らんかみち

童話から老話まで

小太り発表に思う

2009年01月31日 | 社会
 親戚のお婆ちゃんから今年三度目となる年賀状が届きました。出したかどうか気になって再度、再再度ポストに投函したんでしょうね、すごいです! 何がって、お婆ちゃん101歳なんですよ。生きてるだけで尊敬の対象になる年齢だけど、大阪のマンションで一人暮らしっていうのがまた驚き。
 
 厚生労働省の発表によると長寿の典型像は、タバコを吸わない、酒は二合以上飲まない、それでもって小太りだといいます。これってたぶん長寿の定義を80歳とかに設定してものを言ってるんじゃないでしょうか。お婆ちゃんみたいな100歳を目標にしたらどうなるの? と聞いたら、もっと別の研究結果が発表されるか、別次元の話として黙殺されるかのどちらかでしょう。
 
 北朝鮮が日本への嫌がらせに放流していると取り沙汰されるエチゼンクラゲから、関節痛に効果のあるムチンと呼ばれるたんぱく質が抽出されたとか。
エチゼンクラゲひざに効く、抽出たんぱく質で治療効果2倍(読売新聞) - goo ニュース
 理研と東海大の研究らしいけど、エチゼンクラゲが問題になり始めてからここに至るまで結構早かった気がします。もっとも、エチゼンクラゲ・アイスとかを開発した現地の取り組みはもっと早かった。今回の「小太り発表」も、メタボ健診が始まって1年も経っていないから、こちらも早い!
 
 厚生労働省はメタボ検診とかに金を使ってくれて、おかげさまでぼくもメタボに関してはちょっと知識が増えました。それでお腹回りが小さくなったかといえばさにあらず。一緒にメタボ講座を受けているおばちゃんたちも似たような有様で、健康保険の財政危機回復にはつながりそうもありません。女性のメタボ基準である腹囲90cmを80cmに改めようという動きは当然で、今までがおかしかったんです。
 なんですが、今回の「小太り発表」は、メタボ基準とその対策に真っ向から異を唱えたわけじゃないですか。今までの厚生労働省の取り組みは全くの無駄遣いでしたと認めて、診療報酬の不正請求監視にもっと本腰で取り組んでくれといいたい。

何を信用したらいいの?

2009年01月30日 | 暮らしの落とし穴
あきれた機長!離着陸時デジカメ撮影、写真をネット掲載(読売新聞) - goo ニュース
 
 どうせ自動操縦だろうし副操縦士が操縦してたんなら、無線のやり取りする間にデジカメで写したって良いじゃない、と思っていたら法令違反なんですね。そういやラジオ、携帯を切れとうるさく言われます。でも携帯をこっそり使うやつはいるだろうから、デジカメごときで落ちるようなら飛行機には乗れないということになります。
 
 でもデジカメで飛行機が落ちるのはあり得ない事でもないですよね。といのも、兄が昔乗ってた車は当時としては最先端のマイコン制御のオートマチックトランスミッションだったんですが、車に搭載されたマイコンが出すノイズで、マイコン自身が暴走してました。同じように自分の出すノイズで暴走する医療機器を売ってたこともあるし、会社の立体駐車場がやはり同じ理由で車庫出し不能になるのも珍しく無かったです。
 
 そんな痛い経験から機械ってものをあんまり信用してないぼくですけど、今回の件で、人間はもっと信用ならん、とういうことに思いが至ります。というのも、知り合いに新幹線の運転手をしていたという男がいたんですが、話を聞いたらそりゃもう出鱈目ばっかりやってます。たとえば車内販売の女の子を運転室に連れ込んだりとかなんとか。
 
「あんたの話は本当か? 運転士やったいうのもあやしいな~」
「嘘やないよ。そんなことやってたから国鉄が民営化されたとき、おれは真っ先に首切られたがな」
 なるほど、当然の結末というわけですね。でもそれは国鉄時代のことですから、JRになった今は安全意識がもっと高いでしょう。そう信用しておかないと、どこにも出かけられません。
 この機長も米国籍だというから……。米国籍って、いったい何のことやねん? 米国籍を持っている日本人のことか、それとも……。エアーニッポンネットワークのいうこと、なんとなく信用できんがな!

