ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

ガソリンの一斉値上げ!

2006年08月01日 | とんでもない!
 とんでもないことである。今日、8月1日、全国一斉に原油価格の高騰を理由にガソリン1Lあたり、小売価格が何と143円という業界の陰謀としか思えない様な価格提示で、値上げがスタートしてしまった。

写真にあるJOMOスタンドだけでなく、シェル、エッソ、日石、など大手石油元売会社系列の全てのガソリンスタンドが一斉に「143円」という価格を提示したのである。

 私は今日の午後、所用のために京都から大阪へと国道沿いを往復した行き来に、沿道沿いの数知れぬガソリンスタンドの価格表示を垣間見たのだが、見事に今までは価格差が顕著にあったスタンドまでもが、「143円」表示に変わっていたのである。

 再度言うが、とんでもないことである。

 これは、業界の協定価格、すなわちカルテルとも呼ばれる。業界の利益を守るための相談され尽くした結果としての価格表示以外の何ものでもないのである。

 疑わしいどころじゃない、業界の確信犯的消費者いじめそのものである。

 いくら原油価格の高騰、産油国の言い値に従わざるを得ないと言っても、日本の石油備蓄は少なくとも半年分くらいはあるのである。

 なのに、数週間前からのガソリンの値上げをマスコミを使って宣伝しつつ、石油卸売り会社や小売店の利益がほとんどない如く宣伝して、今夕にはタイミングよく、NHKテレビでも「ガソリン価格の値上げ」は、さも国のガソリン税と言われる1Lあたり53.8円の揮発油税と道路財源税に原因があるが如き報道をしていた。

 業界大手は、自分達の利益を最優先した、業界ぐるみの価格協定で、今や国民の足、決して贅沢品と呼ばれた戦後の高度経済成長期ではない、現代における必需品とも言える自動車のガソリンを手玉にとっての金儲け主義に走っているのである。

 政府もマスコミ各社も、大手政治献金やスポンサーとしての石油大手資本の金の力に負けた如く、国際的なエネルギー危機をうたいながら、経済的な弱者も含む国民いじめに手を貸しているとしか思えない状態である。

 全国津々浦々では、独立系や良心的な消費者の立場に立った低価格で頑張っているガソリンスタンドも見受けられる様で、未だに1Lあたり125円程度で販売している小売店もあると聞くが、大手資本や系列親会社の圧力やいじめにあって、結局143円協定価格に近づけなければ、石油販売そのものが立ち行かなくなる、つまり八方ふさがりで、商売できなくなる様な締め付けまで出そうである。

 ともかく、ガソリン一斉値上げの陰謀を放置した政府やマスコミの罪は非常に大きいのである。

 たとえ1L、1円の価格差でも、普通乗用車や軽自動車の違いは少しはあるが、一台あたり30円から50円前後の収入差になり、今流行と言うか、格差社会の是正ではない、金持ち優遇の政策の一環としか思えない状況が、益々助長されるであろう。

 1970年代のオイルショック、1980年代のガソリン価格が一時1L、180円になった時代を思い出しつつ、常に業界の利害を保全する政府の無策と、公取委も違法カルテルとして告発すべき、暴挙に対して警告を発する必要があるのではないだろうか。
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