らんかみち

童話から老話まで

思いやりという処方箋

2008年12月29日 | 暮らしの落とし穴
 メガネを作る前に眼科にかかったほうが良かろうという意見をいただいたので地元の眼科に行き、2時間近くかかってでた結論が、「あなたどこも悪くないよ」というものでした。
「え、しかし先生、30cmくらい離さないと新聞が読めませんよ」
「そりゃ少しは老眼が入ってますからね」
「遠くもぼやけるんですが」
「そりゃ近眼が出てるんでしょう」
「じゃあメガネの処方箋を書いてくれますか」
「不自由を感じるなら作れば良いですが、とりあえずかすみ目の薬で様子を見ましょう」

 どうやら眼精疲労というやつらしく、薬を処方されて点眼してますが、てっきりメガネが必要なのだとばかり思い込んでました。ということは、世の中のメガネをかけている人は今のぼくのような不自由を年中味わっているのでしょう。
 
 知り合いの子どもはかなり近視で、メガネを割ってお父さんが手を引いて家に帰ったそうな。高校生にもなってそれは無いだろうと、話を聞いたときは眉唾だったんですが、今はあの子の不自由さが少しだけ分かります。人は自分が痛い思いをしないと、他人を思いやるのは難しいのでしょう。

最新デジカメを買ったって・・・

2008年12月28日 | PC WEB
 くっそ~ぅ! 20700円で発注したカメラが一週間も経たないうちに2万円を切って憤死寸前のぼくです。まさか年内に2万円を切るなんて……。対立候補としてカシオのEX-Z200を考えていたんですが、こちらは16000円くらいで変わらずです。ということは、ぼくが買ったFx-37もその辺まで値下がりするということでしょうか、悔し~い!
 
 今回の選定の基準にしたのは動画性能です。カシオのは型遅れなんですが、動画性能は悪くありません。(あくまでもカタログスペックで)ただMOVコンテナのH.264というエンコードはぼくのパソコンのビデオ編集ソフトではうまく動きそうにないんです。仕方ないのでパナソニックのMOVコンテナのモーションJPEGを選択しました。
 
 今日Fx-37で動画を撮影してみたら、25mmワイドのなんちゃってハイビジョンはとても面白くて、パソコンで見る限りでは今までの640×480のVGAよりかなり綺麗です。ところが、これをDVDに焼こうとしたら、たかだか30秒ほどの映像に30分近くかかってしまいました。パソコンのスペックがついていかないんですね。しかも画質は720×480のDVDになってしまうので、前のカメラで撮ったのとさほど変わりません。
 
 つまるところ、パソコンを新しいのにしてブルーレイ・ドライブを付け、編集ソフトも最新のものにして初めてこのデジカメの性能が活かされるのでしょう。しかしそうやって高画質のハイビジョンDVDを作ったところで、恐らくはうちの一族郎党でそれを再生できる人は多くはいないでしょう。もしかしたら自分自身だけなのかもしれません。当面は記録として残しておくだけの宝の持ち腐れとなりそうです。

こ、これが山芋だって?

2008年12月27日 | 酒、食
 巷ではシュトーレンだの七面鳥だのヘチマだのと喧しい年の瀬ですが、我が家は麦飯で凌いでます。生活苦にあえいでいるというより、なぜかこの季節になると姉から自然薯が届くので、どうしてもとろろ汁に走ってしまうからです。なぜとろろ汁には麦飯かというと、粘り気の無いパサつくほうが食べ易いからというのと、麦の香ばしさが味噌ベースの味付けに良く合うからでしょうか。
 
 恥を明かさねばなりませんが、ぼくがとろろ汁の味を正当に評価できるようになるまでには3年ほどの歳月を費やしてしまいました。三重県の伊勢うどんしかり、名古屋の味噌煮込みうどんしかり。「こんなの人間の食うもんじゃねー!」とまで叫んだほどです。
 
 初めてとろろ汁を食べたのも寒い日だったのですが、そのぬるさに驚き、何か間違えて作ったのかと思いました。真冬に雪化粧をした富士山を眺めながら食べてホクホクと心が温まるつもりが、裏切られてしまったかのように悲しくなったものです。今でこそ熱々のご飯にとろろをかけたら固まるから仕方ないんのだと分かりますが、当時は二度と食べるものか、と誓ったものです。それが今じゃ、伊勢うどんもとろろ汁も大好物なんですから分からんもんです。
 
 それにしても、今度もらったのは妙な姿形! こんな山芋なんて初めて見ました。いつもなら真っ直ぐで色白だし、摺ってもわりとさらりとして、自然薯といってもパイプに入れて栽培したものだとすぐに分かります。ところがこのグロテスクな芋は生い立ちは想像できかねます。天然物でもおおむね長く、それゆえ長芋とも呼ばれるのでしょう。してみるとこれは栽培に失敗した自然薯の可能性も否定できません。摺ってみると非常に粘り、出汁をかなり加える必要がありました。次回はとろろ蕎麦にして食べてみましょう。

