らんかみち

童話から老話まで

春彩ランチに季節を教えられ

2011年03月31日 | 暮らしの落とし穴
 さまざまな意味で陶芸にうつつを抜かしておる場合じゃない気はするものの、クラブの会計という責任を果たすついでに自作の壺を削りました。



「うむ、いつもながら見事じゃ。君の作品には気品が感じられる。がしかし、老婆心ながら言うとじゃ、命中率の低い痰壺は危険じゃ」
 当クラブの安全保安員であらせられる要釉斎先生のおっしゃるには、口を広くしないと吐き捨てた痰が上手く壺に入らないで地べたを汚染すると。

「この蛸壺はぁ縦横の比がおかしいようながのう。もっとこう縦長が普通じゃ思うがのう……」
 こんどは別のお爺ちゃんが老婆心を披露してくれたんですが、これは蛸壺でも痰壺でもなく、花器として作ったつもり……ったく、どいつもこいつも人の作品で遊んでくれやがって。



 本日の昼飯は春彩ランチです。人体実験の名の下に「土筆の味付け油炒め、地元産。蕗の薹etc.のサラダ、庭で栽培。青梅のらっきょう酢漬、庭で栽培」をいただきました。
 土筆のスポットを知っているので採りに行こうと思っていた矢先で、実にタイムリーでした。蕗の薹はかなり濃厚な味だったので、同じく濃厚なブルーチーズドレッシングで相乗効果を期待したけど、狙った通りになったようです。
 最も驚いたのは青梅のらっきょう酢漬で、梅酒と梅干しの中間のような味わいが実にフルーティー! 小さい春を満喫したなり~。

金魚の死に、惨禍のプチ追体験

2011年03月30日 | 暮らしの落とし穴
 ショックが甚大で昨日は書く気にならなかったんですが、一大事が勃発していたんです。となりのおばちゃんが朝から騒がしいので、なんぞ苦情でもあるのかと思ったら、「カラスが金魚をくわえて飛んでった」
 慌てて表に出てみたけどカラスの姿は既に無く、庭に置いてある水槽の回りに水が飛び散っていて、4尾いた金魚が2尾しかいない!

 猫が金魚を狙って来るので水槽に重い金網でフタする格好にしてたんですが、最近は猫の姿を見なくなったこともあり、餌やりするときに少し面倒なので金網を外しておりました。
 となりのおばちゃんが目撃したというのだからカラスの仕業に間違いは無いでしょうが、オープンな物置風の所にカラスが入り込んでくるとは、全く想定外でした。つまり想定能力を欠いていたぼくに全責任があるということです。金魚たち、ゴメンなさい。

 金魚たちとの付き合いは足かけ4年で、メダカよりちょっとだけ大きい頃うちへやって来たのでした。くれたのは当時95歳のお婆ちゃんで、およそ1年前に亡くなったのに、金魚は仲間を病気などで失いながらも4尾生き残ってました。
 最後にお婆ちゃんに会ったとき、「サギが庭の池にやって来て金魚を狙う」とは聞いてましたが、まさか半屋内にまでカラスがやって来るなんて、しつこいようですが想定しておりませんでした。

 名前こそ付けていなかったけど、たとえ金魚といえども長年飼えば情が移る。しかし釣って平気で食べる魚の命の重さと、金魚のそれは変わらないはず。だから金魚ごとき死んだってどうってこと無いといえばそうなんですが、この喪失感はいったいどこから来るのか。
 愛する者を突然奪い去った震災。だれしも津波など体験したくないし、残された人たちを思いやることすら気が重かろう。しかし今回の金魚事件で、そういう瞬間はいつだれにでも起こりうるのだと身につまされる。
 惨劇をプチ追体験しながら、今夜のヤケ酒は被災地に思いを馳せ、仙台で蒸留したとは明記していないけど、ニッカウヰスキーのシングルモルト「宮城峡」ぢゃ!

イノシシ退治の講習会

2011年03月29日 | 暮らしの落とし穴
 イノシシ対策講習会がありました。講演の方も聞きたかったけど村人対策に躍起となっていたので、実地講習のみを見せていただきました。
 円陣の中心で罠をしかけているのは罠会社の社長で、「うちの罠が最高です」と自画自賛しながらユーモアを交え、丁寧に説明してくれました。聞いている人たちは自治会長だったりハンターだったり、イノシシ被害に遭っている農家の方々です。

 知り合いのハンターによると、猟友会員さんたちも高齢化が進み、鉄砲が余っているのだとか。
「鉄砲みたいなもん只でやるから、あんた免許とったらどうか、昔ほど面倒じゃないし」と勧められましたが、そりゃあちょっと……魚釣りに往生しているような男が、イノシシなんか撃てるかい!

