in Switzerland  酪農場の国にて

ただいま、復興支援中。
このブログは著者の恩師・知人・家族への近況報告です。

嘆願書/Petition in Ampara

2005年07月08日 | Weblog
今回の出張の目的は、M先生が外壁に取り入れようとしているCement Boardの施工方法について、試作することである。硬いため、釘で直接打ち付ける前に、錐で穴を開けるなどの工程が必要となる。

昨日中にCement Board がAmparaに届くという情報を元に、急いでやってきたのだが、今日の朝一で「すまんが、まだColomboの税関を通過していない」とCチーフから連絡が入る。前向きに考えて、Boardが来るまで、他の現場を回ることにする。

Ampara事務所の相変わらず大きな担当地区範囲に驚く。一番北側の現場から南側の現場まで、移動だけで車で2時間以上かかる。これまでに、Ampara事務所だけで、千戸近くの仮設住宅を完成させており、さらに千近く作る予定である。移動途中に、技術職員M氏の家で昼食のカレーをごちそうになる。東側は、西側に比べてそんなに辛くないのが嬉しい。

『(M先生が屋根材としてに取り入れようとしている)Anton sheltaに反対!』と被災者からの嘆願書が届く。これまで使ってきたGIシートに比べて、Anton shelta(写真参照)は熱の吸収率が高く、夜でも熱を放射し続けるために暑いらしい。また、資材の寿命も短く、評判が悪い。しかしながら、もう500戸分の資材を購入しているため、後には引けない。Cチーフに電話したところ、「こちらで対応するが、被災者にAnton sheltaを好きになってもらうように、現場でも、できる限り工夫するように」との指示を得る。好きになるようにって?、営業マン口調で売り込めってことか。

夜はアメリカのM会社に勤務するA君、うちの職員であるオランダ人のF氏と夕食を取りながら、ゆっくり世間話をする。出張中は、仕事に追い立てられないのがよい。