らんかみち

童話から老話まで

1枚エッセイに入選しました、が……

2007年07月31日 | 童話
「31日の消印有効」のエッセイを仕上げていたら、現金書留が届き、ハテ、何かいな? と悩みました。開封してみると、「貴殿の作品が入選しましたので……。大変遅くなり……」の信書に包まれて5000円が入っていました。

 この応募は入選していたなら5月末には知らせが届いていたはずでした。賞金が届かなかったので落選したものと思い込み、「ぼんくら審査員どもが!」と腹を立て、記憶から抹消して2か月も過ぎているから分からなかったのです。
 
 そんなわけで、本当に入選したのかどうか、その企業のホームページを見ると、確かに掲載されてました。でも思っていたとおり、文章力に頼らない、エピソードに終始した、どこかで聞いたような話も沢山入選してます。ひょっとして応募者全員が入選してるんじゃないか、と思えるくらい敷居が低いのです。
  
 そうは言ってもぼくの入選作品だって、日々書いている自分の日記から抜粋したものですから、決して威張れたものではありません。でも毎日の日記が金に換わったということは、日記が価値のあるものだと認められたということですから、ぼくとしては「してやったり」で、とても嬉しいです。
 
 今回の公募は順位のつかない全て「入選」で、その数も50くらいだったと思いますから、もっと書きまくって応募すれば良かったと後悔しました。いや~、それにしても審査員をぼんくら呼ばわりしてはいけませんね。

きさんじいほどの自民大敗

2007年07月30日 | 社会
「きさんじいねや!」

「郵政のしっぺ返しだ」=国民新党 (時事通信) - goo ニュース

 自民党の大敗ぶりを見て、思わず出た言葉が「きさんじい=気散じい=気が晴れる、いい気味だ」でした。
 何も今治市辺りの方言なんてわざわざ使って日記を書くまでもないけど、田舎に帰るならそろそろウォーミングアップしておきたいし、何と言っても「それみたことか」という気分を現そうと思ったら、ぼくにはやっぱり「きさんじい」がっぴったりくるわけです。

 その「きさんじい」安倍総理ですが、この期に及んでもまだ総理の職責を全うするだのと血迷うたことをおっしゃってるようですね。このままだと造反議員の復党に反対した人たちに引きずり降ろされるんじゃないかと、かえって安倍総理のことが気の毒に思えてくるから不思議です。

 いずれ辞めることになるならケジメをつけてとっとと去った方がいくらか格好が良いと思えるんですがねえ。そうはいってもアメリカで数年前に台頭してきたネオコンみたいな勢力に後押しされて成った総理の座なら、容易なことで辞めさせてもらえんのでしょうか。

 もしかして「辞めるんなら靖国を公式参拝してからにせんかい」なんて要求があるんでしょうか。ほんとにそんなことになりそうにも思いますが、そうなったからといって、小泉さんのときみたいに他国がやいのやいのと文句を付けてくることも無いでしょう。きさんじいと言えばそうですが、靖国も安倍さんもそれくらいの扱いしかされないかと思うと少し哀しいです。

蚊取り線香の夏は美しい

2007年07月28日 | 暮らしの落とし穴
 関西の梅雨は明けたのかなって、まだ雷も聴いていない気がするけど、世間がそう言うんだから認めざるを得ない。
 のみならず、梅雨は明けましたって蝉の鳴き声までもが高らかに宣言するだけでなく、蚊までが太鼓持ちみたいに追従する。
 それだけならまだしも、夜に窓を開けっ放しにしていたら痒くて仕方ない。
 
 去年までは蚊の心配なんかしたことがなかった。7月に入ったら暑く感じた日はほとんどエアコンを稼動させていたから、蚊なんか見たこともなかったが、今年はもうすでにエアコンを取り外しているので、自然の風と扇風機を頼りに涼むしかないのだ。
 
 昨夜は最悪だった。酒を飲んで眠るとその匂いに釣られて蚊が寄って来るのは仕方ないけど、あの忌まわしい蚊の羽音が難聴のぼくには聴こえない。それはそれで嫌な音が聴こえなくなり楽なのかも知れないけど、知らないうちに虫刺されの水ぶくれが出来ているのも許しがたい。
 
