「あら綺麗。可愛いですよ」
初めてお稽古に和服でいらっしゃった若い方に、
思わず声をあげてしまいました。
実は彼女は年明けの社中のお茶会で、
皆さんの前で初めてお点前をなさいます。
私達はこれを「お点前デビュー」とよんでいます。
お稽古を初めて2年ほどたつと、
お稽古の成果を皆さんに披露する機会も出てきます。
稽古の時とは違ってたくさんの先輩に囲まれてのお点前ですから、
やはりちょっと緊張するようです。
それに備えて、暮れから当日のお点前を必死でおさらいします。
着物でのお点前に慣れていませんから、
ちゃんと和服を着ての稽古となるわけですね。
「お母さんに着せていただいたの」
「はい、母は今着付け教室に通っています」
お母様が、娘さんに着物を着せるために、
着付けのお勉強をしているというわけですね。
お母様ご苦労様です。
娘さんも、そのうち自分で着られるようになるでしょうが
それまでご協力をお願いします。
来春はお点前デヒューをなさる方がもう一人。
男性の方です。
袴を新調なさって、準備は万端のようです。
やはり当日初めて袴をつけてでは心配と、
事前に和服で稽古をしたいと。
そこで何時も一緒に稽古をする仲間の男性に
袴着付け人の助っ人を頼みました。
りりしい袴姿が楽しみですね。
こんな様子を見ながら、
私は当日のスケジュールや役割分担を決めなくてはと、
準備をしています。
道具を決めて、お菓子の予約もしてと、
これが私の毎年の師走の過ごし方です。
来年はお祝いの御膳の時に、抽選タイムをなどと画策していますが・・・