哲学的で難しい本ですが。
私の点前における聖書です。
お茶を志したなら、一度は読みたい本と、
人に勧める本です。
「わかってもわからなくても。」と付け加えて。
私の出会いがそうでしたから。
先日ある場所でこの本と再会。
家の本棚に収まっていたのをまた持ち出してきました。
一緒にいた方が、この本の「字組の素晴らしさ」に
とても感動していらっしゃいました。
それはその方の職業がなせる業なのですが、
内容のすばらしさは、その字組にふさわしい、
いやそれ以上です。
若い時に読んで、点前に関しては、観念として理解したものを
どのように体現していくかが夢だったのですが。
今は、歳とともに「枯れた舞」を余儀なくされています。
今久しぶりにその文章を目にして、
もう一度読み返すべきと思いました。
あの時気が付かなかったことが、こんなにもまだ詰まっているということに、
新たに驚いているからです。
目先のことに追われている毎日です。
再びお茶に係わるすべてのことを、
「美」という観点から、新鮮な気持ちで見直すことができそうです。