 あんまり痒いので蚊取り線香を買った。金鳥の蚊取り線香に火をつけた瞬間、ぼくの心は幼い日に一瞬だけ戻る。
 蒸し暑いけど冬とは違う、遠くに蛙の鳴き声が聴こえる真夏の夜。蚊帳にもぐりこむ前のほのかなときめきにも似た喜びは、酒に酔うことに拠って得た熟睡に反比例して目覚めが虚しい。
 
 生きている意味を考えないと生きていけなくなったのがいつからか分からないけど、とりあえず今は生きている。昔を思い出させてくれる蚊取り線香の匂いだけど、無為のうちに過ぎ去った過去が戻ってくるわけではない。もう一度原点にかえって生き方を見つめ直せと、蚊取り線香にぼくは燻されている気がする。

これがぼくの正体?

2007年07月26日 | 童話

「いつ引越しするの?」と聞かれて「8月いっぱいはこっちにいるよ」と答えるんですが、田舎の方からは早くも「ゴルフに行こうよ」とお誘いを頂くきました。とても嬉しかったです。田舎に蟄居しても一人じゃないんだって、勇気が湧き上がってきます。

 それにひきかえ、こちらの場末の飲み屋では、
「HALの送別会いつやるんや? もちろん無礼講やわな」と、この際だからひと暴れしてやろうやないかと画策する連中がてぐすねひいて待ち構えていて油断なりません。

 自分のことは客観的に見ることができないので何ともいえないんですが、どこのコミュニティでもそんなに嫌われてはいないどころか、人気があると思ってさえいるぼくです。とはいっても、面と向かって悪し様に言われないだけで、実際の人の心を測り知るのは難しいですから、送別会にかこつけて刺されでもしたらえらい事です。その点で童話講座の皆さんなら心を許せます。

 今日の童話講座でぼくの送別会の企画が明らかにされました。どうやら和風レストランでの飲み会に、童話講座を絡ませての一石三鳥を狙った合理的かつファンシーな催しをしてくださるようです。その案内状をここに掲げるのですが、なんとぼくらしき人物がデフォルメされているではありませんか。

「あの、これってぼくなの?」と聞いたら、「そのまんまですやん!」と答えが返ってきたところをみると、このキャラは使えるなって思いました。これはうさこさんが描いてくれたものらしいのですが、恐らく何も考えずに一気に描き上げたのでしょう、線が活きています。ためらったところが微塵も感じられません。

 作品の合評は、ぼくの5枚と、本日が誕生日の某奥様の23枚作品でした。その彼女の作品は実に良くまとまっていて、「こやつ、腕を上げたな!」と、ぼくは嫉妬するのでした。
 ぼくの5枚作品ですが、メルヘンというのか、その辺の境界が良く分かってないので、激しい突っ込みにさらされて往生しましたが、まあそこはかとなく雰囲気は汲み取っていただけたようです。

 童話講座はこんな厳しくもあり楽しくもあるコミュニティですが、それを皆さんと共に3年間も続けてきたんです。ですから皆さんと分かれるのが寂しくないはずがありませんが、いつかきっと童話作家として互いが名乗りあって再会できると信じてぼくは頑張ります。


彼の最後の言葉を思い出せない

2007年07月25日 | 暮らしの落とし穴
 前回のつづき
 
 彼の単行本は2冊ほど出版されてはいたはず。作家として成功したとは言えなかったにしても、まだまだ成長過程にあった人だと言える人だったかもしれない。なのにその芽を摘んでしまったのかも知れないと思うと心が痛む。
 別にぼくが彼の妨害工作をしたわけでもないし、嫌がらせをしたのでもなかったけど、彼が心を病んだのはぼくにも責任の一端があるように思えるし、何より彼自身がぼくにそう言った。
 
 彼とは隣の部屋だったから、夜毎のように酒を飲んでは将棋をしたりしながら語り合ったものだ。しかしある頃からぼくの方がピアノに夢中になって、彼を放ったらかしにした期間が3年ほど続き、気がついたら彼の様子がおかしい。隣にいるにもかかわらず、毎晩何度もぼくを責める内容の電話が続く。たまりかねて彼と親しかった人に相談すると、「病院へ連れて行ったら鬱病と診断された」とのことだった。
 
