ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

「おせち」って?

2009年12月30日 | 季節の話題
 今日は晦日、明日が大晦日であるので、各家庭でもお正月料理としての「お節料理」をつくるため、格闘されている方も多いことだろう。

 昔から正月を迎えるための「大掃除」と共に主婦やおかぁさんの一大大仕事が「お節づくり」だった時代は、今や昔といった感じも強く、多くのご家庭では数品は家庭で作るが、あとはスーパーや生協、もしくは百貨店などが販売している「お節セット」を購入するという方も増えているようである。

 そもそも、この「お節料理」だが、お正月を飾る「門松」「しめ縄」「鏡餅」などと共に、お正月三が日は主婦も煮炊きをあまりせずに過ごせるようにと「作りだめ」した料理という感じが強かった。

 でも、お正月の三が日は、やはり煮炊きを必要とする「お雑煮」を食べる習慣も全国各地に広く伝わっているので、正月三が日は台所に立たずに済むというわけには行かないが、日頃よりは手が省ける感じはあるみたいである。

 「おせち」とは、「お節句」が変化した言葉だそうで、いわゆる五節句に神前に捧げる「節句料理」の総称で、一年で一番大切なお正月料理だけに、「お節」という言葉が残ったと言われているそうです。

 お正月に「お節料理」を食べるのは、本来は神様を迎えている間は物音を立てたり、騒がしくせず、台所での煮炊きを慎むというところからきているようです。

 正月三が日だけでも、女性が休養できるようにと、よく言われているようですが、本来はそういうわけではありません。

 「お節料理」に使われている食材には、「意味」や「いわれ」があるものが多く、下記のような言い伝えや伝統に基づいた背景から、有難く食するものとなっているのです。

 数の子:(子孫繁栄祈願)ニシンのことを「カド」といい、カドの子がなまって、数の子になったといわれていて、子がたくさん生まれて代々栄えるようにとの願いです。

 田作り:(豊作・健康祈願)「ごまめ」とも呼ばれ、昔は田んぼにコイワシを肥料として使い、今年も豊作をとの願いから「田作り」と呼ばれている。

 黒豆:(健康・長寿祈願)黒豆には魔除けの力があるとされ、一年中「マメに働き、マメに暮らせるように」との願いなのです。

 ごぼう:(家庭安全・健康祈願)地中に深く根付いていることから、家の土台がしっかりとし、不動であり、家計の安定と家屋の安全を祈って、無病息災を願うものです。

 栗きんとん:(金運・勝運祈願)「栗」は金の塊を意味し、「金団(きんとん)の色は、金色に輝くお金に例えられ、財宝が貯まり、商売繁盛の願いが込められています。

 昆布巻:(幸福・健康祈願)「よろこぶ」の語呂合わせから、祝いの儀に欠かせないもので、昆布を巻いて干瓢で結えた姿は、幸せを抱きしめる意味があり、学問を授かる巻物の姿とも言われています。

 伊達巻:(子孫繁栄・学業成就)卵を使った料理は子孫繁栄の象徴とされ、「伊達」とは、華やかさ、派手さを形容し、お正月の「ハレの料理」として用いられています。
コメント (1)
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