 動物を撃ち殺すもの嫌だけど、いくら鉄砲を持っていてもイノシシは怖いそうです。
「撃ち損ねて肩から下だけが吹っ飛んどっても突進して来るんじゃ! 慌てて弾を込めて撃ち直したら1メートル手前で死んで、辛うじてワシは助かった」
 そうかと思えば、「4mmの鋼鉄製ワイヤーを切って逃げられた(キンクといって、10mmのワイヤーだって人の手で切れる)こともあるし、自分の足を切って逃げられたこともある」そうです。

 足を自分で引きちぎってしまったイノシシのその後はどうなるのか聞いたら、「足首くらいなら生きて走っとる」んだとか。その生命力に感嘆し、敬意を払いたくなりますが、「狩猟と駆除は違うんだよ」と言われて我に返りました。ぼくたちは今日、駆除のための講習を受けたのです。
 楽しむだけの狩猟もどうかと思いますが、駆除もどうなんですかねぇ。「駆除された肉を人が生きていくための糧にしてやりたい」と、「イノシシ活用隊」を組織した人がいますが、採算は……。やっぱぼくは、罠をしかける側じゃなく、撃つ側でもなく、食う側に回らせていただきます。

放射能の拡散状況

2011年03月28日 | 社会
 電源が回復したというのに、福島第一原発の状況が悪化の一途を辿っているのはどうしたことか。テレビではバラエティー番組が回復して、ついこの前まで出ずっぱりだった原発の専門家はどこに行ったのだろう。
 官房長官も「現地の情報が入ってこない」と憤っておられますが、海外政府も業を煮やし、「イスラエルの特殊部隊が日本に向かっているらしいよ」と、学識経験者から情報をいただきました。

 デンマークのシュピーゲル紙WEB版では、福島第一原発の放射能が拡散していく様子を公開しているそうです。実際の観測ではなく、モニタリングポストのデータに気象条件を加味したシミュレーションと思われます。
最新情報はこちらですが、もう既にアメリカ東海岸で福島第一原発のものと思われる放射能が観測されたそうです。

 津波の翌12日から17日までの様子を見ると、東京の浄水場から放射能が検出されたのも当然でしょう。いやそれどころか、静岡から愛知県にまで到達していると推測できます。
 黄砂と花粉の時期ですが、今回ばかりは西からの風よ吹き続けてくれ、と願っております。


村人暴走の予感

2011年03月27日 | 暮らしの落とし穴
 言ってみれば自分から村八分を申し出たような北朝鮮ですから、東北関東大震災への義援金をいただき、ありがとうごぜえますだ! 自衛隊を災害派遣している今がチャンスと見て攻めてくるのではないか、と心配する保守派もいることを思えば、いや本当にありがたいことです。

 ぼくもボランティアで現地に行って何かできないか、などと考えたりもしますが、立場上そういうわけにもいきません。明日は自治会で募金を集めるための会議などありまして、翌日もイノシシ対策の講習会に出ないといけません。
 地元を離れられないのには他にもわけがあります。どうも村人が何かしでかしたようなのです。説明を求めたけど、要領を得ない返事についつい声を荒げてしまいました。

 損長に何の相談もないということは即ち、ぼくに人望が無いという証明なわけですね。そいつは仕方ないけど、何か起きてしまったら対処するのはぼくですから、くっそう~!
 どうやら自分たち何か企てたあげくヘマをしでかしたみたいです。福島第一原発をこっそり押さえ込もうとして二進も三進もいかなくなった東電のように、村人は今悪あがきをしているのでしょう。

 東電は事実を洗いざらいぶちまけて懺悔してほしい。その上で、今までにどれだけの命を蹂躙してきたのか、そしてこれから失われるかも知れない命にどう向き合っていくつもりなのかと、東電から甘い汁を吸っていた輩がいるなら連座させるべきだと思う。
 重苦しい気分が続いているというのに、水面下で何かが起きている不気味。爆発でもしたら助けは来るのだろうか。

原発奴隷となった飲み仲間

2011年03月26日 | 社会
「今日の5時半から元福島県知事が出演して原発に関する内部告発の話をするよ」と、元県知事の友人を名乗る方からメールをいただきました。インタビューはほんの数分間でしたが、ずいぶん前から内部告発があったんですね。 
 環境団体の幽霊会員でありながら、原発問題を我が身のこととして真剣に考えてこなかったぼくなので、「原発では非常に多くのホームレスの人たちが働かされ、人知れず亡くなっているのです」と聞かされて震え上がりました。