 その方のおっしゃるには、「頭が良すぎると、同じ回路を酷使してそこが焼き付くのと違うかな?」と。
 なるほど、確かにものを書くには集中力が必要かも知れない。だけどあんまり同じ事にとらわれると具合が悪いんだろう。ぼくみたいにろくなものが書けないのは集中力が無いせいかも知れないけど、無理やり集中しようとすると突発性難聴になったりするのが関の山ということだろうか。
 
 いずれにしても、頭の良さや実績では彼の足元にも及ばないけど、ここを出て行くときの状況がぼくと彼とは似ている。
 彼が出て行くとき、最後に交わした言葉がどんなだったか憶えていない薄情なぼくだが、またいつか彼と酒を酌み交わしたいと思う。あの頃は彼と文学について語らうことも叶わなかったが、今なら少しは骨のある会話ができるはずだ
 元気だったら彼は60歳過ぎだろうか。彼がもう少し若ければ、そしてぼくがもう少し早く生まれていたなら、あるいは互いに切磋琢磨できたかと思うと残念でならない。

SM作家の成れの果て

2007年07月23日 | 男と女
 昨日のつづき
 
 隣の部屋のYさんはぼくと同じ独身で、一流大学の大学院を卒業後、広告代理店のサラリーマンを経て官能小説家に転進したらしかった。よりによって何で官能小説、とりわけSMなのか、ひょっとして趣味なんですか? と聞いたことろ、「本物の趣味人が書いたSM小説なんてくどくて読めないよ」と、はにかんで否定するのだった。
 今にして思えばもっと彼からいろいろと教わってれば、今こうしてぼくがモノを書くのに役に立ったはずだと思うけど、後悔先に立たずとはよく言ったものだ。
 
 彼のペンネーム検索してみると、団鬼六さんとか千草忠夫さんといった大御所に肩を並べてたくさんヒットする。1980年代の某SM専門誌には毎月作品が掲載されていたから、人気作家というほどではないにしろ、一定の評価を得ていたのだろう。
 残念なのはバブル崩壊の余波を受けて当の雑誌が売れなくなり、原稿料の支払いが滞ったらしく、しまいには翻訳などの仕事に携わらなくてはいけなかったことだ。
 
 おそらく他の官能小説化と同じく、彼もいくつかのペンネームを使い分けていたはずだけど、ぼくが覚えているのは一つだけ。それがまた変に読みにくい名前で、誰が作成したか分からない「小説家一覧」には、某有名童話作家の隣に位置していた。
 おい、そう読むんじゃないだろうが! と思わず怒り心頭に発するぼくだったけど、それが彼の作家としての地位を物語っていて、妙に寂しかった。
 
 つづく

ジンマシンのような思い出

2007年07月22日 | 暮らしの落とし穴
 背中や胸に花開いていた薬疹が、今はもうかなり散ってしまった。それはキュウリについているあのザラザラした白い顆粒のような物に似ているけど、もっと小さな粉末くらいの粒がポロリと落ちる感じ。まるで薬疹の種がひとつまたひとつと落ちゆくかのようだった。
 そんな風にゆっくりと薬疹は消えていったけど、後に鉛筆の芯ほどの丸い染みが残った。背中だけなら「そばかす美人」とタメを張れそうだ。
 
 ついこの前のことなのに、薬疹が消えていくに従ってあの忌まわしい入院生活の記憶も風化しつつあるようだ。毎朝拷問のように何度も繰り返される下手糞な点滴、質素というより粗末な食事、同室のがん患者さんたちの苦しげな寝息や激しいいびき、そんな負の記憶でさえ今は、もう一度入院したいな、とすら思えるほど不思議に懐かしい。
 
 この部屋に住むのも残すところ一月ほどになった。何年だか思い出せないくらい余りにも長く住んだので、壁にはいたるところに染みが付いている。あの辺にはピアノを置いてたんだよな、その前はこっちに電子ピアノだったな、そしてベッドはこっちか、なんて実際の汚れはほぼ消えてしまったけど、「思い出」という染みは今もって消すことができない。
 
 この部屋にはめくるめくような素敵な事も無かったかわりに、憤死しそうなくらい嫌な事件も起きなかった。まるでぼくの人生そのものの平凡な部屋だが、たった一つだけ心残りがある。それは数年前に田舎に帰った隣の部屋のYさんのことだけど、長くなるのでまた次回に。

