らんかみち

童話から老話まで

汝、大陸製を買うなかれ

2015年08月29日 | 釣り船とバイク
              

 ホームセンターで5年前に購入したリア-ボックスの鍵の部分が壊れた。直そうと分解してみたけど、ほぼ不可能であることが理解できた。ちょっと小さいから大きいのが欲しいと思っていた矢先だったので、思い切って9000円の名も知らぬメーカーの物をネットで購入。

 さっそく取り付けて使い勝手を確認していたら、なんてことだ、鍵をかけていても一瞬にして持ち逃げできる構造ではないか。非力な女性でもドライバー一本で一瞬にして鍵も壊さずに取り外すことができるだろう。

 大陸製ってのは外見は上手に真似してはいるけど、ブランド品の設計思想までは理解していないのか、あるいは安かろう悪かろうで平気なのだろうか。これじゃあセキュリティーもクソもあったもんじゃない。

 このタイプのBOXは直付けではなく、必要なときはBOXごと台座から外れるようになっていて、旅に出て宿に入るときなどに便利だ。だからこそ魂の入っていない構造だと危険極まりない。腹立たしいけど自分のリサーチが甘かったのだから仕方ないか。

 しかしまあ、頭を一ひねりしないと外れないように改造すれは良いわけだ。アイデアはいくつか浮かんだのでホームセンターに出かけたけど、欲しいパーツがない。700円ほどのパーツで妥協して取り付けてみる。

 途中で仕様変更をくり返しながら出来上がったものは、確かに頭を一ひねりしないと外れない。と書けば上出来に聞こえそうだけど、実は取り付けるときにも頭をひねるハメになった。

 簡単にできると始めたのに、終わってみたら10時間もかかっていた。それでも自分のケツは自分で拭けたわけだ。こういうのもボケ防止の一環として……みたいに自分を納得させてみる。

波方の焼き玉エンジンを動かせ

2014年09月12日 | 釣り船とバイク
              

 なみかた海の交流センターってところに焼き玉エンジンが展示されているというので見学に行った。焼き玉は英語でhot bulb enjineといい、模型の世界ではグローエンジンと呼ばれる。点火プラグの代わりに、外側からバーナーで点火用の玉を焼いて着火し、連続的に燃焼させる発動機だ。

 このセミディーゼルとも呼ばれる2ストローク機関は構造が簡単で、4ストロークディーゼル機関にその座を襲われる昭和の後半までは、舶用として普通に見かけたものだ。ドーナッツのような煙を吐きながらポンポンと小気味よい排気音を響かせて航行していた客船の勇姿が懐かしい。

 日本でこのエンジンが現役で動いているシーンを拝めることは、もうない。マニアの集う発動機大会などで見かけるか、浦安市で動態展示されているのを見ることができるのみだろう。
 浦安市の焼き玉エンジンを見に行ったことがあるけど、波方町のそれははるかに大きく、この手のエンジンとしては世界的に見ても最大級じゃなかろうか。つまり相当に希少価値があるということ。

 工業製品とか工芸品というのは、公園に展示されている裸婦像と違い展示されているだけでは価値がない。1億円のバイオリンも弾かれてなんぼ。発動機もまた煙を吐きながらけたたましく回ってこそ愛おしく感じる。
 波方に展示されているエンジンのレストアは、川に沈没していた船を引き揚げて修復した浦安の焼き玉エンジンよりずっと困難だろう。スケールが違いすぎる。それだけに動態展示が実現したら今治市のシンボル的な存在になり得るだろう。

 欧米先進諸国では焼き玉エンジンを搭載した船舶が走っている。仕事に使われているというより、マニアが所有しているか、観光客向けだろう。ところがアジアの途上国に行くと現役の輸送船として立派に活躍しているらしい。
 古いだけあって焼き玉エンジンは燃費が悪く始動に時間はかかるし、なにより安全性に問題がある。日本で急速に見限られたのも当然で、まだ動けるのにスクラップにされたか途上国に売られたんだろう。

