in Switzerland  酪農場の国にて

ただいま、復興支援中。
このブログは著者の恩師・知人・家族への近況報告です。

悪夢再来

2010年07月12日 | Haiti
Corailの仮設住宅建設住宅予定地を訪れた途中から、雲行きが怪しくなって、雨風が強くなる。帰路を急いでいると、隣接したキャンプでは突風によりテントが飛び始め、人々が逃げ惑う(写真)。普段は暑くてたまらないのだが、今日ばかりは寒くて濡れると凍えてしまう。

使命感から写真を撮っていると、母子が助けを求めてきた。1家族を助けると皆を助けざるを得ないので、「キャンプ担当者に連絡するから」と断って車の窓を閉める(上げる)。寒くて震えている男の子の唇が紫色になっていて、何もできない自分に嫌悪感を催す。車をゆっくり走らせていると、パニックに陥った人々が自分の車の窓をバンバンたたくは、後ろの荷台に乗っかってくるは、と自らの身の危険も感じてきたので、ひとまず退散。事務所に向かう途中、担当者に電話で連絡する。

事務所に戻っても、ショックでしばらく集中できなかった。撮った写真と電話での緊急連絡は、事務所代表からも評価していただいたが、そんなことでは解決しない、自分の中の何かがとてつもなく痛んだ。この夜、スリランカの地獄絵図も思い出してしまい、寝付けなかった。