ビリーズキャンプ? ええ加減にせんかい

2007年07月21日 | 暮らしの落とし穴
「ビリーズブートキャンプ」って、すごく楽しいんだとか。でも世情に疎いぼくは何のことやら分かりませんでした。そこでネットで調べてみて、ああ、なんだこれのことか、と少しがっかりしました。

 というのも、2年ほど前から、CATVなんかでは英会話教材の「スピードラーニング」と、どちらが多いかなっていうほど頻繁にコマーシャルを見せられてきたからです。
 だからといってあの商品を否定するのではありません。あんな楽しいエクササイズなら効果があるに決まってます。
 
 ビリーによると、DVD4枚組みのプログラムを1週間でこなすのが1サイクルになっているらしいですが、それを観るまでもなく、イエローモンキーにも効果があると断言して許されるでしょう。効果が無かったらこれほど日本で売れるはずがないのですから。ね、ビリー?
 
 この類の素敵な商品は世の中に氾濫してます。スピードラーニングもそうですし、ゴルフのレッスン教材なんかもその一つです。
 レッスンビデオと付属のアイテム(ゴルフの場合は練習用のクラブがメイン)を用いて、その内容を忠実に実践したら、英会話だろうが、将棋だろうが、ゴルフだろうが、ブートアップされるのは当然です(効果には個人差があります)。ね、ビリー?
 
 ですからぼくも一つ買いたいなと思ったんですが、ヤフオクなんかを見ても、水着になる前の1週間でなんとかお腹を締めたい、と願う人で中古品にも高値が付いていたりします。たぶん今が旬の商品なのでしょう。
 でも本国アメリカでは30ドルほどで購入出来る品らしいですから「eBay」などで購入すれば送料を払っても日本の半額程度で買えるんじゃないでしょうか。
 
 そんなこと考えていて、いや待てよ、日本橋の電気屋街の露天で偽物が安く手に入るんじゃないか? なんて、危うく道を外しそうになりました。
 でもよくよく考えてみたら、ぼくって何年もスポーツジムに通っていたんじゃないか! と愕然としました。そうなんです、ビリーズブートキャンプは、ジムでやっているのと同じで、単なるエアロビクスに過ぎないんです。ね、ビリー?
 
 そういや、ビリーのパートナーの女性の見事な肢体に近い人たちがスポーツジムにもいました。彼女たちがどれほどのことをやっているかを知ると、女性でここまでのウェイトを上げるか、すごいね、たいしたもんだね、見上げたもんだよ屋根の上のバイオリン弾き! って、寅さんみたいにびっくりしたことがあります。
 
 ビリーズブートキャンプを挫折しないで何週もやり通せたなら、筋肉がつくのはすぐに実感できないにしても、健康になって痩せるのは間違いないでしょう。しかしとても困難なエクササイズが待ち構えているはずです。なぜなら「こんなのちっとも痩せんじゃないか」とクレームをつけられないためです。ね、ビリー?
 
 熱しやすく冷めやすいといわる日本人ですから、別のレッスンとか器具とかが注目を集めれば、過熱気味のビリー人気も落ち着いてDVDも捨てられるでしょう。メタボリックにはらんだお腹を愛でながら、その頃になって観てみたいと思います。だってあの手のモノは、35年前に兄が買った「ブルーワーカー」だけで、ぼくには十分に思えるからです。

サンキュー賞っていったい何?

2007年07月20日 | 酒、食
 サッポロビールから「サンキュー賞」をいただいたけど、郵便が配達されたとき、これって何の公募だったかな? と、少し悩みました。
 確かに公募には違いなかったんですが、実力でどうのこうの出来るものではなく、抽選のやつだったから思い出せなかったんです。
 中を開けてみると1000円分の商品券でした。うれしくはありますが、これのせいで突発性難聴を患ったかも知れないとあっては複雑な気分です。
 
 アルコールならたいていのものを飲むぼくですが、この数年ワインとビールをセットでがぶ飲みしています。中でもオーストラリアワインを贔屓にしていて、とりわけ「イエローテイル」という安くて濃厚な赤ワイン(カベルネ種)がお気に入りだったんです。
 このワイン何が素敵かというと、とても新しい新鮮なものが手に入るんです。もちろんオーストラリア産ですから時期がずれているわけですが、売れ残りが販売されてないんですね。
 