 日本人って不思議だなと思うのは、古い建築や古い芸術作品は大事にするけど、効率の悪くなった工業製品は平気で見捨ててしまうところ。
 アメリカだって似たようなもんだろうと思うかも知れないけど、開拓時代の生活を守り続けるアーミッシュと呼ばれる人たちが町を作っているような国だ。NASCARというハイテクを誇る大人気のカーレースにしても、禁酒法時代へのノスタルジーが根幹にあるという。国としての歴史が浅いせいだろうか、思いのほか古いものへの愛着をもつ国民性なのだ。

 日本の国土は狭いからね、古くてデカイ昔の機械を展示する土地もないし、ましてや動かすなんて現実的じゃない。別の見方をすれば、無駄なものをそのまま残しておく余裕がないというか、常に新しい物や気分を取り入れていないと不安で仕方ないのだろう。ぼくだって他人のことを非難できた義理じゃない、いつも新しい機械に惹かれる。
 無理だとは思うけど、波方の焼き玉エンジンが動態修復されるのなら寄付も厭わない。ボランティアにも参加するぞ。早い話が、ぼくはマニアなんだ!

バイクの主治医を見つけた

2014年04月17日 | 釣り船とバイク
 前から気になっていたバイク屋さんに、オイル交換の予約をした。オイル交換くらい自分でやれるし、バイクを愛しているならそうすべきなんだけど、字面ほど簡単な話じゃない。
 この前にオイル交換をしてもらったバイク屋さんは確かな人だったと思うけど、ギアは抜けなくなるしクラッチは切れなくなるという受難に1年間も耐えてきた。

 今日のバイク屋さんは、いうなれば最後の砦みたいな人だと思って、オイル交換で見定めようとしたんだけど、良かった。今までのどのバイク屋さんよりも素晴らしい。
 バイクショップの「赤旦那」なんて、依頼しない作業はしないから、オイル交換をしてもらってもチェーンの点検はしてくれない。ましてやエンジンの音が変で
だったとしても、何もしない。頼んでないからね。

 今日のバイク屋さんは、オイルを抜いている時間でタイヤの空気圧を計り、チェーンの張りを診てグリスを注してくれた。
 このショップに主治医を頼みたいところだけど、遠いんだよな。でも1時間以上かけて行くだけの価値はあった。つまり、それだけ良いバイク屋さんは少ないってことなんだ。

鎖骨を折っちまった!

2013年10月18日 | 釣り船とバイク
 怪我なんかするはずの無いような転び方というか、どうして時速5キロくらいで転倒したんだろう。不思議に思いながらバイクを起こそうとしたけど、左肩が激しく痛んだ。ああっ、鎖骨が折れている!
 
 右手で左鎖骨の辺りを押してみると、骨がぐらぐらしている。これはもう間違いないと確信したけど、救急車を呼ぶかどうかで迷った末にバイク屋さんに助けを求めた。二人に来てもらって、一人にバイクを家に乗って帰ってもらわねばならないから。

 もう一人に整形クリニックまで送ってもらったんだけど、先生はレントゲンを撮るなり「やっぱり折れてるね、どこの病院に行きたい?」と、変に弾んだ声で聞く。どこっていわれても……安心の病院を紹介してくれとしか、ねぇ。

「三つに折れてるので、もしかしたら手術」てな調子なので心配になり、見立てが良いという評判の整形外科を指名させてもらった。ひびとかってレベルじゃなく、ぽっきりと折れているもんねぇ、酷く痛いし。
 それなのに湿布を貼って三角巾で腕を吊っただけ。「これで寝られるよ」とボルタレンを処方されたけど、動いたら骨が肉に立つ感覚が気持ち悪い。

 にしても、なんでコケた? その瞬間を反芻してみて理由が判明しそうだけど、今日はとりあえず寝ることに全力を傾注したい。

一人のヒーローが時代を変える

2013年05月08日 | 釣り船とバイク
 松山出身の松山選手といえばゴルフだけど、プロ転向2戦目で優勝とはすごい。石川遼選手が高校生で男子ツアーを征したときに驚いたほどじゃないけど、1勝もできずに引退する選手が圧倒的な中で21歳で優勝してしまうんだから、ただ事じゃない。しかも学生というプロパティーが、プロ初優勝に花を添える。

