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今年の4月ごろに北朝鮮から韓国に向けて飛ばされたドローン(無人機)に使われていた機材は日本製だったというニュース。最初はただのラジコンだろうと思われていたけど、鹵獲(ろかく)した機体の解析結果がリークされるにつけ、非常に高度な技術が盛り込まれた本格的な無人偵察機であることが明らかになる。
といっても、誘導や制御関連はロシアのノウハウだし、GPSの部品はスイス製、機体自体は中国製のコピー、カメラは日本製だった。北朝鮮オリジナルの技術なんてない。しかし、こういうドローンは自衛隊にも無いといわれている。
北のドローの心臓部であるエンジン、当初は日本製だと伝わっていたけど、高級バージョンに搭載されていたのは日本製じゃなかった。模型マニアのぼくでもあのエンジンのメーカーが分からなくて調べ続け、4か月かけてようやく突き止めた。旧共産圏のチェコ、Rotomotor社の4ストロークガソリンエンジンだった。日本でも買えるらしい。
日本は模型大国といって良い。無線制御のハード、機体やエンジンも日本製が質量ともに世界一だ。下請けに出していた台湾や中国にその座を脅かされてはいるけど、飛行コンテストの世界チャンピオンは日本のフライヤーだし、機体はもちろん日本人の設計だ。
ただ、日本製のエンジンは世界最高の品質ではあるけど、レース用のエンジンでは世界一ではない。50年ほども前からイタリア製のエンジンがトップであり続けている。
北のドローンに搭載されていたエンジンの素性が判ってホッとした。量産品でありながら鋳造でなく削り出しで作られていることも不安にさせられたし、北が採用したからには優れているに違いない。それを知らない自分に苛立っていたんだね。
なんでも先入観はいかんよね、真実を見誤ってしまう恐れがある。国策で優れたエンジンを作っていた旧共産圏の製品だって素晴らしいのだ。それを選択した北だって、甘く見てはいけない。