 ちょっと待てよ、ワインって古い方が良いとしたもんだろう、といわれれば確かにそうなんでしょうが、それは品質管理がしっかりしている場合の話でしょう。ぼくは今まで欧州産のワインにどれだけ騙されてきたか分かりません。栓を開けたらカビが生えていたとか、ワインビネガーになっていたとか、とにかく古くて安いワインを信用できなかったのです。
 
 まあそんな訳で新しいワイしか買わないぼくですが、赤道を越えて来るにもかかわらずオーストラリアワインは好きです。他の国の安ワインとは全く趣を異にしていて濃厚なところが……。
 あ、じゃなくて、そのワインに葉書がくっついていて、それに応募したら1000円分の商品券をくれたということを書きたかっただけでした。
 
 とはいってもこれ、本当に当たったのかどうかは分かりません。ぼくは5口くらい応募したはずですが「沢山応募してくれてサンキュー」という賞だったのかも知れないんです。つまりみんなにくれたのか? などと勘ぐるのですが、突発性難聴で入院する前夜まで当のワインをがぶ飲みしてたんですから、耳が聞こえなくなった元を少しだけとれたような気が、今はしています。

中国産から我が身を守るには

2007年07月19日 | 暮らしの落とし穴
中国製懐中電灯、偽パナソニック電池に発火恐れ…米で回収(読売新聞) - goo ニュース


 シャチのように巨大なカツオに追いかけまわされる悪夢を見て、真夜中に目が醒めてトイレで吐いた。それから何度も吐き気をもよおした。
 唇の周りが甘ったるいのを思うと、たぶんアメリカ産「レモンライムソーダ」を飲んだのが原因ではないかと思われます。。
 
 自動販売機で買えば350ml清涼飲料水は120円から150円ほど。ところがアメリカの星条旗をあしらったデザインの「レモンライムソーダ」は、スーパーで一缶39円だったので、慌てて4缶も買ってしまいました。
 実はそのソーダは場末の飲み屋で「こりゃ中国製やな」と断罪された物ですが、ぼくは飲んでなかったので、自分で確認したくなって買ったのです。
 
 どんな風に飲んだかというと、まずポーランド産のウォカを冷凍庫に入れてキンキンに冷やしました。これはアルコール度数が96度のバイオエタノールと言っても良いくらいの物なので、少々冷やしても凍てついたりはしません。
 そうしておいてから5度くらいに冷えたレモンライムソーダで割ったんですが、一口飲んでから妙に喉の渇きを覚え、レモンライムソーダだけをガブガブ飲みました。
 
 そのときすでに気持ちが悪くなっていたんですが、酔いに任せて眠ってしまいました。そしたら冒頭のような恐ろしい夢を見て吐いたんです。場末の飲み屋がいうように、あれは決してアメリカ産でなく、中国産だと疑います。
 確かに缶にはアメリカ産だとうたっていますが、星条旗をあしらっていたり、やたらと「US」の文字をちりばめていたりと、いかにもアメリカ産だと主張しすぎているところがかえって怪しいです。
 
 実を言うと、ぼくの買っている蕎麦粉はアメリカ産と表示されていますが、打って食べてみた感じではアメリカ産の蕎麦粉とは似ても似つきません。といっても、悪いのではなく良いのです。
 アメリカ産の蕎麦粉はもっと奇妙な味がするはずで、中国産だと思われるのです。だからと言って偽装表示を告発するのではありません。承知の上で買っているんです。
 
 改めてぼくが言うまでもないことですが、中国産の商品は本当に危険です。蕎麦粉だって一昨年にはテトロドトキシン(フグなどが持つ生物毒の一種)が検出されて輸入停止になったんです。その蕎麦粉は廃棄されたといいますが、だれが確認したんですか? 日本市場に出回ってないとどうしていえるのでしょうか?
 
 ごちゃごちゃと糾弾の合いの手を入れても始まりません。中国産の危険な食品はすでに世界中にあまねく行き届いています。
 いったい誰が悪いのか、中国人だけが悪いのか、だまされた振りをして買う方が悪いのか、それとも知らないで買わされているのか、それとも行政の怠慢なのか、ぼくには分かりません。どうやって中国産の品物から我が身を守ったら良いのでしょう。