 オートバイの世界選手権では、20歳になったばかりのマルク・マルケス選手が最高峰のMotoGPクラス2戦目で初優勝。あどけなさを残す風貌でありながら、去年のチャンピオンにぶち当たって怒らせるほどのアグレッシブな操縦で、今年度チャンピオンシップのトップに躍り出た。
 下位カテゴリーの頃から「悪ク・悪ケス」と揶揄されていたほど危険な操縦は非常に魅力的で、テレビ中継の視聴率は世界中で急上昇し、安全を最優先にするはずのレースディレクションも目をつむるほどだ。

 たった一人のヒーローの出現で、人気を失った業界が活気を取り戻すことがある。将棋なら羽生善治さんで、七冠を奪取したときのフィーバーぶりが懐かしい。ゴルフ界も石川選手には驚喜したろうけど、アメリカへ行ってしまったあげく、あの低迷では松山選手の双肩にかかる期待は重く大きい。

 バイクの業界も日本では右肩下がりが止まらない。90年代は「バリバリ伝説」などの漫画の影響もあり、バイク世界選手権には日本人がウヨウヨいてチャンピオンを排出していた。2000年代はイタリア人の時代となり、今はスペイン人の時代だけど、やがて中国人、インド人が活躍する時代が来るだろう。

 諸行無常、栄枯盛衰が世の常とはいえ、自分の生きた時代が蔑ろにされるのは寂しい。というわけでヒーローを待ち望んでいるぼくのようなおじさんが多いらしい。ところが、オートバイに回帰した高齢者の事故が多発しているとあっては、これはこれで辛いなぁ。

ぼくのバイクは、お金かじり虫

2013年03月02日 | 釣り船とバイク
 先日このと、バイクで街中を走っていたところ急ブレーキを余儀なくされた、が、効かない! バイクっていうのはフロントブレーキで止まるものだ。後ろのブレーキはゆっくり走っているときなら大いに役立つけど、ある程度以上のスピードで前後のブレーキをかけたら後輪はずるずる滑ってしまう。レースシーンだったら後ろのブレーキはコーナーを曲がるときに後輪を滑らすために使ったりするんだけど。で、効かなかったのは大事な前ブレーキだった。

 なんで効かなかったんだろうとバイクを止めて点検したところ、フロントフォークからオイルが漏れているじゃないか。でこぼこ道の衝撃を吸収して伸縮するショックアブソーバーという部品なんだけど、体重をかけて摺動させてみると結構な勢いでオイル漏れするのが見える。そのオイルが飛び散ってディスクブレーキに回っているんだ。でもこれ、昨日今日の話じゃないぞ! そういえば前にも違和感があったけど、こんな危険な状況だったとは。

 夏に洗車したときからそのままだったなぁ、年末に洗っていれば気がついたはずなんだけど、それどころじゃなかったし……。それはともかく修理屋を探さねば、ということで最寄りのバイク屋を二軒当たったけど、どちらにも断られた。
 赤旦那で買ったバイクだから遠くても無理して赤旦那に持ち込むべきだし、それくらいなら事故ることもないと思った。原因が分かっているんだし難しい作業じゃない。それが正しいとは分かっていても、この際だから腕利きの親父がいるバイク屋を探そうと考えた。

 三軒目のバイク屋は看板も出ていなかったけど、応対に出てきたのはそれっぽい親父さんだった。二言三言の説明で「すぐにパーツを取り寄せよう」と言ってくれたけど、そう簡単にはいかない。逆輸入のバイクだから。
 メーカーや部品屋さんに問い合わせても「この部品でジャストフィット」とは決して保証してくれない。修理屋さんによっては「あんたが部品を調達してきたら取り替えてあげる」と逃げ腰になる。赤旦那だったら自社で販売した矜持もあって絶対にそんなことは言わないけど。

 仕方ないから自力で海外のサイトを翻訳(英語とは限らない)しながら部品を特定する。その上で代替部品がないかネットを検索して安物(偽物?)を仕入れるわけ。でもそこまでしていたら勉強になり、いつの間にか自力で交換できるようになっていたりするんだな。
 今回のケースもゴム製のオイルシールを替え、オイル交換をしたら良いはずで、面倒な作業だけど特別な工具は要らない。中学生の頃に先輩を手伝って経験しているのでやればできるはずだったけど、『この親父さん、本物だ』と確信したので全てを委ねた。

 数日後、「ブレーキが効かないのは、ブレーキそのものにも原因があるよ」と連絡をいただいた。おお、やっぱりあの親父さんは本物だったか。でも、このパーツがまた手に入らないんだよねぇ。部品が入荷するまでとりあえずバイクを引き取ったけど、うちのビラーゴちゃんったら、どんだけお金かじり虫やねん!