 関西方面に住んでいたころ場末の飲み屋に夜ごと通い、近所の労働者派遣会社の寮に住む連中と飲んだものです。彼らは朝どこの現場に行くのかも、労働の内容も知らされないまま危険な作業に従事してたようです。
 仲良くなった彼らだけど、何の前触れもなく飲み屋に顔を出さなくなるケースが良くあって、不思議に思って仲間に聞いたところ、「あいつは汚い仕事も頑張ってたけど、社長に楯突いて原発に送られたよ」という答えが返ってきました。
 酒の席でもあり、連中の言うことは真剣に聞かなかったのですが、今にして思えば本当だったようです。「原発 ホームレス」「原発奴隷」といったキーワードで検索したらたくさんヒットするんです。

 仲良く飲んでいた男たちの消息が途絶え後は、噂にすら登らなくなるのが普通でした。彼らは寮に住んでいるとはいえ仕事を失ったら即ホームレスなので、原発に関しては見ざる言わざる聞かざるの不文律があったのかも知れません。
 すぐ近くで起きていたことなのに、原発奴隷の存在に気づかなかった。ウィキリークスみたいな政府の隠し事を暴露する組織がもっと早くからあれば、今回のような深刻な大事故にならなかったかも、と悔いが残ります。

倹約三昧と酒行

2011年03月25日 | 暮らしの落とし穴
 ついに当地にまで福島第一原発事故の影響が出ました。スーパーからもコンビニからもペットボトルの水が消え始めたのです。「お一人様◎本まででお願いします」と書かれた紙が水コーナーに貼られ、「東京の親戚に乳飲み子がいて、水が手に入らなくてパニクっている」と、お母さんと娘さんとおぼしき方たちがそれぞれのカートに500mlのペットボトルを制限本数だけ入れてました。

「地震に続く津波災害と原発事故、これはもはや原爆と考えていいのではないか。原爆を落とされても日本人は復興を果たし、かつてない隆盛を極めることができたではないか。だから今回の大災害からも日本は必ず立ち直ることができるはず。ただし、今は倹約三昧だ」
 竹取の翁の言葉ですが、その通りかも知れません。原爆を落とされて立ち直った経験を持つ国は他になく、今度だって必ず立ち直るだけでなく、今よりも安心で安全な国になれると信じてます。

 ところで、倹約と節約はどう違うのでしょう。調べてみたら倹約は金銭に対して使う場面が多く、節約は金銭を含めた物資など全般にわたって切り詰めるという印象です。
「倹約三昧」とは学習塾の塾長が座右の銘にしている彼自身の造語で、節約三昧ではいけないのだそうです。単に「ぜいたく三昧」の対語として洒落ているのではなく、悟りに至る過程での倹約の重要性を説いているのだとか。

「ゴミで風呂は沸かせないことが判明した」と、昨日学習塾を訪れたら報告してくれました。子どもたちに塾の回りを掃除させ、集まった枯れ葉などで風呂を沸かす実験をしたそうです。子どもたちも大はしゃぎだったようですが、これからの時代、被災地のみならず日本全国で倹約を「苦行」する日々が到来するに違いないのです。酒は今夜だけ、と思いつつまた明日も酒行するであろう自分が見え……。

島おこし本番前に挫折しそう

2011年03月24日 | 暮らしの落とし穴
 地元企業から諸事の報告をして下さって、村人に対する損長の説明責任も果たせるってもんですが、村人側が一筋縄でいかないのです。今夜も各部族の代表者に集まっていただき、1時間近く会議をしました。選挙が近いこともあって、それぞれナーバスになっているところを申し訳なく思います。

 地元企業対策も大変なんですが、島おこし組長対策も怠れません。本日は組長と共に蕎麦を播く土地の視察と、蕎麦屋として機能させる家(地元への還元と奉仕)の視察をしました。古民家風の趣がある家ですが、趣味として手を加えている事情から徹底的なものではないけど、まあぼくの蕎麦打ちには十分かなと。

 ブルーベリージャム工房も見学させていただいたら、「愛を詰めております」とおっしゃるとおり、藍色の美味しそうなジャムが200個ほど出来上がりました。また墓石屋さんに行って石を切る現場も見学させてもらいました。
 いろんなことが、ぼくの意思とは関係なく勝手に押しかけてくる。4月に入って市から正式に予算が下りてきたらどうなるんだろう。

 4月になると畑の草を刈り、蕎麦を播いてバラ祭りに蕎麦を打つ。陶芸公募展の募集要項も途中までしか作り上げていないし、企業を回って協賛金を募らないといけない。バラ祭りに出品する自分の陶芸作品なんて、ほとんどできていない。加えてNPOの申請ときた。支所のお役人さんにまで気遣われてしまう有様だけど、なんとか頑張ってみます。

