昨日、オリエンテーションをしたS嬢、K君、T嬢の3人を現場に案内する。これまでの作業内容を説明するわけだが、彼らに評価されているみたいで気が重い。つい彼らに愚痴をこぼしそうになるが、それはいつか飲みに行ったときにでも話すことにして、できる限りこれまでの過程と今後の課題について、それぞれ説明していく。
現場でも鋭い質問、というより私が知らなかった質問を投げかけられ、返答に困る。「君はどう思うか?」とすかさず聞いてみたりするも、そう何回も同じ手は使えない。ごまかすと、これからの信頼関係が築きにくいと考え、わからないことは事務所に戻ってから答えると伝える。
昼飯を食いながら話していると、彼らの人の良さがわかる。ボランティアで働くことを承知で選抜されたメンバーなので、向上心の強く好意的な3人であることに気づく。リーダー格のS嬢はColombo Officeで、K君はKalutara、T嬢はAmparaと配属先を決めた。
夕方に現場周りを終了し、彼らをホテルに送りとどけた後、事務所に戻って作業を続けていると、Cチーフがやってきた。「日本で面接を受けるらしいが、どうかここに留まってくれ(Don’t Leave me)」と言われる。数日前に、R姉御に少し相談したことを、彼女がCチーフに告げたらしい。「自分を評価してくれるのは光栄ですが、このままこの職場でつつけて行くことで、契約期間が終わった後にどうなるか、将来的に不安を感じている」と正直に伝える。
「この先、数年間経験を積んで、特に君が弱い(英語の)筆記力を高めることができれば、将来的に困ることはない。技術的知識を持つ人材は必要とされている」と、予想せぬ助言を頂く。心が揺らぐ。