バイクナビ、取り付けてはみたが

2012年07月21日 | 釣り船とバイク


 バイクにナビゲーションを取り付けるのは苦労する。まずは電源をどうするかだが、車のようにシガーライターがあるなら考えなくてもいい。しかしバイクの場合はそんなものついてない。
 フューズボックスのある高級車ならそこから電気を取り出せばいいし、もしかしたら予備電源が用意されているかもしれない。しかしぼくのバイクは高級でもなければ新しくもないので、ナビの電源はブレーキランプなどと共有させてもらうしかないのだ。

 散々悩んだ挙げ句、ホーンの電源を拝借することにした。警笛のことだが、鳴らす練習はしたことがあっても、実は一度も走行中に使ったことがない。
「そこどけっ!」みたいな高圧的なビッビーは鳴らされたくないから、鳴らしたくもないのだ。使わないものなら問題はなかろうと思ったのだが、これがとんでもないことだった。

 配線はヘッドライトを分解し、その中のコネクターからホーンへ行く電線を探し出して分岐する。その作業自体は簡単だったが、この結論に至るまでが悩ましかった。WEBを検索してもそんなことをやっているケースがヒットしなかったのだ。
 難関を乗り越えて電源を確保し、ナビを起動させたらちゃんと動くじゃないか。オレも大したもんじゃないか、と祝砲の意味でホーンをビッと鳴らした瞬間、ナビの電源が落ちてしまった。ホーンに電気を食われてしまったんだね。

 まあホーンを鳴らすことは今後もないだろうから完成ということにして走ってみたが、まるっきり使えない。ぼくのバイクは原付二種っていうカテゴリーなんだけど、このバイクナビは高速道路を走れるバイクを対象にしているらしい。しまなみ海道は上手くナビゲーションできないんだ。

 知らなかったわけじゃないんだ。原付バイクナビなんてものが存在しないことは知っていながら買ったわけで、これは許す。しかし、何回も何回もフリーズするんじゃねぇ! 
 走っているときにフリーズするんじゃなく、起動時に固まったら電源すら落とせなくなる。

 何だかんだとテストをしてみたし、雨も体験してノープロブレム。だけど色んなパーツを作る過程でBluetooth イヤホンを壊してしまったんだよね。代わりのを買ったら3980円って、本体が23000円なのに。奇妙な世の中になったもんだね。


バイク用カーナビを衝動買いしたのは

2012年07月18日 | 釣り船とバイク
 オートバイってのは、料金所で手袋を脱いで財布を取り出し、支払ったらおつりを財布に入れてポケットに戻し、手袋を履く。雨の日なんかだと、この一連の所作がスムーズに行かないことが多く、後続の乗用車をイライラさせることも少なくない。だからバイクこそETCが必要なのだが、値段が高いとかカードを抜き忘れるとか、防水性やら取り付けの難しさなどが普及に待ったをかけている。といっても、ぼくのバイクは高速を走れないのでETCを取り付けてもほとんど意味をなさず、残念!