パナソニックFX37を買いました

2008年12月26日 | PC WEB
 ネットショップに発注して五日目の今日、ようやくデジカメが届きました。本来なら中1日で届くんですが、祝日を挟んだために少し遅れ、その間に当該機はあの日より500円も値下がりしているじゃないですか。
 今更値段を調べるのも死んだ子の歳を数えるみたいですが、悔しくてやめられません。まだまだ値下がりするだろうとは予想しつつも、好みの色がすでに品薄状態になっていて見切り発車したんです。
 
 今回買ったのはパナソニックFX37で、カメラ自体の性能は2万円とは思えないほど良い物です。最初に手にしたデジカメ、カシオのQV-10と比較したら原チャリとハーレーくらいの違いがありそう。時代が違うんだから比較はできないけど、去年買ったキャノンのパワーショットA550と比較しても、大関と平幕くらいの差はありそうです。
 
 パワーショットは単三電池だから、いざというときはコンビにでも買えますが、このデジカメの電池はリチウムイオンなので、予備は持っておきたい。でも純正品を買うと一つ6000円ほどします。
 二つ買ったらもう一つ安いカメラが買えるほどの出費なんてとても無理。それに純正といっても他社カメラや携帯と共通の規格品で、LUMIXと印刷されているというだけのこと。そこでサードパーティーが販売している同型品を調べたら、なんと1個が980円! 安さに驚いて2個発注しました。
 
 電池もカメラと前後して届いたので開封してみたら、これまた驚いたことに純正より性能が上の表示。パナソニックさんはいったいどれほど電池で儲けているんでしょう。というか、元の値段っていくらなの?

 こんな安さで電池を販売してくれるとはありがたいな~、どこにある会社なんだろう、と販売会社の住所を見てまたまたびっくり。その有限会社は前に住んでいた堺市にあって、ときどき飲み歩いていた辺りじゃないですか。1年半前なら、「急ぐし、送料がもったいないから取りに行くよ」と言ったでしょう。

 我々の日常では払わなくても良い出費を、いったいどれだけさせられているかわかりません。物を買う前には衝動買いなどせずに、自分で良く勉強しなくてはいけないと痛感しました。

窯出しの儀から陰膳

2008年12月25日 | 暮らしの落とし穴
 窯出しの儀に臨み、数年前に同じ日記を書いたようなデジャブーに見舞われ、もしかしてあのとき書いたのは願望というより預言だったのか! などと少し興奮気味に窯の扉を開けました。
 出てきたのは思いもよらなかった色合いというか、なんにも知らずに釉薬を乗せたので、思いがよるも何も無いんです。
 
 作品の全てに酒を注いで飲んでみました。他人の作品も二つ混じってますが、飲み比べてみると優劣がすぐに分かります。だから市販の安物のぐい飲みは、ぼくの作品に比べたらはるかに勝っている、それが自分で焼き物を作ってみて初めて分かりました。
 
 焼き物を作ってみて達成感を味わうことができて幸せ気分のぼくですが、なぜか母がとっても喜んで、「次はコーヒーカップを焼いてくれ」とリクエストをもらいました。
 コーヒーカップなんて考えても見ませんでした。今回の作品は全てかつて通っていた大阪の場末の飲み屋にもって行きます。先日亡くなった友人の影膳をするためです。
 
「TELさん、これはあなたのために焼いたぐい飲みですよ。あ、それと、皿に書いている詰め将棋もぼくの作です。解けるまで飲んじゃだめですよ」
 TEL師のぐい飲みに酒を注ぎ、常連客たちと彼を偲ぶのです。きっと涙なくしては飲めないでしょう。これが何年も前に彼と約束したシーンのようで、ぼくが陶芸を始めた理由かも知れません。

インフルエンザと肩凝り

2008年12月23日 | 暮らしの落とし穴
インフルエンザの予防接種のために整形医院に行ったついでに、「先生、寒い所に座り込んで酒を飲んでいたら痔が悪くなったんですが……」と相談したら、座薬を処方してくれました。
 予防接種で整骨院ってのも変ですが、本当は肩凝りで苦しんでいるのに痔の薬なんて邪道もはなはだしく、コンプライアンスを欠いた振る舞いに似ています。たぶんこれは、先日亡くなった友人のアホが染ったんじゃないかと思います。
 
 それはさておき、座薬を挿入して三日もすると違和感は消失したんですが、副作用が出ました。ここのところ歯茎が腫れて満足に物が噛めないばかりか、知覚過敏で冷たい水が歯に凍みていたのが嘘のように楽になったんです。治る時期が来ていたのだろうとも考えられるものの、座薬の力も決して無視できないのではないでしょうか。たまにはアホもやってみるもんです。

年寄りは運転するな!