NPOの申請を決意しました

2011年03月23日 | 社会
 今治市によると、救援物資を届けてくれるのはいいけど、使用期限の切れた使い捨てカイロとか、使用済み下着はやめて欲しいとのこと。そりゃそうだ、いくら洗濯しているといっても、他人の使ったパンツ……。
 そういうわけで、当村は新品の肌着およそ1000枚を今治支所に持ち込みました。廃業した縫製工場に在庫がたまたま残っていて、しかもそれが高級肌着だっていうから、ぼくが欲しいよ!

 先日書いた「謹んで被災者を受け入れさせていただく」については、空き屋情報を提供することに決まり、使えそうな家を探した上で所有者の許可をいただくことになるかもしれません。
 無料で提供できる家もあるかと思いますが、家は新しいのに所有者が亡くなってしまったケースもあったりするので、その辺りはどうするんでしょうね。気になるのは、日ごろより公園にブルーシートを張って生活されている方々が紛れ込んでもいいのでしょうか、島にもいらっしゃいますんで。

 思うに、テントを張っている方々というのは、お金がないのではなく、社会のルールに縛られずに生きるオプションの一つとしてのブルーシートなのでしょう。青はスカイブルー、オーシャンブルー。どんな海よりも深く、どんな空よりも広い、自由の象徴と位置づけているのではないかと想像します。

 被災現場でNPO法人がボランティアを提供しているのを見て、うちの村も高齢化が今よりも進んだときのことを考えたら、NPO法人を立ち上げておくべきだと決意しました。
 申請書類をダウンロードして書き込んでみたところ、法律用語が頻出する定款を作成するのが大変そうですが、お盆前までに認可されることを目標に頑張ってみます。

グーグル八分を憂う

2011年03月22日 | PC WEB
 遍路をしたころにお世話になった遍路専門サイトがあって、一時はぼくのホームページと相互リンクさせていただいてました。だけど遍路を休止してブログに移行すると、ぼくのHPは単なるテキストサイトになってしまい、申し出てリンクを切断していただきました。
 最近ではその遍路ポータルサイトを見ることもなかったんですが、先頃「個人的な事情と外部環境の変化」を理由に休止されたようです。あのサイトが休止すると困る人も多いはずなので、本当にびっくりしました。想像でしかありませんが、外部環境の変化の一つとして、YahooやGoogleで検索されなくなったのもあるか知れません。

 Googleなどを使って検索できるシステムについて詳しいわけじゃありませんが、検索エンジンというものがあって、そいつがbotと呼ばれる手下をWebに送り込んでいるらしいのです。まるでヤクザの地回りみたいですね。
 その地回り対策として、「仕事を頑張ってます」みたいなアドバルーンを上げると、「よっしゃよっし」と頭をなでてくれるそうです。ところが仕事を頑張っている振りをして、それが嘘だとばれたらお灸をすえられるのだとか。

 botがWebを巡回して集めた情報から、スパムサイトであるかそうでないかを判断する技術というのがあって、それをかいくぐって検索上位に表示させる技術もまたあるそうです。その検索対策が失敗して検索結果に反映されなくことを、村八分にちなんで「グーグル八分」と呼ぶそうです。Googleから爪弾きにされるんですね。
 もちろん当の遍路サイトはスパムじゃないし、利潤追求が目的でもないし、むしろ大変有益なサイトなんですが、botには判断できないのでしょう。そりゃあ、トップページに「遍路」という単語がありすぎるし、隠されている検索キーワードも多いのは確かですが……。

 もう一つグーグル八分にされているサイトを発見しました。お気に入りからは行けるんですが、検索ではどうやってもたどり着けない。あの遍路サイトと同じような状況なので、MSNの「bing」で検索かけてみたら、どちらのサイトもちゃんと表示されます。中国の「百度」を使ってみても検索結果に反映されます。

 Yahooもgooも検索エンジンはGoogleが提供しているらしく、世界の検索エンジンは事実上Googleが元締めなのだとか。そうなってくると、自分が望む検索結果だとばかり思っていたものが、恣意的なものでないといえるのでしょうか。Gooleの検索技術に、偏った情報を提供されていないといえるでしょうか。
 最近は銀行を騙ったスパムサイトがヒットしないと感じていたんですが、どうやらGoogleの技術が活かされているのかも知れません。それはそれで安全でうれしいけど、なんだかGoogleが爆発する前の原発のように不気味に思えてきました。