ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

八百屋の面白さ。

2009年12月19日 | ガリバー旅行記
 私が有機、無農薬八百屋を始めて、何と15年がいつのまにか過ぎ、週末だけの移動販売という、とってもけったいな八百屋としてやってこれたのは、ひとえにお客様のお陰なのだが、年の暮れも近づいた昨日の夜と、今日一日、約50軒のお宅を訪問して、おしゃべりのしどうしだった。

 もともと他人様とお話するのが大好きな私なので、ついつい八百屋の商売?を忘れて話込むこともしばしばで、たくさんの楽しい話や知恵や情報もいただくことになるのである。

 先日も、あるお家に伺ってご年配の奥さんと話していたら、お嫁さんが車で帰ってこられて、「ういろは売り切れやった」と告げられた。

 まだ朝の11時過ぎなのに、「もう売り切れてしまう外郎とは?」と思ったので、尋ねてみれば、とんでもなく美味しい外郎で、名古屋の○○ういろなんかより、とっても美味しく、ここのを食べれば他のウイロは食べられないと言うのであった。

 そこで、早速インターネットで調べて予約して買いに走ったのだが、白と黒の二色の外郎のコクのアル美味しさに納得といった感じであった。

 しかし、進物にその美味しい外郎を贈ろうと箱詰めで白黒十個づつ買ったのだが、なにせ「生菓子」なので、賞味期限が三日しかないと表示されていたため、遠方へ宅急便で送っても、着いた日しか食せないのでは、先様には失礼かもしれないと思い、贈り物とはせず、八百屋のお客様に食べてもらおうと箱ごと持参し、数箇所でプレゼントし喜んでいただいた。

 
そんなこんなで、八百屋の商売から端を発したとは言え、いろんなお客さんの家でお菓子をいただいたり、中には「ちょっと小腹が空いたでしょう」と「お茶漬け」や「お握り」「お寿司」「デザート」を頂戴し、珈琲やお茶を共にして駄弁ってしまうこととなるのである。

 今日のお話のヒットは、やはり若いおばぁちゃんのお話で、ひ孫の男の子が家にやってきて、あまりバタバタと歩き回るので、「この子は何で忙しいのかいの?」と言ったというエピソードであった。

 私にも三歳手前の孫がいて、彼は我が家に来るとすぐさまに台所に出向き、テーブルの上の果物や菓子、時には食べ物を見つけては「○○たえる!」と言うのであるが、ちっともジッとしていることなく、小さいなりにトコトコと歩き回っているので、90歳を過ぎた大ばぁちゃんの「独り言」の様なクレームがよく分かる気がした。

 それにしても、新型インフルエンザが相変わらず流行っていて、お客さんのお子さんたちも次から次へと高熱に魘される一夜を送られたケースも聞いた。

 熱が出たが医者には連れて行かなかった晩に、40度を超える熱になり白目をむいて焦点の定まらない眼差しでふらふらになった我が子を見て、医者に行かなかったことを後悔している時、夫が近くのドラッグストアに飛んでいって、風邪薬のシロップを買ってきたが、我が子は飲まず、夫がやむを得ず飲んでいたという笑えぬ話もあった。

 とにかく、日常生活の中にある多種多様な悲喜こもごもの現実は、八百屋でなくても面白い、とにかく楽しい話が盛りだくさん聞けるのである。

 
コメント
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