アンデルセンで会おう

2009年01月29日 | 童話
 授賞式の祝賀会で入選者と話していると、みなさん作品を使い回してあちらこちらの公募に出しているみたいですね。ぼくも選外になった作品を手直しして出すことはあるんですが、元が悪い作品はどこに出しても結果は同じことです
 そういうのにもいつか日の目を見せてやろうとストックにはしてるんですが、書きかけて完成を見てない作品も相当数あります。かつて通った童話講座では「まず書くくせをつけること」から始まったので、中途半端で完成の目処がたたないのも削除しないでとってあります。
 
 でも今は書くくせををつける段階じゃない、それじゃ駄目なんだと実感してます。陶芸も同じことで、ろくろで中途半端なものをこしらえては潰していたら、「手が荒れるよ」と注意を受けました。思わず我が手を眺め、そんなに荒れてるかな~? 「そうじゃなくて、いい加減な作品を作っていたら、自分自身で限界を設定して、いい加減な作品しかできなくなるという意味!」なんだそうです。
 
 言われてみたら、音楽のレッスンだって同じです。手がけ始めた曲は、途中でどんなに難しくなってヨタヨタしながらでも、レッスンは終楽章までやり通したもんです。実際のところ一曲の第一楽章に二ヶ月もかけたら泣きそうになりますけど、音楽には始まりがあって終わりがある。つまり厳密にいえば、三楽章あるコンチェルトなら第三楽章までやり切らないと、作曲家の魂に近づけないということでしょうか。
  
 童話にしてもエッセイにしても、作品が完結してないとストックとは呼べないんでしょう。童話を書いて行き詰ったからエッセイに逃避して、エッセイでつまづいて小説に寄り道して、みたいなことを繰り返してきた成れの果てが今の体たらくに繋がっているのは疑いようもありません。筆が荒れている状態なんですね、反省反省。
 そうそう、「とりあえず書く、は卒業して、何はともあれ応募する」の意気込みを忘れてました。それに童話公募の戦友と、「アンデルセンの表彰式で会おう」って約束したんでした。何としてもこの約束を守り抜く所存にございます。

友情のバランスシート

2009年01月28日 | 暮らしの落とし穴
 昨年亡くなった友人であるTELさんの仏前にお参りするため、授賞式の翌日は大阪に行った。あらかじめお供え物の自作ぐい飲みと三ツ星パン屋のベーグルを送っておいたけど、ぼくの到着より一足先に友人が食ってしまったようだ。いつかぼくの田舎に来て食べたいといってたパンなら、待ち切れなかったのもうなずける。
 
 パンはともかく、ぐい飲みと小鉢は彼と約束したものではない。彼を見舞って以降、回復した暁にはこの杯で祝杯を挙げようと思って作り始めたもの。こちらが一方的に約束したことなので守る義務はないものの、彼に死なれた今となっては、約束を果たせないのが重荷になっていた。つまり今回のお参りは彼のためでも遺族のためでもなく、自分自身の気持ちの整理をつけるため。言い換えれば彼に別れを告げるためだったといって良い。
 
 もしも友情のバランスシートなんてものがあったとしたら、彼との収支はぼく側の持ち出しだろう。だからといって、「おいTELさんよ、この赤字をどうやって補填してくれるねん?」と、仏壇の前に詰め寄っても詮無いこと。彼と過ごした時間と空間と感情は、他のだれに補ってもらえるものでもないし、長い時間を共有したからといって、彼が得をしてぼくが損をしたわけでもない。理屈ではそう分かっているけれど、現実の喪失感は深い。
「ここに大切なものがあった、それは間違いない。いつの間に、だれが盗んで行ったんだ」
 まるで空き巣に入られて初めて失った物の存在に気がついた気分だ。遅すぎる!
 
 仏前にはTELさんの友人、と名乗る男たち飲んでいて、連中の前で経を読んで帰ろうとしたら、
「泊まって行けばいい」
と奥さんが指差した先には、彼が闘病していた介護ベッドがあった。その真新しいクリーム色が、つい三ヶ月前のことを生々しく思い出させる。
 運悪く体調の優れない日に見舞ったようで、ベッドに横になったまま彼はいった。
「あんたには、良い思い出ばかり作ってもらったね、ありがとう」
 同じセリフを三回ほど口にしたが、あのときもう二度と会えないとは思わなかったし、彼もそんなつもりでいったのではないと思う。
 役に立たない抗がん剤治療を選択しなかったら、あるいはもっと永らえたかもしれないが、それから40日で訃報を聞くことになる。だからぼくにとっては実質的に、あのセリフが彼の最後の言葉となった。
 
