中世から現代までの重要な美術家500人をひとり1ページずつ掲載した「世界の美術家500」というコンパクトで便利な本がある。英国のPHAIDON社から出ているものを邦訳して美術出版社から出版したものであるせいか、西洋中心であることは否めず、日本人は4、5人しか収録されていない。しかも、明治以降は藤田嗣治(1886-1968)ただひとりである。
「国際的に活躍する」というのはよく聞かれる枕詞である . . . 本文を読む
(承前)
先に述べたとおり、今回の藤田嗣治の展覧会は、彼の代表作を網羅的に紹介するのではなく、前半が超大作「構図」「争闘」と、その時代の、乳白色を特徴とする作品、後半が晩年のアトリエの再現と礼拝堂をめぐる作品という構成になっている。
前半の方は、フジタときいてまず思い出す画風の作品である。
そして、「構図」「争闘」以外の、20年代の作の多くは(すべてではないが)、フランスやベルギーから持っ . . . 本文を読む
(承前)
順番が前後するが、藤田嗣治の絵が、美術史にどう位置づけられるのか、しろうとなりにちょっと考えてみた。
なにぶん学識にとぼしいので、まちがったことを書いているような気がする。どしどしご指摘願います。
20世紀初頭、ブラックとピカソが「キュビスム」によって形態の徹底的破壊を敢行した結果、第1次世界大戦後の画家の課題は、もういちど絵画空間を再構築することだったのではないかと思う。もち . . . 本文を読む
2008年8月14日夕刊釧路版から。紹介するタイミングを完全に逸してしまってすいません。
釧路市立美術館は、30日から同美術館で始まる「音に恋した美術展」の開幕式に、20人を招待する。これまで招待者は美術館関係者らに限っていたが、「美術が好きな人に広く参加してもらいたい」(同美術館)と、初めて企画した。
開幕式に出席すると同展の図録がプレゼントされ、展覧会を無料で見られる。また、「音 . . . 本文を読む
「鶴田徳郎の作品で、澄川開基百年事業実行委員会が、(1980年)10月に建立」
と、南区のホームページにあります。
傾斜地を利用した大きな公園「澄川公園」の高いほうに建っており、農夫が南区のほうを見下ろしている格好です。
130年前は、この附近も、うっそうたる森林だったのでしょう。
ということは、この像のたっている澄川公園の木々は、原始林の名残なのでしょう。
あらためて、原始林 . . . 本文を読む