分で漬けた梅の風味は格別なのだから。
 というか、今年は個人的な諸事情があった上に天候不順も重なって土用干しが敵わなかった。

 まあ、堅い梅は包丁で刻んだらいいし、実離れの悪さも包丁で丁寧にそぎ落としたら良い。日の丸弁当に使うんじゃないなら、干した梅漬けでなくても良いのではないかな。

 そういう行程より、用途に適した梅を選択するのが重要なんだと思う。地元の爺ちゃんから買った小梅は種が大きくて……。
 まあいいや、出来損ないかも知れないけど、スーパーで売られているのより、ずっと美味しいんだから。

地鎮祭

2014年08月28日 | 暮らしの落とし穴
            

 とある企業の地鎮祭に列席。ぼくは立場上、玉串奉奠(たまぐしほうてん)という厳粛な儀式もこなさなくてはいけない。ていうか、お決まりの所作だから難しいこっちゃないけどね。
 神職は地元の方だけど、設営は全てイベント会社に委託しているらしい。ラジカセから流される雅楽も恭しく、参列の各氏は神妙に式次第を見守る。仏式と違って、神式は全国的に同じみたいだから分かり易いね。

初めての巻き寿司

2014年08月27日 | 酒、食
 ほぼ一日寝ている母が起きてくるタイミングが分からないので、食事はテーブルに用意している。冷蔵庫を開けてみるという考えが無くなりつつあり、開けてみたとしても食べられるものを探すのが難しい。仕方ないからテーブルに食べ物を置いておくと、目の前にあるものしか食べられなくなる。

 今の季節、腐らないものを用意しておくのも難しい。おにぎりと、巻き寿司なんかが簡単に食べられて良いみたいだけど、それをくり返していると箸を使うのを面倒がるようになった。
 巻き寿司って、ファストフードの中でも栄養バランスが良いような気がして、提供頻度は高いんだけど、ある日母が1個だけ食べて残していた。悪くなっているのかと食べてみたら、単に不味いだけ。

 太巻きとかってあんまり好きでもないので、買っては来ても自分で食べなかった。しかし自分で味見して、こんな非道いのを食べさせていたのかと驚いた。たまたま外れだったのかも知れないけど、もう自分で作る! ということで初めて巻き寿司を巻いた。

    

 冷凍のウナギ、キュウリ、玉子焼きなどを寿司飯で巻くのに手間取ったのは、固めに炊いたはずのご飯が意外に軟らかかったから。それでもなんとか巻き上げて断面を見ると、具が真ん中にきてない!
 まあ味は大丈夫だろ……こ、これはキュウリに塩を振るのを忘れている! 玉子焼きの味付けは甘さがあっても良いし、ウナギに負けないだけの濃い味が良いようだ。

                   

 今回は上手く行かなかったけど、巻き寿司って食べるのが簡単というだけじゃなく、作るのもファストフードと考えて良いということが分かった。ハンバーグを焼いてトマトを切り、ピクルスなんかトッピングしてバンズで挟むのと大差ない手間だ。バンズまで自分で焼けといわれたら、米を炊いて酢飯を作る方が簡単なので、これからは自分で作る。海苔? それだけは勘弁してもらおう。