 天国に行ったか地獄に行ったか、それともまだ彷徨っているか知らないが、素敵な思い出ばかり持って行くがいい。「治ったらまた一緒に遍路道を歩こう」と、ぼくの口にしたような絵空事の約束ではなく、最後に感謝の言葉が聞けただけで十分だ。全てを許してあげよう。友情のバランスシートは偏ったままだけど、今はチャラにしておいてあげる。そのかわりぼくが向こうに行ったとき、きっちり帳尻を合わさせてもらおうじゃないか。

文芸という戦場にて

2009年01月27日 | 童話
沖縄舞踊


 文学賞といわれても芥川賞と直木賞しか知らない、という人は少なくないと思いますけど、ピンからキリまであるんです。ぼくが今までに受賞してきたのは、そんな名も無き賞がほとんどです。今回もそういう一つかなと思いながら出かけた授賞式なのに、なんとまあ皆さん文学に真摯に取り組んでおられる方ばかりで、「ほ、本当にわたしでよろしいの?」と、はにかみながら壇上に登った次第です。
 
 受賞された方々の熱さたるや、「毎日10枚書いてます」とか、「芥川賞を視野に入れてます」かと思えば、「文学で食っていくつもりです」と、ぼくが口にすれば、「眠たいこと言うなよ」で片付けられるようなセリフを、祝賀会で飲む前におっしゃいます。名刺も持たずに手ぶらの物見遊山でやって来たぼくの肩身が狭いことといったらありません。
 
 場違いな雰囲気に圧倒されつつも、祝賀会では一週間ぶりのアルコールに酔い痴れているところに、「二次会に行きませんか?」と誘われたものの、あまりにおこがましいので辞退させていただきました。
 でも今回の祝賀会には受賞者でない方も多く来られていて、実ににぎやかなものでした。今までにも表彰式の案内はいただいてきたんですが、「入選もしなかったのに行けないよな」でしたけど、行くべきです。楽しいだけでなく、いろんな方の話を聞いているとモティベーションが上がり、「よっしゃー、おれも頑張るぞ!」ってなります。
 
 皆さんの受賞スピーチを聞いていると、「来年も連続受賞を狙います。寿命が尽きてなかったらですけど」みたいなご年配の方もおられ、物を書くという孤独な営みに命を懸けて向き合っているのが分かります。でも一堂に会してみると、「ああ、この方々は公募敵ではなく、文学というフィールドで戦う戦友なんだな」と心強く思ったのも事実。なので次回は、詩は無理としてもエッセイと小説部門に応募してみようと思ってます。

P.S なぜか祝賀会では、青森のりんご娘かと見まごうかわいい子が沖縄舞踊を披露してくれました。

文学賞の授賞式に出て来ました

2009年01月26日 | 童話
 バスで12時間揺られながら、ほとんど一睡もできないで文学賞の授賞式に出かけてきました。皮肉なことに早朝の品川に着いたとたんに睡魔に襲われ、甥っ子の家に直行して行き倒れを免れた次第です。

 授賞式の詳細は後日書くとして、祝賀会には芥川賞作家の高橋三千綱さんも駆けつけてくれました。恥ずかしながら氏の小説は読んだことがなく、ゴルフのエッセイと、原作を手がけた「Dr.タイフーン」という漫画は愛読してました。文体はぼく好みで真似しようと思ったこともありますが、格調が高すぎて今は目標とする高みです。

 断酒1週間振りに飲んだのが祝賀会という美酒で良かったな、なんて主催して下さった出版社に感謝しながら、今夜はぶっ倒れます。

逝くときは夢見ながら

2009年01月23日 | 暮らしの落とし穴
叔父さんの告別式がようやく終りました。第一報を頂いてから五日もたったのは、喪主がアメリカから帰国するのを待ったからです。さらに言えば、叔父さんがいつ亡くなったのか、正確なことは分からないんです。第一発見者のマロンの言うには、朝飯食おうよ、と言うのに起きないので、仕方なく近所で食ってた。それが続いたので、なんでやねん?となって発覚した由。
なんとも能天気な犬ですが、叔父さんは眠ったまま逝ったわけですから、考え様によったら最高かもしれません。極楽浄土に旅立つ夢でも見ながらだったとしたら、ちょっとあこがれますね!
HAL

