in Switzerland  酪農場の国にて

ただいま、復興支援中。
このブログは著者の恩師・知人・家族への近況報告です。

震災から13年

2008年01月17日 | Weblog
Colomboから南に40分ほど下った津波の仮設住宅が残る地域に行く。昨年の火災で焼けた仮設住宅を建て直した地区で、火災の難を免れた津波被災者から文句が飛び交う(写真)。文句だけならいいが、資材の盗難や嫌がらせなど、お前ら子供かと怒鳴ってやりたくなるほど(実際に怒鳴ってるが)、無法地帯になりつつある。

うちのスタッフの多くも尻込みをしていて、なかなか状況が改善されない。今日は周りを囲まれてちょっと身の危険を感じたが、スタッフの通訳を介してよくよく話を聞いてみると、津波から3年がたっても、復興住宅のあてがない人たち、仕事のあてがない人たち、ドラッグや酒におぼれて人間らしく生きることを諦めかけた人たち、それぞれ行き場のない思いがあることを知る。

今日は神戸の震災からちょうど13年、被災された方々にとっては、未だ復興中の方も居られることだろう。

理不尽

2008年01月15日 | Weblog
職場のA姉さんのビザが更新されなかった。さまざまな憶測が飛び交っているが、正式な理由はわからないまま、彼女は今週末に急遽この国を後にする。津波以前からこの国の人々のために尽力し、うちの機関の代理代表を半年も務めたことのある優秀かつ魅力的な人がなぜこんな仕打ちをされなければならないのか、腹が立ってよく眠れなかった。

しばらくは祖国に戻って病気がちな父親の看病を母親と一緒にする、と明るく振舞っていたA姉さんだが、同僚が一人泣き出すとつられて一緒に泣いていた。やっぱり悔しいのだなあと思う。彼女には文章の添削から代表代理を務める心構えまで、本当にいろんなことを丁寧に教えてもらい、心から感謝している。

物価高騰

2008年01月14日 | Weblog
ガソリンが突然一晩で1リットルあたり10ルピー(約10円)値上げとなり、127ルピーになった。去年も石油市場の高騰のあおりをうけて数カ月おきに値が上がり続けてきた。しかし、値が下がることは全くない。ここに来た当初は確か1リットル80円台だったから、結構な上がりようだ。

プロパンガスのタンクも前は、1000円弱だったのが今は約1,500円となる。原油高で輸送費のあおりを受けているのだろうが、治安の悪化で経済状況が低迷しているもの大きく関係していると思われる。海外からの援助関係者も事務所を閉めて、どんどん出国するようになり、購買力のある層が減り、失業率が上がっている。米や砂糖、粉ミルクといった食料品もどんどんあがっている。年始早々、暗い話ばかりだ。

結婚式に参加

2008年01月13日 | Weblog
Kalutara事務所の職員Cの結婚式に呼ばれて、事務所のスタッフ総勢15名で参加する。場所はColomboから南に70キロほど下ったAmbalangodaにある彼の実家にて。これまでは、ホテルなどで行われる結婚式に多く呼ばれてきたが、家でこじんまり行われる式もよい。親戚や近所の人らは来賓の飲食の準備や接待にかなり忙しそうであった。日本の昔もこんな感じだったのだろう。

国内情勢は不安定になりつつも、人々の生活の営みは続いていて(当たり前やけど)、こうして祝えることに喜びをかみしめる。ご両親家族は外国人(=自分)が来たことに恐縮していたけれど、本人は少し得意気そうだった。役に立ったのならそれも嬉しい。

帰りはスタッフらとBeachに立ち寄り、革靴のまま岩場を登って2次会。昨日までの出張疲れが少し和らいだ。

Batticaloa出張

2008年01月12日 | 学校建設
片道9時間近くかけて、Batticaloaまで1/10-12と出張する。前後2日間は移動に追われ、実質1日の事前調査。16日以降は何が起こるかわからないので、強引に出かける。

調査の目的は、昨年の内戦悪化で中止された小学校建設を某支援政府から引き継ぐために、その進行状況を記録するというもの。建設規模は、30以上の教室に体育館と、こちらの金額でも億を超える大規模なもの。柱用のさびた鉄筋に鳥が止まっていた(写真)。


停戦合意破棄の影響

2008年01月08日 | Weblog
今年早々に、スリランカ政府は2002年に結んだ反政府組織LTTEとの無期限停戦合意(Cease Fire Agreement)を破棄することを決めた。要は、公式に戦うことを宣言したようなものだ。案の定、北東部での政府軍の戦闘は激化しつつあり、それに報復するようにColombo近郊でのテロ事件も増えてきた。

本日午前10時過ぎに、Colomboから国際空港へ向かう途中の路上で、国家建設大臣が乗った車両が爆弾によって狙れ、大臣他数名が死亡した。昨日同刻にその場所を通っていたことと思うとぞっとするが、気をつけたところで、巻き込まれるときは巻き込まれるもの。と、書いているとまた別の場所で爆発したとメッセージが携帯に届く。平和や安全はお金で買えない。