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in Switzerland  酪農場の国にて

ただいま、復興支援中。
このブログは著者の恩師・知人・家族への近況報告です。

竣工式(2)

2013年11月28日 | Haiti
今日も完成した住宅3棟の竣工・引渡し式があった。

うちのスタッフも式典に慣れてきたので、広報スタッフにも参加してもらって、写真や映像の記録も行う。

同じプラン(敷地の形により階段の位置とかが多少変わるが)なので、僕らからしたら同じ住宅なのだが、被災家族にとってはそれぞれが特別の家。当たり前のこと何やけど、家族それぞれの表情や反応を観て、そのことに改めて気がつく。

クリスマス前にできるだけ多くの人に新しい家に入居してもらいたい。もう一頑張り。

救世主(?)現る

2013年11月26日 | Haiti
例の住環境改善事業に関するプロポーザルの進捗状況が思わしくなく、上司に相談したところ、Grant Writer(日本語で言うところの、助成金(の申請書)ライター)を臨時契約で雇ってくれた。

この人(ちなみに米国籍)が、自分やスタッフが持っているアイデアや文章、資料、経験を効果的にまとめて、助成金のフォーマット用に流し込んで行く作業をしてくれる。以前大きな組織で同様の仕事をしてきただけあって、仕事は速いし、頭は切れるし、語彙や表現力は豊富やし、プレッシャーのかかったスタッフへの動機付けや嫌味のない立ち振る舞いには目を見張るものがある。

こんなに出来る人と仕事をするのは久しぶりで、とても学ぶことが多い。これから約10日間、よろしくおねがいします。

デモのニュース

2013年11月23日 | Haiti
11月18日のヴェルティエール戦記念日では、ポルトープランス市内や近辺で大規模なデモ(抗議活動)が行われ、外出行動が制限されていた。それを事前に知っていたので、隣国でのんびりしたのだけれど、この週末にその殺気立ったデモの様子をテレビ・ニュースでやっていた。つい、先日の映画『ルワンダの涙』と映像が重なって、動悸が激しくなった。

Beyond the Gates / ルワンダの涙

2013年11月21日 | Rwanda
夕食後にテレビのチャンネルを変えていると、珍しく仏語の吹き替えなしで、英語のまま映画をやっていたので、題名も知らぬまま見ていた。

どこか見たことある風景だがハイチではなさそうやなと思っていると、ルワンダのキガリが舞台で、1994年に起こったジェノサイドを扱っていた。"Beyond the Gates" 邦題は『ルワンダの涙』と言うらしい。

実話に基づいた構成で、フツ族がツチ族を大量虐殺していく過程と、国連PKO軍、宣教師、人道支援者、リポーターらとの関わりが非常にほんまにリアルに描かれていた。

気持ちの用意をせずに観てしまったので、なかなか寝つけなかった。自分がその場に居たらどうしただろうという思いや2009年のスリランカでの出来事がよみがえってきた。

少しずつ完成へ

2013年11月20日 | Haiti
100棟計画、建設しているPermanent House(恒久住宅)が、ぼちぼち出来上がってきた。

2階建て延床面積約45平米の180万円ほどで建った(土地代や職員賃金、設計料は含まず)。地震で自分の家が壊れた家族を支援しているので、土地は元から彼らのもの(もしくは彼らが長期使用権利を得ているもの)。職人らの日当が数千円ぐらいで、物価もそんなに安くないので、結構切り詰めた。

住宅の質をもっと上げたい政府側と、各戸の予算を抑えたい(できるだけ多くの家族を支援したい)資金提供団体との間で、何十回と板ばさみになったことか。口で言うのは簡単やけれど、形にするのがどんなに難しいか、身をもって経験できた。懲りずについてきてくれた部署のスタッフ達、ありがとう。

サンチアゴ

2013年11月17日 | Dominican Republic
チリやキューバ以外にも、サンチアゴという街がドミニカ共和国にある。今回はハイチの連休を利用してやってきた。遅い朝食を食べながら、目の前の工事中のビルを見ていると、ヘルメットも何もつけずに作業員が普通に仕事をしてた。

テレビの海外ニュースでは、フィリピンの台風被害がひっきりなしにやっていて、居た堪れない気持ちになった。
またスリランカでかつて紛争地だった北部ジャフナへ英国のキャメロン首相が訪れたニュースもやっていた。スリランカ政府は、国内外から問われている内戦時の一般タミル人の殺害を一切否定しており、その可能性に関する調査の必要性もないと断言している。世界中の批判を受けても、その姿勢を変えないところは私には理解できないが、家族や友人を失くした人々がたくさんいることや、数え切れないタミル人行方不明者が出ている現実を敢えて無視し続けるなら、また何十年か後に内戦を繰り返してしまうのではないかと気にかかる。

突然通行止

2013年11月13日 | Haiti
朝、いつもの通勤路が突然の通行止め(写真)。当然のように、迂回路の指示もなく、通勤時間帯を外して工事する気配りもない。

周辺の舗装工事が始まっていたので、そろそろしばらく通れなくなる日がくるかなと思っていたら、突然のこれ。文句言う分、そのエネルギーがもったいないので脇道を探して、事務所に到着。

台風ハイヤン

2013年11月12日 | Weblog
フィリピンのレイテ島周辺が、巨大台風により大被害を受けたニュースは、今日のハイチ新聞の一面になっていた(写真)。

この日曜日にマニラ事務所から「出張で来れないか」との連絡があったのだけれど、担当している事業が山場を迎えていて、ハイチの大ボスが首を立てに振らない。その判断も理解できる。今は、自分に与えられたことをしっかりやれ、そういうことなのだろう。

住環境改善の提案書

2013年11月11日 | Haiti
某援助団体が募集している住環境改善のプロポーザルを、自分の部署のスタッフらと用意している。対象地区がうちの団体が2010年から2012年にかけて仮設住宅を建設していた場所なので、コミュニティ、地形や人口、土地所有者のデータなどの勝手は分かっている。

それでも、すべて文章で表現しないといけないので(もちろん数字やスケッチも使うけれど)、限られた語彙を搾り出す感じ。残念ながら、今回は英語で提出なので自分が中心となって草稿を提出せねばならす(仏語やったら、周囲の皆さんにお任せできるんやけど)、頭が痛い。もちろん、チェックはネイティブにやってもらう。

今日は対象地区をじっくり歩き回った。途中で、3年近く前に建てた仮設住宅が状態良く残っているのを見て、嬉しく感じた(写真:設計の質以上に、立地条件も良かったのだろう)。本当は恒久住宅に建て替えられたらいいんやろうけど、ハイチ国内に建てられた約12万棟の仮設住宅が全てそうできるわけではなく、維持管理しながら住み続けていく被災家族が実際は多くなるだろうと思う。