WILLCOMはどうなる?まあいいけど

2009年01月22日 | PC WEB
次世代携帯電話、既存の4社参入へ 10年にも開始(朝日新聞) - goo ニュース
 
 3.9G携帯とは何ぞや? と調べてみたら、Gはgeneration(世代)の略だというじゃないですか。ぼくはまた3.9GHz(ギガヘルツ)のことかと思ってたけど違うんですね。とはいっても日本で使う3.9G携帯の周波数帯域は3.4~3.6GHzらしいから、ややこしいこと夥しい。
 
 通信速度が飛躍的に上がるというなら諸手を挙げて歓迎したいところなんですが、だから何? といいたいところもあるんですよね。動画のアップ・ダウンがスムーズになるのは分かるけど、ぼくなんか電話とメールしか使ってないですもん。これが現行のADSLに取って代わる、インターネット使い放題のサービスで5000円/月だったらうれしいんですけど、そうなるのかな?
 
 もしそうなったとしても喜んでばかりもおれません。日本の電子レンジが出す電磁波の周波数は2.45GHzらしいですが、アメリカの電子レンジが出す電磁波の周波数は800~900MHzと、日本よりずいぶん低い周波数なんだそうです。
 これは電波法の定めるところによる、という意味であって、効率を優先したのではないそうです。つまり物を温めるのは携帯電話の周波数でもぜ~んぜん可能ということですよね。
 
 周波数が高いほど物が温まりやすいということでもないようですが、どなたか人体で実験してくれませんか。携帯を腰の辺りに置いてハンズフリーで電話すると腰痛に効くとか、突発性難聴の耳には携帯の電波に治療効果のあることが確認された、なんて結果が報告されたらうれしいですよね。
 
 でも実際はその逆で、ネガティブな結果ばかり出るんじゃないでしょうか。だれもが考えもしなかったような実験をして、細かい結果の違いを大仰に喧伝するNHKの「ためしてガッテン」あたりがやってくれないですかね。まあ無理か。テレビ放送の電磁波(電波)そのものが「悪」と出たら……。

アモバンです、ネムールのは

2009年01月21日 | 暮らしの落とし穴
 断酒5日目を迎えて、本当なら最も辛いころなんだけどアモバンテスのおかげでなんとかなってます。これがユーロジンだと今ひとつ効きが悪くて往生するんです。ハルシオンだとドカンと効いて朝まで残る印象ですかね。
 アモバンテスはアモバンのゾロ=ジェネリックらしいですが、昨日書いたように口に入れた瞬間に効くような気になるほど即効性があります。でもそこで我慢してしまうと何の役にも立ちません。そのかわり朝まで残らないぞ、というのが主張でしょうか。
 また「ネムール」というマンマ商品名の、睡眠効果を謳った食品もあるようですが、あれって効くんでしょうかね。効くんだったら睡眠薬じゃないので常備しておいてもいいかなと……。ああ! たった今飲んだばかりだというのにアモバンテスが効いてきた、ような気がするので、おやすみなさい<(_ _)>

ハルシオンより良いのがあるよ

2009年01月20日 | 酒、食
華原朋美さん、駅前で意識もうろう病院へ…薬物大量服用か(読売新聞) - goo ニュース

 この方が歌手だとは知っていたんですが、むしろ将棋番組の聞き手としても活躍したことがあって知ってました。たぶんアマチュアの段位を持っているくらい強いんじゃないでしょうか。それはともかく朋ちゃんも薬を良く飲みますよね。それくらい大変な精神状態にあるということなんでしょう。
 
 ぼくもどちらかというと薬を飲む方でしょう。今も酒をやめて薬を飲んでます。酒をやめて何が一番苦しいかといえば眠れなくなること。これで生活のリズムがすっかり狂ってしまうんですが、平常に戻るには10日くらいかかります。その間の苦しさを思うとなかなか酒がやめられないんですね。
 
 ですが解決法を見つけました。睡眠導入財剤を飲むことです。今のはアモバンテス7.5mgというのを半分に割っているんですが、なかなか効くんです。苦いのをぱくりと口に入れ、水を飲んで溜飲が下がっている間にもう眠くなります。こんなに効くなら酒も薬も飲まなくて大丈夫なんじゃないか? などと気がついた次第です。