かわらけ製の器を木槌で割ると、中から包みが二つ。
この中には・・・
まながつをの幽菴焼 たらの芽
燗酒に切り替えてみた。
ごくありきたりの燗酒。冷酒に力を入れる割に、燗酒が全くの手付かずとはどういうわけだろう。最適な温度帯の異なる数種類の燗酒を用意していてもいいのではないだろうか。
焚合 フカヒレ野菜あんかけ
赤楽蓋物
フカヒレとカブラにジャガイモのフリット、水菜。
酢物 焼白子 焼霜ふぐ 水仙向
御飯 白魚御飯 土鍋
衣揚げした白魚を取り混ぜ、紅白に仕立ててある。
炊き上がりの白い御飯も届く。女将が卵かけ御飯でもどうどすか…と
一言。料亭の卵かけ。もとより、そいつはいただく腹づもりで来た。
ぴかっと光った新米は越後の契約農家より。
白魚の炊き込みご飯も食べておきながら、卵かけを2杯も食っちまう。
今までのご馳走は何だったんだ…この卵かけは言うなれば、クイズ番組のラストの逆転問題みたいなもんだ。
削り立ての上等なかつをと焼き海苔を載せて掻き込めば、
さらに言うことなどなし。
果物 摘み立て苺 手篭
三宝柑ゼリー 銀皿
大粒で縦長のあきひめ(静岡)と、さがほのか(佐賀)の二種。
お菓子はすべて自家製。
菓子 白玉椿 きんとん 千家盆
おうす
料理はどれも結構なものだったが、嵐山と大堰川という借景の素晴らしさに勝るものはないと思った。この同じ景色の中で平安貴族達は川遊びに打ち興じた。膳の上の料理だけを楽しむとなると、ここでなくても良い。日本文化の粋が盛り込まれた贅沢な空間の中で遊ぶ、その充実した濃密な時間…そこに吉兆という料亭の存在価値がある。
商談や政談のひとつもして、仕事の一つも決めたくなるが、そこは貧乏性というものだろう。それをせずに非生産的に美味い美味いと頂くのも、これもまたとても贅沢なことなのかもしれない。
まだまだ場が持つ「格」というものに自分が気合負けしていると悟った。とりわけ気負いを持って臨んだわけではないのだけど、
情けないが、翌日ヘナ~ッと疲れてしまったのである。
どこか変なところに無駄な力が入っていたと思われる。
淡々と伸び伸びとこの座敷を使いこなせるようになるには、あと何度
生まれ変わればいいのだろう、ふと胸のうちを北風が通り抜けた。
ご馳走さまでした、勉強になりました。
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卵かけご飯好きにとっては一度は食べたくなる、いや一度といわず何度でも食べたくなる「卵かけご飯」といえます。
季節と食と時間、そして場所、全て揃って「遊びの粋」を満喫でしょう。
では、また
おとなしく縁側へでも座って卵かけ御飯でも食って帰りな…なんて感じが関の山ですよ。
船場吉兆では座敷に川作って、そこに生きた鮎流して網で掬わせる、なんて趣向をしたこともあるそうですよ。創業者湯木貞一、すごい茶人です。
その湯木の才能を見出した勧進元がすごいね。アサヒビールの創業者でロイヤルホテルの社長でもあった山本為三郎なんて人がそうです。大人がいたんですね。
現在は孫の徳岡さんが頑張っていますよ。
食の美しさ豊かさもさることながら、それを盛った器の素敵なこと!
自然を取り入れた大きな空間と、その一点に器を借りて開かれた小さな空間。
できればきれいに食べ尽くし嘗め回していただき、器の全形も拝見したかったです。
季節を映す焼き物、漆器は目にもご馳走です。
永楽の梅鉢、鶯宿梅を描いたお碗の見事なこと。塗りのいい物はなかなか家庭では使い切れないですよね。
料理を生かすも殺すも器ですね。
この歳になると、敷居の高い店も幾度か訪れて参りましたが、どこか設えにほころびのようなものが見え隠れすることがありました。ですがさすがに客の目に晒される部分は完璧でした。
前から 嵐山吉兆は私の憧れであります。
管理人さまでさえもかなり緊張なされたようで・・・
さらに高嶺の花になりました。あと何年かかるでしょうか、私が吉兆を訪れることが出来る器になるのは・・・楽しみな目標です。
お料理のお写真、楽しませて頂きました。
料理の写真、気持ちだけは婦人画報だったのですが…
なんだか、ここに載せるとぼけてしまいます。
もっとクリアにするやり方があるのかな?
電脳原人の私にはさっぱりです。
絹子さんのブログも拝見しております。
お嬢さん、新体操されてるんですね。スゴイですね。
多岐にわたるテーマをお書きですが、かなりの食いしんぼうと拝察。
しかし、「ごくありきたりの燗酒」というのは頂けませんなあ。燗にすることで生きる酒も生きる料理もありますもんね。
こんな所で飲んでみたい気もするが、緊張して飲んだ気がしなくなるかも。。。