マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

なんと倖せか、蕎麦屋の午後

2018-05-03 22:40:15 | 大阪キタ

もうここではお馴染み。今や大阪屈指の蕎麦屋となった「なにわ翁」@老松町

ここへ来る前に、うどん屋の取材があったが食べられず、どうしても麺でカタをつけたかった。

この張り紙を見て、シメの蕎麦は決まった。 

 

   



蕎麦屋へ寄るということは、一杯やりたいということ。

忙しい時間に蕎麦だけたぐって帰る…なんてことはしない。

この陽気なのでひやをもらって、この箱。 誰でぇ、骨壺なんて言う奴ぁ!

   

   

 


有明産の焼き海苔。網の下には小さな炭が仕込んである。 

一旦、炙ったものをこうしてパリッとした状態で出す。

海苔の香りに山葵の香り、そいつを醤油チョイ浸けで食べる。 香りが鼻に抜けてすっと口融け。

そこへさしてお酒をクイッとやったんさい。 もう、何をか言わんや。 アタシは泣くね。

ブラック・カーボン紙と思い、海苔巻きを裏巻きにするような外国人にゃわかるめぇ。

いや、わかってほしくなど、ありません。
 

 

   

 

熱くなってしもたがな…思い出したが、海苔を消化できるのって

確か日本人だけではなかったか。西洋人には分解できないと何処かで読んだ。

だから、ま、やめときなはれ。




越前の名物、小鯛の笹漬け。カスゴてぇやつですね。こいつを酢味噌で。

山葵醤油でも行っても、もちろん結構。

子供の頃は苦手だったが、大人になるとうめぇ。
 
 

   

 

例によって石州の豊の秋で始め、秋鹿を燗で。

春だっていうのに、なんでか秋ばかり頼んでしまう。
 


   



腹を膨らましたくないので、春の定番・浅蜊そばは抜きにしてもらう。

浜名湖産の大ぶりな浅蜊はうま味が乗って、幸せな味。

木の芽が新緑の季節を告げ、バツグンの吸い物となる。



  



途中、原了郭の黒七味なんぞをパラリと入れると、これがまた結構な具合で。

で、シメはほたるいかざるそば。

やはりホタルイカは富山でないといけないらしく、噛んだ時のワタのコクが他所と違う気がする。

 


  



たっぷりのつけ汁にはほたるいかと、三つ葉だったかな。


   

 

いっぱい食べたいが、ホタルイケはこれ以上あっても食べにくいし、これ以下でも寂しい。
 


   

 

 
すべての食べ物屋は清潔でなければならないが、とりわけ蕎麦屋は気になる。

ここのうちは、いつ訪れても申し分ない。

四隅に目が配られている。その安心感。

いつ食べても、期待を裏切らない安定感にホッとさせられる。

時代やなんかで翻弄されない、蕎麦という食べ物はそんな精神安定剤的な食べ物でもあると思う。 


  

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快適なり、北新地大バコ中華。

2018-04-26 01:47:06 | 大阪キタ

 茫日、北新地打ち合わせ中華。

 ここは安くてよござんす。 

 堂島浜「遥華」。
 

 



 スタイリッシュに走る中華よか、こんなざっかけたのがよろしいなぁ。



            


 
  ま、その代わり、フカヒレの量も知れている。





 

  大阪の中華は、川口の居留地から始まったという。

 

             


  
   中国人居留地があって、川口から出た中華で今生き残っているのは…





   
   ミナミの大成閣はそうだったかな…、あと九条の吉林菜館。    
 


              

 

  ここなら同輩との無礼講でも、後輩におごるにしても、財布の怪我は最小限。

 

              



  福建炒飯だったかな。 

 

 

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北新地系、高級おでんに舌嗤い

2018-02-28 23:53:03 | 大阪キタ

大阪のおでんというと、関東煮(かんとだき)である。

だが今から40年ほど前になるか、堺の「たこ吉」が煮物椀風のおでんを創案。

スゴイ店があると、食いしん坊は車飛ばして堺まで行ったものだ。

その後、さらに「てんまみち阿田」などが酒を飲ませる店にしてブームを作り、

それをさらに料亭が高級化したものが、北新地「万ん卯」系の高級おでん。







北新地でうわさの「長楽」で会食あり。

主人は、その万ん卯で長年料理長を務めた大迫氏。

出勤前のきれいどころがお客と同伴でよく使われる。

ビルの9Fの条件なのに、ほぼ満席状態はすごい…。



まずは大根。 小ぶりの器に上品に盛られて運ばれてくる。





 

いか団子に鳥の団子。

だしが淡い吸い物のようである。



 



さえずり 鯨の舌。 

鯨が希少価値といわれながら、ある所にゃあるのである。







牛すじ

すじでもいろんな部位があるが、ここのはアキレスを柔らかく炊いてある。







品書き

名品という釜飯はこの日、すでになかった。







口いやしい私など、二段は行けるな…ウン。

だしは一皿ずつ、味を変えて来る。





常は見栄を張ってたのまない玉子。

半熟玉子とあっては、所望してしまう。









カキフライは、さすがにカキフライだった。







もちと岩のり







香り高い岩のりの中に小さな餅。

ドレスや着物の女性たちのお口には丁度良いサイズ。

私には少々物足りず、その分、日本酒をいただいてしまう。 



 



デザートにわらび餅とぜんざい。

少しなので両方いただいてしまう。



 



北新地のおでん、おそれいりましたッ!

