青森県出身の中嶋幸治さんと十勝管内幕別町の國枝エミさんによる2人展。
中嶋さんは昨年もおなじ会場で個展を開いているが、國枝さんはCAIの卒業制作展をのぞくとこれが初めての発表のようだ。
ふたりともCAI(現代芸術研究所)のスクールに学び、いまは札幌に住んでいる。
中嶋さんといえば、ちょっぴりくやしい思い出がある。
彼は、CAI02のオープン記念展に、札幌の地図をトレースした真っ白い平面 . . . 本文を読む
札幌市北区内に住む美術家が実行委をつくり、28人が出品しています。
団体公募展では見る機会のない30号以下の作品ばかりで、なかなか見ごたえがあります。
作品はすべて絵画と版画で、彫刻や写真、工芸、書などはありません。
昨年の出品者のうち、田崎敦子さんの作品が今年はなく、新たに山川恭子さんが加わっています。
田中進「初秋の石狩浜」
オーソドックスな風景画です。豊かな緑の階調は、ベテラン . . . 本文を読む
小樽のテキスタイル作家、加藤祐子さんが、JR琴似駅近くのスタジオで個展を開いています。
作品は、どれも題はついていません。
目を引いたのが、冒頭画像の右側や、次の画像に写っている白い作品。
タオルの製造過程で捨てられる端っこを、友人を通じて入手し、織り上げているそうです。ふわふわと、やわらかくて気持ちよさそう。
不用なものを活用するのは加藤さんならではの手 . . . 本文を読む
春陽会は歴史の長い全国規模の団体公募展。
版画部門にも道内在住・ゆかりの会員は多いが、毎年道内作家展を札幌で開いて、春の本展に備えているのは絵画部である。
ことしも時計台ギャラリーの2階を3室すべて使用しているが、会員の作品はC室に集まっている。
安田完「漂」(変60)
安田さんは網走管内美幌町在住。ここ数年は、キリスト教に題材を得ながらも、陰影のはっきりした近世洋画とも素朴な中世 . . . 本文を読む
渡島管内七飯町に住む古里(ふるさと)洋子さんの、紡ぎの仕事を紹介する展覧会。
羊毛のストールが中心ですが、コーディネートのために、コートやバッグもそろえています。
最近は、高価だったカシミヤが普及してきて「軽くて暖か」な素材は身近になっています。
ただし、軽いと、身にまとったときにどうしても「へたっ」としてしまいがち。
古里さんはそれを克服しようと、やわらかい羊毛と硬い羊毛のブレンド比 . . . 本文を読む
渡会純价(渡會純价と表記する場合もあり)さんは札幌在住のベテラン版画家です。
ただし、今回の個展では、版画の出品は1点もありません。
「るみえる」と名づけた技法による1点ものの出品ばかりです。
これは、透明なフィルムにジェソ(下地剤)を塗り、それをニードルなどでひっかいて線を表現するとともに、着彩を施して制作したもの。支持体が透明なので、裏からも色がぬれます。線には、ちょっとかすれたよ . . . 本文を読む