2008年12月22日 | 暮らしの落とし穴
 電車通勤していた頃は込んだ車内で新聞を縦に長細く折りたたみ、10cmくらいまで目を近づけて読んだものですが、この一年間で急激に視力の衰えを感じるようになりました。今は40cmは離さないと文字に焦点が合わず、読み辛い。車を運転していても標識を見落とし勝ちになったので、これはもうやばいんちやうか! と加齢を受け入れる覚悟に至りました。

 田舎のお年よりの運転は怖いですよ。ギアをローとバックにしか入れたこと無い人だっているし、「国道は交通量が多くて危ないから歩道を走ることにしている」なんて人も……。道の真ん中を走る人に交通ルールなんて有って無きが如しでしょう。実際に逆送事故も後を絶ちません。
 
 そもそも年寄りは車を運転しちゃいかんと思うんです。年寄りは家に閉じこもっていろというつもりは無いですが、車は包丁と同じで凶器にもなりうる道具です。まずいなと感じることが多くなったら運転はきっぱりと諦めるべきです。父も80歳までは運転してましたが、潔く「免許を返上する」と警察に言いました。驚いた警察は「第一号ですから表彰します」と、お手本扱いです。
 
 あのとき父は偉いとは思いませんでした。それどころか、当時は運転免許を返上するなんて変人だと思ったものです。今になってようやく父の先見性に頭が下がるんですが、ぼくはまだまだ運転を続けます。今まで眼鏡をかけずに生きてこれたんだから、眼鏡をかければなんとかなるでしょう。近いうちに眼鏡を作りに行こうと考えてます。

ネットショップは毎日値が下がる

2008年12月21日 | PC WEB
 デジカメの調子がどうも良くないんです。今のうちに新しいのを買っておかないと、村の記録にさしつかえないとも限りません。正直なところネットショッピングは好きじゃないのですが、といっても値引き交渉もへたくそなので、ネットの価格推移を毎日にらんでいます。
 
 それで分かったのは、クリスマス商戦の真っ只中にあるせいか、このところ毎日100円ずつ値段が下がるんです。クリスマスが過ぎたらお年玉商戦が始まるんですよね。そしたらもっと値下がりするんでしょうか? でもすでにメーカー希望小売価格の半分くらいにまでなっているんです。
 
 機種については二つに絞りました。どちらも一長一短で満足はできないからといって、このまま待ち続けたら永遠に待ち続けないといけなくなります。一つの製品に惚れ込むことができれば問題ありませんが、世の中の夫婦の多くがそうであるように、どこかで妥協しないといけないのでしょう。
 もしかして、もっと良い女が現われるんじゃないか、そうであって欲しいと願望を募らせた成れの果てが今のぼくです。適当なところで手を打ってから後悔することにしましょう。

新年までエコひいきしなくても

2008年12月20日 | 暮らしの落とし穴
 そろそろ年賀状を書かんといかんなぁと、日本郵便の窓口に行ってサンプルを見せてもらったら、三種類見せてもらった内の二枚が非常にショボイ!
「何よこの紙質? 印刷もプリントごっこで摺ったみたいな……もっとマシなというか、いつものやつは無いの」
 文句を言ったら窓口のオジサン(ぼくの友だち)は、しょうがないな、みたいな顔で従来の賀状を出してきました。
 
「年賀状は贈り物だと思う」と宣伝している、あれは日本郵政グループじゃなかったの? 虚礼も過剰包装もいかがなものかとは思うんですが、あんまり粗末な賀状は贈り物にならんどころか、目上の人に出すにはためらいがあります。

 再生紙とか、大豆インクとかを使う割合を増やすのはいいと思いますよ。実際ぼくも自分の船のエンジン用の燃料にしようと天ぷら油を溜め、電気もこまめに消し、今だって厚着して日記を書きながら、「地球にエコしょ」と考えてます。
 そんな風に日ごろからエコひいきしているぼくでも、新年を祝う賀状にまで「エコ、エコ」と連呼するみたいなことしたくないんですよ。暗い世相だからこそ、せめて年賀状くらいは華美に走ってみたいと思うんです。

厨房たちと陶芸を学ぶ

2008年12月19日 | 暮らしの落とし穴
 昨日は地元の中学生たちが少年式向けに陶芸作品を作るというので、我が教室の先生が講師を担いました。教室の仲間も中学生たちを手伝って、皆さんなかなか良い作品が出来上がったようです。
 ぼくは教えるより中学生たちに混じって先生の講義を聞きたい側なんですが、所要があって抜けました。戻ってくると教室の仲間内だけの、酒の出ない忘年会が始まってました。

 忘年会といっても、これで「良いお年を」ではなく、本日は施釉の日。素焼きを終えて窯からぼくの作品が出てきたとき、一つも割れてなかったのは嬉しかった。
 絵付けというか、釉薬を塗り終えて本焼きしたんですが、窯出しは来週の半ば頃になりそうです。人前に出せる作品には程遠いでしょうが、楽しみです。