 

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梅田・駅チカ・街中華

2017-09-21 01:50:49 | 大阪キタ


ごくフツ~にササッと食いたい時だってある。 そんな時にゃ中華が便利。 

おなじみ新梅田食道街には「平和楼」、「新京」。の2軒。

店主は比較的ソフトな応対だが、職人はギロリとガンを飛ばしてくる。

吃驚はしたが、さほどカチンと来るでもない。 そういうタチのおっさんとスルー。

向こうも別に因縁つけようというんぢゃない。 そういう形相の人。



 

 

そう、愛想なんていらないね。 話でもふられた方が迷惑というもの。

サッと海老天の小盆が出て来る。 こいつは塩で。



 



スピーディーで味もそこそこ旨いとくれば、あとはなんにも不要。

焼餃子もけっこうなもんだ。



 



春巻き、ないしは巻き揚げともいう。

玉子の皮を使っているのが特徴。

どうも関西方面のものらしい。

本気で調べたことは無いのだが、現在西区になっている川口にあった

居留地の中国料理屋に行き当たるとの説もある。





 

ここは炒飯ではなく、やきめしということに好感を抱く。

簡単そうだが、どうしても素人にこうはいかない。

くぼんでいるのは、スプーンが張りつけられていた跡。





 

なんの変哲もない、昔ながらの中華そば。

そういうのがいい。

因みに焼き飯についてくるスープは、コクの欠片もなくて飲めたもんではなかった。

せめてこのラーメンのスープの方を付けてくれよぉ。



ともあれ健在。改札からもっとも近い街中華。




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天神祭がやってきた

2017-07-24 01:24:07 | 大阪キタ

四万六千日、暑さも盛りであります。

京都はひと月続く祇園祭もいよいよ大詰め。 

後祭の山鉾巡行が残されている。

大阪はというと、天神祭ということになる。







天神祭で今年、神童に選ばれたのは西天満の「なにわ翁」の息子、勘田偉生くん(10)。

神童には条件があり、神鉾講の氏子であり、西天満小学校に通う男子でなければいけないらしい。

新聞記事をフォローしてみよう。
 

 

天神祭の神童に任命された勘田偉生君(10)=西天満小5年=の家をはらい清める「自宅清祓
(きよはらい)式」が2日、大阪市北区で執り行われた。



神童は7月24日の鉾流(ほこながし)神事で船の上から堂島川に神鉾を流す重要な役割を担う。

本人や家族らは、天神祭が終わるまで日々の礼拝や食べ物の制限などさまざまな取り決めを
守って過ごす。

式には、大阪天満宮の神職をはじめ、勘田君の家族、勘田君を神童に推薦した西天満連合神鉾講
の関係者が出席。神職たちが室内に神座を設けて祝詞を読み上げ、各部屋を清めて回った。勘田君
は「毎日お参りして、きれいな心と体で(神事に)臨みたい」と決意を示した。

勘田君の父・拓志さん(46)は老舗そば屋「なにわ翁」の3代目。同店は、大阪天満宮の神水を使用
しており、天神祭には代々、神鉾講の一員として参加している。拓志さんは「身の引き締まる思い。
今年は家族で特別な年になると思います」と話していた。 (7月3日 大阪日日新聞)



なにやら大変そうなのである。3代目を神童にできなかった3代目のご両親にしてはまさに悲願。
神童になったからには、風邪もひかせられぬ、転んでケガはもってのほか、頭などパカ~ンと
張り倒しもできない。神の子なんだから…ともかく、祭り期間中は。


店の前だってこの通り。



 

 

なんとなく華やいだ店内で、 

いつものように、お酒を所望。

 





今年は奉納した花火も打ち上げられるという。

これだってバカにならぬ金額。 いえ、ウチは結構ですなんて言えないだろう。


 



夜の忙しい時間帯に来てるんだから悪いけど、なんかいただいて…。


鱧の卵とじ、 アスパラの味噌和え。


酒は豊の秋。







サゴシの生ずし






ちりめんじゃこの大根おろし






きゅうりの浅漬け 最後だというのでいただいたが、次々に頼む人がいて

売り切れだから、こっち独りポリポリ大きな音たてる訳に行かない。

遠慮がちに。







もう一本たのんだまま、蕎麦に突入。

ここの蕎麦打ちには天満宮のご神水を使っている。

そういう意味で天神さんとは切っても切れない間柄。 







7月24,25の両日。 24日は鉾流し神事などがあり、25日は陸渡御に船渡御と聞いた。


一世一代の晴れ姿、この目に焼き付けて、冥土の土産とするかぁ。


孫持つ、ジジイの気持ちになってしまう。







蕎麦はこの日も快調。 ちょっと乾いたところに酒を箸でちょいちょいと振りかけると、

簡単にさばける。

へへっ、こいつは仕事を通してだけど、古今亭志ん朝師匠に教わった。

粋な噺家だったなぁ。







天満駅に来れば、天四北の御旅所で神輿のスタンバイがされ、


チキチン・チキチンと 地区の子供衆が鉦太鼓を叩いていた。


祭なんかずっと遠くで眺めてたから、羨ましくてしょうがないが、


祭が終わったら、また来年必ず巡って来るのだと思うと、大変だと思うばかり。

 

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