ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

戦後60年還暦

2005年01月05日 | 世界の問題
 1945年8月に日本が全面降伏して敗戦した第二次世界大戦の終結から、今年が60年目に当たることから、マスコミメディアはこぞって「戦後還暦」を報じている。

 私たち日本人の多くが「戦争を知らない子どもたち」となりつつある今、過去の日本と現代の日本を戦争という行為を通して、より深く真摯に考察しなければならない時にあると言ってもいいのではないか。

 あの太平洋戦争とも呼ばれた第二次世界大戦では、アジアを中心に6千万人もの人が犠牲となり、しかも民間人が4千万人も殺されたと言われている。

 昨年夏の中国各地でのサッカー・アジア杯の会場内外での日本に対する激しいブーイングは記憶に新しいところであるが、日本国内では小泉首相の靖国参拝や第二次世界大戦の史実についての反論、異論が台頭し続け、中国侵略、南京大虐殺や従軍慰安婦問題なども、歴史的事実と異なると主張する連中の言動が目立っている。

 一方、石原東京都知事などは全く歴史的認識を間違った視点で強調し、教育現場における日の丸掲揚と君が代斉唱の強制などを平気で行い、多くの現場教師が内心の自由をも侵されるような処分を不当に受けている。

 戦後60年と一口では語れないが、高度成長経済の右肩上がりが昭和の末期まで続き、今思うとバブル景気がはじけた後の、戦後50年の節目の年に元社会党の村山富市首相が、初めて日本の侵略戦争に対する反省と謝罪をしたように記憶している。

 しかし10年が経過する今、やはり小泉ファシズム内閣が台頭しだして、日米同盟という安保条約を背景にした任侠の密約のような印籠を振りかざして、イラクへの違憲自衛隊の派兵を強行し、現代にそぐわないと戦争への道を可能とする憲法の改悪をもくろみ、着々と準備を進めている。戦争の反省と謝罪は何処へ行ってしまったのだろう?

 日本の21世紀の歩む道は? 60年前に二度と、広島、長崎の被曝や沖縄での痛ましい犠牲と惨状を繰り返してはならないと、国民全てが誓い、日本国憲法と教育基本法など、国民主権、基本的人権尊重、戦争放棄などを大切に制定したのに、今「戦争を経験した大人たち」が中心となって、再びこの国を誤った方向へと歩ませようとしている。

 戦後60年還暦は、ぜひ「戦争を知らない子どもたち」の世代が中心となって、これからの世界の中での日本の役割を、軍事力ではなく、経済力と平和主義で人道的リーダーシップをとれる国へと、民間主導で、市民が自主的に歩んでいこうではありませんか。

 中央集権の国家の時代から、住民、生活者主体の地方主権、市民参画の本当の市民自治を実現して、少数の自分たちの権力や利権を目的とした政治家や財界人、知識人などに影響されず、人として真面目にお互いの相互協力で平和で安全、安心の社会づくりを目指そうではありませんか。

 
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1 コメント

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戦争を知らない人へ (ideaone)
2005-02-04 21:52:44
60年過ぎたということは戦争を知らない人が日本の社会の中心で活動している時代になったのですね

是非 私の戦争経験は人から聞いたものであり体験をした人から直接お話を伺いたいし

また、再発を防ぐ方法を考えたいと思います
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