「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

後半の人生の楽しみ方見つけましょう!

ちょっとした非日常

2012年09月10日 | お茶三昧

「相変わらず暑いですねえ」
そんな言葉を交わしながら始まるお稽古。

でも九月にもなれば、



こんな色紙が。

そして秋草のお茶碗でお茶を点て。



気分だけでも秋の気配を感じていただきます。

大服に点てたお薄を、ごくごくと飲みほして、
一時喉の渇きを癒して。
そして思わず・・
「もう秋ですねえ」
そうおっしゃりながら、又残暑の中を帰っていかれます。

どんなに残暑が厳しくても、
早めに秋がやってくるのがお茶室の中なのですね。


先日我が家を訪れたお友達が、
「生活感のないお部屋ね」と。

それはしかたがありません。
日常からちょっと隔離された場所を求めてくる方達には、
あまり稽古場が生活感にあふれていても興ざめでしょうし。
大邸宅ならまだしも、狭いマンションの稽古場です。
あふれるものをどう隠そうかと、苦心の毎日です。
その点、一部屋、納戸にできる部屋があるので助かっていますが。

ちょっとした非日常を味わう空間ができていれば嬉しいのですが。

おまけのお話ですが、
先日お茶杓の銘をたずねたところ、
「無一文です」と答えられ、大笑いをしてしまいました。
もちろん「無一物」の間違いですが。

でも「無一文・・」
私にはとても日常的な銘でした。