 バイクで旅行するのをツーリングを呼んだりするけど、バイクの操縦中に地図を見ることはできない。だからバイクこそカーナビがほしいのだが、ETCと同じように振動対策や趣味性の強い乗り物ということもあって、こちらも普及は進んでいない。

 数年前に大手メーカーが自転車用として売り出したナビをバイクに取り付け、熱暴走などで失敗するケースを見てきただけに手が出なかった。しかしここにきて優れたバイク専用ナビが発売され、価格も手ごろなので価格コムをウォッチしてきたが、本日マウスを持つ指がついつい滑ってしまった! 
 一大決心をしたのではなく、うっかりその気になってしまったのだが、そのいきさつは明日に。

どっかに腕の良いバイク屋さんはないのか

2012年04月21日 | 釣り船とバイク
 バイクショップの「赤旦那」から「そろそろバイクの点検しゃりまへんか」いうてきたので持ち込んだのだが、2時間もかかるなんて、勘弁してくれよ~!
 オイル交換、タイヤの空気圧チェック、チェーンの給油くらいで済むはずだったのに、「後ろのタイヤがパンクしているかもしれない」とのことで、そんなはずはないのに? と眉にツバをつけながらも修理にかかってもらった。

 バイクの後輪というのは太いだけでなく構造が複雑なので、仮に自分で修理出来ても大変な作業ではある。帰り道も怖いから3600円ならお任せしても、なけなしのプライドに傷がつくということもない。
 だけど、「このタイヤはチューブレスなので、ホイールとタイヤの隙間から空気が漏れています」といわれ、急に不安になった。
「これはチューブレスじゃないよ、バルブの形状を見てごらんよ」と指摘して初めてパーツリストを調べた。いや、調べなくても見たら分かるんだって!

 素人のぼくでも知っていることなのにと作業を見ていたが、もちろんチューブは入っている。しかもどこからも空気が漏れていない。この辺りまでに1時間以上を費やしていた。待ちぼうけの身としては辛いのだが、針で穴を開けられて「ここがパンクしています」みたいな流れにはならんとは思いつつも、念のために付きっ切りということで。

 組み立てるのに時間がかかるので、1時間前から姿を見かけるお客さんと話したのだが、「もう1時間かかるといわれました」なんて、ぼくより気の毒じゃないか。彼のはドゥカティといイタリアメーカーのバイクなら、パーツを組み付けるのだけでも一苦労なのだろう。
 あそうだ、ドゥカティは一昨日からドイツ社になったんだった。BMWに対抗するためか、アウディーが買収したんだけど、え、赤旦那さんはご存じなかった?

 因島に腕の良さそうなバイク屋さんを見つけたんだけど、バイクを預けなくてはいけなくなったときのことを考えると厳しいものがある。しかしパンクしてないタイヤを修理するようじゃ……本日の請求はオイル交換だけということにしてくれて、3900円なりぃ。

MotoGPが面白そうなのに

2012年02月09日 | 釣り船とバイク
 一昨年のオートバイ世界選手権MotoGPチャンピオンは25歳のスペイン人、ホルヘ・ロレンソ選手だったが、昨年は指先を切断する事故に見舞われたことも災いして世界で2番目に早い男だった。
 そのロレンソ選手は史上最年少の15歳と2日で125ccクラスにデビューしたのだが、バイクの免許を持っていなかったという。世界選手権を戦う上では2輪免許など何の役にも立たないのだが、一般道を走るため今年になって2輪免許の教習所に通っているらしい。

「可能な限り速くバイクを走らせることが求められてきたぼくに、教官はゆっくり走るよう指導する」
 遅く走るためにバイクに乗ったことがない彼に、世界で唯一「ゆっくり走れ」と指導する教官の気分はどんなもんだろう。なにしろ憧れの世界チャンピオンだからねぇ。

 MotoGPの一つ下のクラスであるMoto2クラスでは、昨年スポット参戦した26歳のスペイン人女性ライダーがフル参戦する。下位からから数えた方が早い成績になるかもしれないけど、そこそこ走れるようだからレースをテレビ観戦するのが楽しみだ。

 その下のMoto3クラスというのは、2スト125ccから4スト250ccにレギュレーションが変更になった世界グランプリ入門のカテゴリーで、オーストリアのKTMというメーカーVS日本のHONDAという構図になりそうで興味深い。しかも17歳の日本人ラーダー、藤井謙太が参戦するとあっては見逃せんぞ。

 しかし、テレビ中継はCSのスポーツ専門チャンネルを契約をしなくてはならない。一月に一度か二度のレースのためにそれはちょっと。ジャイアンツファンなら悩むことも無かろうが、アンチジャイアンツどころかプロ野球に興味を失ってしまったので……。