in Switzerland  酪農場の国にて

ただいま、復興支援中。
このブログは著者の恩師・知人・家族への近況報告です。

虎のマキオ君

2006年11月29日 | Weblog
こちらに来てから約20ヶ月、毎日使っていた携帯を失くしてしまった。移動中の車内で最後に電話をした午後3時から、会議終了後に電話をしようとして無くなっていた午後5時前の約2時間の間に。

疑わしき場所は見当がついていて、全員の荷物検査を要求する薦められたが、寝不足で注意不足だった自分にも多少非があるので、事なきように済ませる。

実は今年に入ってからデジカメも失くしてしまった。どちらもこの国の平均月収以上の価値があるので、気をつけないといけないとわかってはいるのだが。ちょっと注意散漫になっているのだろう。今日は外務省の安全対策サイトから、マキオ君の画像を拝借。

外務省 海外安全ホームページ

英雄の日

2006年11月27日 | Weblog
今日はプラバーカラン氏(LTTE指導者)の誕生日であり、LTTE(いわゆる反政府軍)は「英雄の日」として、お祝いの式典、戦死者の追悼式、演説などの行事が予定されている。Colomboや北東部では、それらに備えての警戒が厳しく行われ、仕事はどうしても滞ることになる。

それに伴い、ちょっと時間が空いたので、写真の整理をしてみる。紹介しきれないほどの面白い写真がでてきた。
(*「英雄の日」とこの写真は全く関係がありません)

中途半端

2006年11月26日 | Weblog
スリランカにおける津波復興の現状について、日本語での3,000字ほどの原稿依頼を受けた。週末に時間を取れば書けるだろうと高を括っていたが、実際書き始めると、そう、言葉がすぐに出てこない。

実際のところ、最近日本語を使う機会はこのブログと日に何通かのEメールぐらいなので、どんどん忘れてしまっているらしい(ブログが短くなっているのも、そう考えると自然の流れか・・・・苦笑)。

以前、同僚のアメリカ人M嬢が、「英語圏の人と会話しないと、どんどん語彙が減ってくるので、新聞のクロスワードなどでそれを防ぐ」と言っていた。そのときはそんなものかなと思っていたが、今は他人事ではなくなってきた。

英語力のなさを先日痛感したばかりか、日本語も中途半端になっていることにショックを感じた。

スカッシュ/Squash 

2006年11月25日 | Weblog
最近、はまっているのがスカッシュである。テニスより小ぶりのラケットでピン球より一回り大きいゴムボールを壁に打ち合う。およそ6mx10mの大きさのコート(写真)に相手と二人で立ち、四方を壁で囲まれた中でゲームをする。

職場の同僚らに誘われて何回かするうちに、すっかり没頭し、先月くらいから毎週某ホテルにあるコートに通うようになった。壁にあてる場所と角度と強さによって、いろんな方向に飛んでいくボールを30分も追いかけていると、着ているシャツが汗まみれになる。天候も治安も気にしなくて良いのでやりやすい。また、ゲームをしていると打ち手の性格が出ておもしろい。

Emergency Shelters 

2006年11月24日 | Weblog
今月3日に書いた設計条件で建てた仮設住宅が北部Jaffnaで完成した(写真)。1棟に4住居が田の字型に配置される平面構成とした。出入口は、各家族それぞれ別々に設けた。各入口の半屋外スペースで、マキによる煮炊きが出来るような台所スペースを確保した。

Jaffnaへは今年8月頃より、幹線道路が反政府軍により封鎖されたことやセキュリティの関係で、Colomboから職員が現地入りすることが難しい。現地事務所に勤務する職員に電話、FAXやメールを駆使して指示を送る。Jaffna半島全土で食糧の確保も難しいことから(配給制度に近いらしい)、救援物資を運ぶ飛行機便に職員とその家族あての食糧も運ばせてもらう(費用は彼らが自費負担する)。

さらに建てる必要があるため、平行してデザインの改善に取り組む。

浸かってしまいました。

2006年11月21日 | Weblog
ここのところ毎日のように降る雨に加えて、今週末の豪雨の影響を受け、国内西南部の多くの場所がいたるところで浸水した。管理している仮設住宅地のいくつかも例に漏れず、浸かった(写真の水面は池ではありません)。もともと水はけの悪い土地など、多くの訳あり空地が自治体から仮設住宅用に提供されたので、当前といえば当前だが。

と、講釈をたれても仕方がなく、解決策を考える。年明けには雨季も終わるので、あまりお金はかけられない。ポンプで一時的に排水を促し、水が引いたらショベルカーで通路を兼ねた傾斜面を簡易に造成して対応することにした。一緒に働きだして約1ヶ月、D監督の手際のよさに助けられた。

生きる/IKURU(To Live)

2006年11月19日 | Weblog
週に1本ペースでケーブルTVかDVDで映画を鑑賞している。日本語の作品が手に入ることはめったになく、これまで観られたのは「となりのトトロ」などのジブリ作品、「ガンダム」、小津安二郎監督の「お早よう」(英題は”Good Morning”)、そして今回の黒澤明監督の「生きる」(1952年作)である。

以前、日本の生命保険のコマーシャルに1シーンが使われていたことぐらいしか予備知識のないまま、重いテーマとは知りながら、今日はどうしても日本語に触れたい気分だったので観ることにした。

作品を通して、主演の志村喬氏の迫真の演技に見入った。余命を宣告されてからの生き様と共に、戦後日本の官僚主義、お役所仕事を皮肉った作品であった。日本がどうかは別にして、この国で現場の仕事の際にぶちあたる困難さ、担当部署がわからない(どの部署も責任を取らない)ことと見事に重なり、悔し涙が出るほど共感した。

色見本/Color Sample

2006年11月16日 | Weblog
仮設住宅のほかにも、10ほどの常設の建築物を国内でつくっている。用途は、公民館や小学校、常設市場などで、そのほとんどが平屋か2階建ての小規模なものである。そのうちの一つ、公民館が仕上げの段階に入り、塗装の色を決めることになる。

普通なら着工前に決めるのであろうが、できあがった建物を見てから決めたいというコミュニティの要望があり、塗料会社の色見本(写真)を片手に話し合う。文化の違いというか感覚の違いというか、意外な色(たとえば黄緑とか)の提案があったが、なんとか落ち着いた色に決まった(と思う)。その結果は・・・・? 

(竣工時に改めてここで報告予定。)

やっぱり英語力。。。

2006年11月08日 | Weblog
各国からうちの機関の職員が集まって、仮設住宅の計画や運営についての研修がパキスタンで今月末に行われることとなった。スリランカ事務所からも、津波発生後の復興活動をふまえた教訓や現状をプレゼンすることとなり、C大ボスから自分に声がかかった。出張で外国に派遣されるのも嬉しかったが、これまでの仕事が評価されて選ばれたことが嬉しかった。

これまで撮ってきた写真や赴任前(2005年4月以前)の資料を探し、先週あたりから空き時間をみつけては、準備を始める。時間の取られる作業ではあるが、これまでの作業を内容を振り返るのに良い機会となる。草稿をもとに、C大ボスの前で予行練習をするが、彼の反応はいまひとつ。翌日、「君の派遣はまたの機会に」ということで、新米君が同じ資料を元に現地でプレゼンすることとなった。

結局のところ、とっさの質疑や政策が絡んだ議論に十分対応できる英語力が不足している、との判断であったらしい。上の判断としては当然であろうが、悔しい思いをした。