伊藤啓子さんは札幌の染織作家。
会場にあった資料によると、地元での個展はじつに13年ぶりとのことです。
大小18点が展示されています。
綿やウールなど多様な素材を用いながら実にカラフルな色に染めています。
しかし、ご本人によると
「少し色を抑えた」
とのこと。
「不特定多数の人が通るところですし、あまり派手すぎても…」
という意味のことをおっしゃっていました。
ただ華やかなだ . . . 本文を読む
いとうみなこさんの写真展は、昨年に引き続きまたしても会場の「十一月」がテーマである。
ただし、昨年の写真が、そこに写っているものが「十一月」の店内であることを、明瞭に伝えていたのに対し、今年は違う。
被写体がいったい何なのか、一見してよくわからないものが多いのだ。
もちろん、古い釘を積み上げた山や、古いめがね、ねじなどは、わかる。さびた歯車を組み合わせた器械は、いったい何に用いるのかは不 . . . 本文を読む
高幹雄(たか・みきお)さんは札幌の若手画家。CAI(現代芸術研究所)関係の展覧会に数多く出品しているほか、個展も何度かひらいています。
また、ライジングサン・ロックフェスティバルなどでライブペインティングも何度か手がけています。
先日の2人展では、ウンコに装飾模様をつけた絵などが出品されていて、画風の変化を感じさせたのですが、今回の個展ではこれまで通りの手法に戻っています。つまり、花の . . . 本文を読む
筆者がおうかがいしたとき、松原成樹さんが会場にいらした。
松原さんは話題の豊富な方である。
北広島にお住まいの陶芸家だが、あまり陶芸家っぽくない。
うつわも作るけれど、そこに在るだけで会場の空気を一変させてしまうような、シンプルで個性的なオブジェを作る。
陶芸家らしくないのは、思考がしばしば、絵画や文学、建築の方にまで巡っていくからかもしれない。
法邑さんから当初言われていた . . . 本文を読む